平面図形

平成21年 慶應義塾女子高校

∠A=90°の直角三角形ABCにおいて、頂点Aから辺BCにひいた垂線と辺BCとの交点をD、∠Bの二等分線と辺CAとの交点をE、Eから辺BCにひいた垂線と辺BCとの交点をF、ADとBEとの交点をGとする。

(1)三角形AGEが二等辺三角形であることを証明せよ。
(2)四角形ACFEがひし形であることを証明せよ。

【解説と解答】
(1)

BEが∠Bの二等分線だから、三角形ABEと三角形GBDは∠ABE=∠GBDで相似。
∠AEG=∠BGD
∠BGD=∠AGEより∠AGE=∠AEGから三角形AGEは二等辺三角形。

(2)
(1)よりAE=AG 
∠ABE=∠EBF 斜辺を共有する直角三角形なので、三角形ABE≡三角形BEFからAE=EF
また
∠AGF=∠GBE AB=BF BGが共通だから、三角形AGF≡三角形BGFよりAG=GF
したがってAE=AG=EF=GFから四角形AGFEはひし形。

式の値

平成21年 慶應義塾志木高校

x=\frac{3+\sqrt{5}}{2}のとき、次の式の値を求めよ。

(1)x+\frac{1}{x}

(2)x^2+\frac{1}{x^2}

(3)x^3+\frac{1}{x^3}

【解説と解答】
(1)与式=
\frac{3+\sqrt{5}}{2}+\frac{2}{3+\sqrt{5}}
=\frac{3+\sqrt{5}}{2}+\frac{2(3-\sqrt{5})}{(3+\sqrt{5})(3-\sqrt{5})}
=\frac{3+\sqrt{5}}{2}+\frac{3-\sqrt{5}}{2}
=3
(答え)3

(2)
(x+\frac{1}{x})^2=x^2+\frac{1}{x^2}+2
より
与式=3^2-2=7
(答え)7

(3)
(x+\frac{1}{x})^3=x^3+\frac{1}{x^3}+3(x+\frac{1}{x})
より
与式=3^3-3\times3=18
(答え)18

関数

平成21年 慶應義塾女子高校

放物線y=x^2上に3点、P、Q、Rがある。点Pのx座標は正で、点Qのx座標は点Pのx座標より1大きい。点Rはy軸に関して点Pと対称な点である。さらに、点Sは四角形RPQSが平行四辺形になるような点とする。点Pのx座標をtとして、次の問いに答えよ。
(1)t=2のとき、点Sの座標と直線RQの式を求めよ。
(2)直線y=3x+29が平行四辺形RPQSを二等分するとき、tの値を求めよ。
(3)点Tが、点Rから点Qまで線分RQ上を動くとき、三角形TRPが直角三角形になるような点Tをすべて求めて、その座標をtを用いた式で答えよ。

【解説と解答】
(1)
t=2のときP(2.4), Q(3,9), R(-2,4)からS=(−1,9)
直線RQの式は傾きが、

    \[ \frac{9-4}{3-(-2)}=1 \]

なので

    \[ y=x+6 \]

(答え)
Sの座標(−1、9)
直線RQ y=x+6

(2)
R(-t,(-t)^2), Q(t+1,(t+1)^2)の中点をy=3x+29が通るので、
中点は(\frac{1}{2},\frac{2t^2+2t+1}{2})だから、

    \[ \frac{2t^2+2t+1}{2}=3\times(\frac{1}{2})+29=\frac{61}{2} \]

これを解いて
2t^2+2t-60=0 から (t+6)(t-5)=0
t>0 より t=5

(答え)5

(3)
∠RTPが90°の場合と∠TPRが90°の場合があります。
∠RTPが90°のとき、Tはy軸上にあるので、RQの方程式は傾きが1だから、
y=x+t^2+t

だからこのときのTの座標は
(0,t^2+t)
∠TRPが90°のときは、Tのx座標がtになるので、
(t,t^2+2t)

(答え)(0,t^2+t)(t,t^2+2t)

数と式

平成20年 慶應義塾高校

次の(    )にあてはまる数を答えよ。
自然数を3で割ったときのあまりの数、0、1、2の和は3で割り切れる。このように、自然数をnで割ったときの余りの数の和がnで割り切れるような数は99未満に( ア )個あり、その数の和は( イ )である。

【解説と解答】
nで割ったときのあまりは0からn-1までn個あり、その和は\frac{(0+n-1)\times{n}}{2}なので、n-1が偶数のとき成立するから、nは奇数になる。
したがって1〜97までの奇数だから(97−1)÷2+1=49個・・・ア
またその和は(1+97)×49÷2=49×49=2401・・・イ
(答え)ア 49 イ 2401

個別指導は何を教えるのですか?

基本的に、慶應を受ける生徒は、もうそれなりにできるようになってきています。

中3から、何かを慌ててやる、というようでは、準備不足。

逆に言えば、順調にいろいろなことを自分で解決できる能力を身につけてきている生徒が受験していく。

ただ、そこにはまだいくつか課題が残されているし、かなりやってきての話だから、その解決方法は割と難しいところがあるのです。

実際に、過去問を解いていて、もちろんやり方は解説を見ればわかるわけですが、しかし、この発想をどうやって手にすればいいのか?ということになると、対策は結構難しくなる。

じゃあ、たくさんの問題をやる?何をやる?などなど、そういう特別の課題に向き合うとき、やはり先生は必要になるのです。

だから、出来る子の個別指導はやはりベテランである必要があると思いますが・・・。

スタサプで塾高受験は可能か?

中学受験と違い、高校受験はまず、学校の勉強を土台にしなければなりません。

英語にしても、数学にしても、学校の勉強の上に受験勉強が成り立っていく。学校の勉強とかけ離れた準備をする中学受験とは、そこが違います。

で、中学2年までに中学の勉強はすべて終わらせる、というのが目安。そのためにスタディーサプリを使う、というのは別に何の問題もありません。

特にスタディーサプリは学校で使う教科書をていねいにフォローしているので、中間試験、期末試験の対策としても使えますし、受験勉強の基礎を作るのには非常に有効でしょう。

で、中3になったところで、入試対策の他、過去問を中心とした勉強を加えていけば、別に最後まで自分のペースで勉強しても問題はありません。

中3から専門の塾に通ってもいいですが、そこまでにちゃんと基礎を作っておくことは絶対に必要で、そのために自分のペースで勉強できるスタサプは大いに役立てて良い教材だと思います。

塾の違い

高校受験は大きく分けて、公立受験と私立受験に分かれます。私立受験には国立校受験が含まれますが、内容が大きく違います。

公立受験は内申と5教科(英数国理社)の入試による合否判定。

私立受験は3教科(英数国)の入試による合否判定。

それ以外に、推薦入試がありますが、これはまた別のジャンルとして捉えておく必要があります。

で、問題は公立受験と私立受験は塾が違うということ。

多くの都道府県には公立受験を専門とする塾がありますが、これは基本的にはほぼ地域で決まっている。

神奈川県なら神奈川県、千葉県では千葉県の公立入試が強い塾があります。

しかし。それと同じ内容の勉強だけをしていると、私立受験の上位校の受験は難しくなります。なぜなら、勉強する内容が異なるからです。

近年地域塾も、私立受験に向けてのコースを新設したり、新しいブランドを作って対策をしていますが、準備する内容が異なるから、これは仕方がない。

なので、志望校に合わせて、準備を進めなければなりません。

慶應3校の受験は当然私立受験なので、公立受験の塾だけでは、対策が不足します。

方程式

平成23年 慶應義塾志木高校

あるスキー場には、山の麓と頂上を結ぶ上りのリフトA、Bと下りのリフトCがあり、リフトのケーブルはそれぞれ平行である。また、3つのリフトの速さはそれぞれ一定で、椅子は等間隔に固定されている。速さが毎秒2mのAに乗ると、20秒ごとにBの椅子に追い越され、6秒ごとにCの椅子とすれ違う。BとCの速さが同じであるとき、その速さを求めよ。

【解説と解答】
リフトの間隔をymとし、BとCの秒速をxmとすると、
AはCとすれ違ってから、次のCとすれ違うまでに6秒かかるので
y=(x+2)\times6
AはBに追い抜かれてから、次のBに追い抜かれるまで20秒かかるので
y=(x-2)\times20
となるから、
(x+2)\times6=(x-2)\times20
6x+12=20x-40
14x=52
x=\frac{52}{14}=\frac{26}{7}
(答え)\frac{26}{7}m

確率

平成21年 慶應義塾女子高校

2つのさいころを同時に投げて出た目の合計が偶数の場合はその半分を、奇数の場合はその2倍を得点とする。得点が6点以下になる確率を求めよ。

【解説と解答】
2つのさいころなので、でた目は2〜12まであります。得点が6以下になるのは
2→1 3→6 4→2 6→3 8→4 10→5 12→6です。
2は1通り
3は(1,2)(2、1)で2通り
4は(1,3)(2、2)(3、1)で3通り
6は(1、5)(2、4)(3、3)(4、2)(5、1)で5通り
8は(2、6)(3、5)(4、4)(5、3)(6、2)で5通り
10は(4、6)(5、5)(6、4)で3通り
12は(6、6)の1通り
合計1+2+3+5+5+3+1=20

したがって確率は \frac{20}{6^2}=\frac{5}{9}

(答え)\frac{5}{9}

平面図形

平成20年 慶應義塾高校

図のような平行四辺形ABCDにおいて、AB=a、∠ABC=xとする。ただし、0°<x<90°とする。点Eは辺BC上の点でAE⊥BCである。また、辺AD上に点Gをとり、AEとBGの交点Fとすると、FG=2aである。次の問いに答えよ。
(1)FGの中点をMとするとき、AMの長さをaを用いて表せ。
(2)∠FBEの大きさをxを用いて表せ。
(3)x=45°のとき、BFの長さをaを用いて表せ。

【解説と解答】


(1)FM=MG=a、∠FAG=90°から、Aは中心がMで半径がaの円の円周上の点になる。したがってAM=a
(答え)a

(2)∠FBE=∠AGM=∠MAGから∠FBE=yとすると、 ∠AMF=2y
AB=AM=aから∠ABF=2yから∠ABE=3y=x
したがってy=\frac{1}{3}x
(答え)y=\frac{1}{3}x

(3)x=45°よりy=15° ∠ABM=30° AからBMに垂線を下ろし、BMとの交点をHとすると、AB=AMよりBH=HM
三角形ABH=2:1:\sqrt{3}よりBM=2BH=\sqrt{3}a
FM=aよりBF=\sqrt{3}a-a
(答え)(\sqrt{3}-1)a