月別アーカイブ: 2022年6月

速さに関する問題

2022年 慶應普通部の問題です。

P地点からQ地点へ行くとき、A君は秒速2m、B君は秒速3mで走り、C君は自転車で秒速5mで進みました。はじめ、A君、B君が同時にP地点を出発し、しばらくしてからC君がP地点を出発しました。C君はA君を追い抜いてからB君を追い抜くまで4分間かかり、B君を追い抜いてから1分後にQ地点に着きました。P地点からQ地点までの道のりは何mですか。

【解説と解答】
C君がA君を追い抜いたときからB君を追い抜くまでに4分です。
C君がA君を追い抜いたとき、B君はA君の前を(5-3)×240=480m先に進んでいたので、A君とB君の秒速の差が1mですから、480÷1=480秒で、C君がA君を追い抜いたのはA君とB君が出発してから480秒後になります。したがってB君がC君に抜かれたのはPから3×(480+240)=2160mのところで、そこからC君は1分でQについたのだから、PQ間は2160+5×60=2460mになります。

(答え)2460m

平面図形に関する問題

2022年慶應湘南藤沢中等部の問題です。

次の図は、たて24 cm、 横32 cm、 対角線の長さが40cmの長方形ABCDである。また、BDを直径とする半円を図のようにかくと点Cは半円上にある。このとき、次の問いに答えなさい。ただし、円周率は3.14とする。
(1)かげのついた部分の周りの長さを求めなさい。
(2)かげのついた部分の面積を求めなさい。
(3)長方形ABCDをBDを折り目として折り返したとき、頂点Cの移る点をE、BEとADの交点をFとする。このとき、三角形BDFの面積を求めなさい。

【解説と解答】

(1)40×3.14÷2+24+32=62.8+56=118.8
(答え)118.8cm
(2)20×20×3.14÷2-24×32÷2
=628-384=244
(答え)244cm2
(3)三角形ABFと三角形EFDは合同の直角三角形です。
三角形FBDはFB=FDの二等辺三角形になるので、FからBDに垂線を下した線とBDの交点をOとするとBO=ODとなり、三角形BFOは直角三角形。
ここで角FBOと角DBCが等しいので、三角形FBOと三角形BDCが相似。
BO=20cmからFO=20×24/32=15cmになるので、
三角形FBD=40×15÷2=300
(答え)300cm2

速さに関する問題

2022年慶應普通部の問題です。

点Oを中心として円周の長さが480 cm と360 cm の2つの円があります。大きい円の周上に点Pがあり、時計回りに毎秒6cmで円の周上を動きます。小さい円の周上に点Qがあり、時計回りに毎秒2cmで円の周上を動きます。右の図のように、はじめ、点P、0、Qは一直線上に並び、点PとQは同時に出発しました。半径OPとOQのつくる角の大きさがはじめて30°になるのは、点P、Qが出発してから何秒後ですか。

【解説と解答】
角速度で考えると、Pは毎秒360÷(480÷6)=4.5°になり、
Qは毎秒360÷(360÷2)=2°になるから、Pの方が速くなります。
最初180°開いていた角度が毎秒2.5度ずつ減っていきますから、
(180-30)÷(4.5-2)=60秒
(答え)60秒

中等部の社会

中等部の社会は、以前、理科と同じように記号の答えがほとんどでした。

しかし、ここのところ、それだけではなく、国語と同じように自分のことばで答えを書く問題が増えています。記述の問題も出てきているので、それなりにしっかりとした対策を立てる必要が出てきました。

まず基礎なる知識をしっかり覚えて、過去問を練習する、ということになるわけですが、国語ど同じようにやはり若干変わった問題が出ることがあります。

例えば式年遷宮に合わせてお参りの作法についての問題が出題されたり、和食の膳の並び方が出題されたりします。

大人にとってはそれほど難しい問題ではないかもしれませんが、今の子どもたちにとっては結構縁遠い問題もありました。国語で歌舞伎、能、狂言などの問題がでているのと同じで、日本の文化についてある程度勉強してほしいという気持ちが表れているように思います。

したがって、塾で勉強する知識に加え、日本の家庭が持っている伝統的な行事や寺社仏閣に関する知識もある程度備わっていた方が良いのです。

だからといってそれに対応する便利な小冊子があるわけではありません。この辺はやはり研究になるわけで、冠婚葬祭なども注意しておいた方が良いでしょう。

その上で、記述問題についても多少なりとも練習をしておく必要があります。ただ、これまでの過去問にはほぼありませんので、普通部などの問題を参考にしておくと良いでしょう。

半島に関する問題

2022年慶應普通部の出題です。

日本のいくつかの半島とその周辺地域について説明した次のA~Eを読んで,あとの問いに答えなさい。

A.この半島の西側の海域に造られた人工島には、「セントレア」という愛称の国際空港がある。政令指定都市である( あ )市の中心部から、電車を利用した場合、最短28分で到着できる。
B.この半島の南西側に広がる平野では、果物の栽培が盛んで,①その果物は海外にも輸出されている。
平野の南部に位置する市は、江戸時代に造られた天守が現存する城下町としで知られている。
C.この半島の北部に位置する( い )市は、伝統工芸品に指定されている漆器の産地として有名である。この市は、江戸時代から明治時代にかけて、(   )の寄港地として発達した。
D.この半島の南側に位置する市は、源泉数と湧出量がともに国内最多である温泉観光地として知られている。「コロナ禍」以前には,国内だけでなく、②海外から訪れる観光客も多かった。

E.この半島の北部に位置する( う )市は、古くから信仰を集める神社の門前町として繁栄してきた。特徴的な海岸が続く半島の南側にある島では、2016年に③重要な国際会議が開催された。

1.下のア~オは、A~Eのいずれかの半島を描いた地図です。地図中の・は、各半島がある府県の府県庁所在地を示しています。地図の縮尺はすべて同じですが向き(方位)は上が北ではありません。A~Eに当たる地図をア~オからそれぞれ選んで記号で答えなさい。また、各半島の名前をそれぞれ書きなさい。

2.( あ )~( う )に当てはまる地名をそれぞれ漢字で書きなさい。
3.(   )に当てはまることばを漢字で書きなさい。
4.下線部①について、全体の7割以上は台湾に輸出されています。台湾はこの果物をおもに日本、アメリカ、チリ、ニュージーランドから輸入しています。下の表は、この4か国からの輸入の状況についてまとめたものです。ア~エから日本を選んで記号で答えなさい。

5.下線部②について,2019年にDの半島がある県を訪れた観光客が最も多かった国を、次のア~エから選んで記号で答えなさい.
ア. タイ イ. シンガポール ウ. 中国 エ. 韓国
6.下線部③として正しいものを,次のア~エから選んで記号で答えなさい。
ア.COP22   イ.G7サミット   ウ.APEC首脳会議   エ.IOC総会

【解説と解答】
1.
Aはセントレアから知多半島とわかるでしょう。地図は
Bは津軽半島。江戸時代から天守が現存するのは弘前城。
Cは能登半島。漆器の町は輪島。
Dは国東半島。温泉地は別府市。
Eは志摩半島。古くから信仰を集める神社とは伊勢神宮。
・のあるところが陸ですから、そこに注意して判断していきましょう。
(答え)A オ 知多半島 B ウ 津軽半島 C エ 能登半島 D イ 国東半島 E ア 志摩半島
2.
( あ )は名古屋市。( い )は輪島市。 ( う )は伊勢市。
(答え)あ 名古屋 い 輪島 う 伊勢
3.北前船の寄港地です。
(答え)北前船
4.平均の輸入価格が高いこと。収穫期が秋冬であることに注目します。イがチリ、ウがニュージーランド、エがアメリカ。
(答え)ア
5.別府市ですから、九州なので、韓国からの旅行者が多くなっています。
(答え)エ
6.2016年に開催されたのは伊勢サミットでした。
(答え)イ