入試問題解説」カテゴリーアーカイブ

場合の数の問題

2025年 慶應義塾普通部の4番です。

すべて正方形に整備された道路を、A地点からB地点まで道のりが最も短くなるようにいきます。
(1)図1のような道路があります。行き方は何通りありますか。
(2)図2のように、CD間、EF間を通行止めにし、さらに新たに斜めの道路を4本つくりました。行き方は何通りありますか。

【解説と解答】
(1)
図のように、各交点で下からと左からの数字を足していきます。

AからBまでの行き方は126通りです。
(答え)126通り

(2)斜めの道があるので、これが必ずたてよこ2本の道よりも短くなります。
斜めの道を便宜上【0.6】の距離、正方形の1辺を【1】と考えると、途中AからPまでは【2.6】で、PからBまでは【3.6】で、DからBまでは【4.6】で行く道を考えることになります。すると左の図のようになるので、合計15通りです。

(答え)15通り

数の性質に関する問題

2025年慶應義塾中等部 算数6です・

ある整数aを2回かけた数を平方数といい、a2と表します。例えば、3×3は32と表します。次の□にあてはまる数を答えなさい。

(1)32+52+112十口2=2964

(2)ある整数を、3つの平方数の和で表すことを考えます。例えば、4や14は、4=02十02十22、14=12+22+32のように、3つの平方数の和で表すことができます。1から100までの整数のうち、3つの平方数の和で表すことができない整数は、全部で□個あります。

【解説と解答】
(1)32+52+112十口2=9+25+121+□2=2964
2964-(9+25+121)=2809
1の位が9なので、1の位は3×3か7×7です。
2800以上なので、50×50=2500よりは大きいので、
53×53=2809があてはまります。

(答え)53

(2)0、1、4、9、16、25、36、64、81、100を3つ組み合わせることを考えます。
0=0+0+0、 1=0+0+1、 2=0+1+1、 3=1+1+1、
4=0+0+4、 5=0+1+4、 6=1+1+4、 7=×
8=0+4+4、 9=0+0+9、 10=0+1+9、 11=1+1+9
12=4+4+4、 13=0+4+9、 14=1+4+9、 15=×、
16=0+0+16、 17=0+1+16、 18=0+9+9、 19=1+9+9、
20=0+4+16、 21=1+4+16、 22=4+9+9、 23=×、
24=4+4+16、 25=0+0+25、 26=0+1+25、 27=1+1+25=9+9+9、
28=×、 29=0+4+25、 30=1+4+25、 31=×、

となるので、8の倍数より1小さい数はあてはまりますから、
7、15、23、31、39、47、55、63、71、79、87、95
最後は95なので(95-7)÷8+1=12個

しかし28はこの規則にあてはまりません。
で、28は7×4です。63もできないので、7×9ができません。
ということはできない数に平方数をかけた数はできないのではないかと考えられます。
そうすると15×4=60、23×4=92が増えます。
28、60、92が増えるので、12+3=15個
ちなみにできるものの平方数倍はやはりできます。
例えば3=1+1+1ですが4倍した12=4+4+4、9倍した27は
27=9+9+9となります。

(答え)15個

2025 慶應義塾普通部 算数3

ある地区の中学校の生徒を対象とした英語スピーチ大会がありました。各中学校から3人の生徒が参加しました。ある中学校からA、B、Cが出場したところ、次のような結果になりました。
A「わたしの順位は34位でした。」
B「わたしは参加者全員のちょうど真ん中の順位でした。」
C「わたしはBより下の順位で、23位でした。」
この大会で同じ順位の人はいませんでした。何校の中学校がこの大会に参加しましたか。

【解説と解答】
Aの話から、34人以上の生徒がいました。
Bの話から、参加した生徒の数は奇数でした。Bはちょうど真ん中の位置にいるので、例えば41人ですと21番目ですが、40人ですと真ん中になれません。
Cの話から、Bは23位よりは上でした。ここから
Bは22位の場合は21×2+1=43人ですから、全体の人数は43人以下です。
Aの話から、34人以上43人以下ですから、奇数なので
35、37、39、41、43の5つが考えられます。
で、各中学校から3人ずつ出ているので、生徒の数は3の倍数になるから39人しかありません。
求めるのは中学校の数ですから39÷3=13校

(答え)13校

規則性に関する問題

2024年慶應義塾中等部 算数4です。

ある規則にしたがって、以下のように分数を並べました。

\frac{1}{2} ・ \frac{1}{4} ・ \frac{3}{4} ・ \frac{1}{8} ・ \frac{3}{8} ・ \frac{5}{8} ・ \frac{7}{8} ・ \frac{1}{16}・・・

(1)\frac{31}{64}ははじめから数えて何番目の数ですか。
(2)はじめから数えて50番目から60番目までの分数をすべて加えるといくつになりますか。

【解説と解答】
(1)分母は2の倍数、分子は奇数で小さい順に並び、分母より大きくならずに次に進みます。
分母は2、4、8、16、32、64とすすみ、それぞれ
1、2、4、8、16と分子があるので分母が32まで31個。
31は(31-1)÷2+1=16番目ですから、31+16=47番目
(答え)47番目

(2)初めから50番目は(1)から
48番目が\frac{33}{64}、49番目が\frac{35}{64}、となり50番目は\frac{37}{64}です。
60番目は分子に2×10が加わるので\frac{57}{64}です。
11個あるので、(37+57)×11÷2=517だから
\frac{517}{64}=8\frac{5}{64}
(答え)8\frac{5}{64}