普通部」カテゴリーアーカイブ

速さに関する問題

2022年慶應普通部の問題です。

点Oを中心として円周の長さが480 cm と360 cm の2つの円があります。大きい円の周上に点Pがあり、時計回りに毎秒6cmで円の周上を動きます。小さい円の周上に点Qがあり、時計回りに毎秒2cmで円の周上を動きます。右の図のように、はじめ、点P、0、Qは一直線上に並び、点PとQは同時に出発しました。半径OPとOQのつくる角の大きさがはじめて30°になるのは、点P、Qが出発してから何秒後ですか。

【解説と解答】
角速度で考えると、Pは毎秒360÷(480÷6)=4.5°になり、
Qは毎秒360÷(360÷2)=2°になるから、Pの方が速くなります。
最初180°開いていた角度が毎秒2.5度ずつ減っていきますから、
(180-30)÷(4.5-2)=60秒
(答え)60秒

半島に関する問題

2022年慶應普通部の出題です。

日本のいくつかの半島とその周辺地域について説明した次のA~Eを読んで,あとの問いに答えなさい。

A.この半島の西側の海域に造られた人工島には、「セントレア」という愛称の国際空港がある。政令指定都市である( あ )市の中心部から、電車を利用した場合、最短28分で到着できる。
B.この半島の南西側に広がる平野では、果物の栽培が盛んで,①その果物は海外にも輸出されている。
平野の南部に位置する市は、江戸時代に造られた天守が現存する城下町としで知られている。
C.この半島の北部に位置する( い )市は、伝統工芸品に指定されている漆器の産地として有名である。この市は、江戸時代から明治時代にかけて、(   )の寄港地として発達した。
D.この半島の南側に位置する市は、源泉数と湧出量がともに国内最多である温泉観光地として知られている。「コロナ禍」以前には,国内だけでなく、②海外から訪れる観光客も多かった。

E.この半島の北部に位置する( う )市は、古くから信仰を集める神社の門前町として繁栄してきた。特徴的な海岸が続く半島の南側にある島では、2016年に③重要な国際会議が開催された。

1.下のア~オは、A~Eのいずれかの半島を描いた地図です。地図中の・は、各半島がある府県の府県庁所在地を示しています。地図の縮尺はすべて同じですが向き(方位)は上が北ではありません。A~Eに当たる地図をア~オからそれぞれ選んで記号で答えなさい。また、各半島の名前をそれぞれ書きなさい。

2.( あ )~( う )に当てはまる地名をそれぞれ漢字で書きなさい。
3.(   )に当てはまることばを漢字で書きなさい。
4.下線部①について、全体の7割以上は台湾に輸出されています。台湾はこの果物をおもに日本、アメリカ、チリ、ニュージーランドから輸入しています。下の表は、この4か国からの輸入の状況についてまとめたものです。ア~エから日本を選んで記号で答えなさい。

5.下線部②について,2019年にDの半島がある県を訪れた観光客が最も多かった国を、次のア~エから選んで記号で答えなさい.
ア. タイ イ. シンガポール ウ. 中国 エ. 韓国
6.下線部③として正しいものを,次のア~エから選んで記号で答えなさい。
ア.COP22   イ.G7サミット   ウ.APEC首脳会議   エ.IOC総会

【解説と解答】
1.
Aはセントレアから知多半島とわかるでしょう。地図は
Bは津軽半島。江戸時代から天守が現存するのは弘前城。
Cは能登半島。漆器の町は輪島。
Dは国東半島。温泉地は別府市。
Eは志摩半島。古くから信仰を集める神社とは伊勢神宮。
・のあるところが陸ですから、そこに注意して判断していきましょう。
(答え)A オ 知多半島 B ウ 津軽半島 C エ 能登半島 D イ 国東半島 E ア 志摩半島
2.
( あ )は名古屋市。( い )は輪島市。 ( う )は伊勢市。
(答え)あ 名古屋 い 輪島 う 伊勢
3.北前船の寄港地です。
(答え)北前船
4.平均の輸入価格が高いこと。収穫期が秋冬であることに注目します。イがチリ、ウがニュージーランド、エがアメリカ。
(答え)ア
5.別府市ですから、九州なので、韓国からの旅行者が多くなっています。
(答え)エ
6.2016年に開催されたのは伊勢サミットでした。
(答え)イ

平面図形の問題

三角形ABCがあります。下の図のように、直線DG、GE、EH、HF、FCをひいて、三角形ABCを面積が等しい6個の三角形に分けました。

(1)AE:EBを求めなさい。
(2)点Fと点Gを直線で結び、三角形EFGをつくります。
  三角形EFGの面積は三角形ABCの面積の何倍ですか。

【解説と解答】

(1)
AD:DE=1:1 AE:EF=3:1 AF:FB=5:1ですから、
AB=【12】とすると、FB=【2】 AE=【12】÷6×5÷4×3=【7.5】
より7.5:4.5=5:3
(答え)5:3
(2)
AG:GH=2:1 AH:HC=4:1からAC=15とすると、AH=12 AG=8
AG:GH:HC=8:4:3
AE:EF:FB=7.5:2.5:2=15:5:4 
三角形AEG=三角形ABC×15/24×8/15=三角形ABC×1/3
AE:EF=3:1だから
三角形EFG=三角形ABC×1/3×1/3=三角形ABC×1/9
(答え)1/9

比と割合に関する問題

2022年 慶應普通部の問題です。

A、B、C、Dの4人がそれぞれお金を持っています。4人の所持金の合計は9000円で、Aの所持金はBより多く、Cの所持金はDより多いです。AとBの所持金の差とCとDの所持金の差の比は5:3で、AとDの所持金の和とBとCの所持金の和の比は8:7です。
(1)AとDの所持金の和は、BとCの所持金の和よりいくら多いですか。
(2)AとCの所持金の和を求めなさい。

【解説と解答】
(1)
A+D:B+C=8:7
A-B:C-D=5:3
A+B+C+D=9000円ですから、A+D=9000÷(8+7)×8=4800円
B+C=9000-4800=4200円 4800-4200=600円
(答え)600円
(2)
A-B=(5)C-D=(3)
D=【1】とすると、C=【1】+(3)
A=4800―【1】、B=4800-【1】-(5)
B+C=4800-【1】-(5)+ 【1】+(3)=4800-(2)=4200円
より600円=(2) (1)=300円
A+C=4800+300×3=5700円

(答え)5700円

普通部の3番。簡単そうでいて、ちょっとそうでもないところがある感じです。引っかかると焦りを生んでしまうかもしれません。

数の性質に関する問題

2022年慶應普通部の問題です。

1から100までの整数を使って,50個の分数1/2,3/4,5/6,…,97/98,99/100をつくりました。これらの分数を小数にしたとき,割り切れるものはいくつありますか。例えば,1/4を小数にすると0.25となり割り切れますが,1/3は0.333…となり割り切れません。

【解説と解答】
これらの分数は、分母が偶数で、分子はそれより1小さい奇数です。したがってすべて既約分数になります。
分母が偶数なので
2、2×2、2×2×2、と考えると2×2×2×2×2×2=64までいくので6個。
分母が10の倍数は、10、20、40、50、80、100があてはまるので6個。
(答え)12個