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分度器で測ってはいけない

2009年慶應普通部5番です。

図のような長方形のグラウンドがあります。太郎君と次郎君がA地点を同時に出発し、太郎君はB地点、次郎君はE地点に向かって歩きました。二人とも同じ速さであるいたところB地点とE地点に同時につきました。E地点についた次郎君は太郎君が正面に見えるように右を向きました。次郎君が右へ向いた角度を求めなさい。


この問題を覚えているのは、「分度器で測った」と答えた子がいたからです。

なるほど、そういう問題か?と思ったが、残念ながらそうではありませんでした。

この問題は気が付けばすぐできるし、延々考えてしまう場合もあるかもしれません。
その意味では慶應らしい。

あまり難しくはない、と思うのですが、しかしきっかけがつかめなければなかなか解き上げられないでしょう。

こういう問題が多いのです。つまり、複雑ではないが、きっかけが必要な問題。

この問題の場合はAE=100m したがって三角形AEDは正三角形の半分の直角三角形だ、ということがわかればあとは角DAEが60°

角BAE=30° AB=AEなので角AEB=(180-30)÷2=75°

求める角度は180-75=105°

ということになるのです。

着想を求める、というのが慶應の図形の特徴です。補助線をいじるような問題はあまり出題されない。ただやさしいとも思いません。きっかけをどう見つけるか、積み重ねた練習がものをいうといっても良いかもしれません。

確かに分度器もコンパスも定規ももってこい、というのが普通部ではありますが、道具に頼ってはいけないところはあるのです。


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4教科の点数だけでは決まらない。

普通部は日程の関係から、本来二次試験でやることを全員に課します。したがって、1日の拘束時間が非常に長いことになるわけですが、やはり4教科の合計点だけでは合否を決めません。

もちろん4教科の合計点が大事であることは間違いありません。が、つねに「出願書類の内容、4教科の試験、面接、体育実技を総合的に見て合否を決める」と説明されている。だから今までの塾の成績通りに合格するか、といえばそうでもないところがあるわけです。

例えば塾の偏差値では逆転しそうもないな、と思える子の合否が逆になることはあるわけです。だから、不透明感がある、という印象を持たれるかもしれませんが、もとよりそういう視点で入試を行っているのだから、そういうものとして対応していかないといけない。

即日に合格発表をする学校が多い中で、湘南や中等部はさらに二次試験まで行っているわけですから、学校もそのくらいエネルギーを使って試験を行っている、ということなのです。

何が決め手になるか、ということでいえば、いろいろな要素があります。もちろん4教科の点数が良いというのは有利であるが、絶対ではない、ということを前提にして、面接、出願書類等、万全の準備をしていきましょう。


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募集要項配布

概ね9月1日から、慶應中等部、湘南の募集要項の配布が開始されますが、普通部はそれよりも10日ほど遅くなります。

普通部は例年、説明会を9月に行い、そこから配布が開始されますが、今年は9月10日、11日が説明会なので、そこからの配布になります。
まだ詳しい時間の発表はありませんが、普通部の説明会はこの2日間だけです。例年同じ説明会が複数回行われますから、時間の自由は割とききますが、労作展の日程とは重なりませんので注意してください。

なおこの日程以降、募集要項は以下のところで中等部、湘南、普通部すべて手に入ります。

慶應義塾大学(日吉、および三田キャンパス)正門警備室
日吉 24時間(無休) / 三田 7:00〜22:00 (無休)


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立体の切断に関する問題


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地図を手元に置く

社会の勉強をするとき、つねに地図を見てください。

地理の問題だけではなく、歴史でも大事です。

近年デジタルデータの処理加工が簡単になって地図や資料を使った問題が各校で出題されるようになりました。地図の問題は慶應でも出題が多いですし、いろいろな地方の地図が使われています。

今年は分水嶺の問題が普通部で出題されていましたが、やはり丹念に地図を見ているとそれなりに見えてくる部分も多い。

手元に地図と統計は常に置いて、確認してください。


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