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普通部の算数

普通部の問題はすべて記述式です。

出題は8題で40分。ほぼ以下の分野がきれいに出題されます。

計算、速さ、規則性、数の性質、場合の数、平面図形、立体図形、比と割合

で、それぞれが基本問題よりは難しく、御三家のような応用問題ほどではない、というレベルになっています。やや灘の一次試験に似ているところがありますが、それよりも若干やさしいでしょう。

ですから、ただ基礎ができればいいということにはならない。が、御三家のような難しい応用問題は解けなくても大丈夫。ということなのです。

夏休みまではまず過去問を充分にやることが大事です。

過去の出題と同じような問題が出る、ということはありませんが、逆にレベル感は過去問から体得するのが一番効率が良い。

わからない問題があれば、徹底的に解説を読み直してしっかり理解してください。

複数回やって最後は満点に近づくことが必要です。

充分にやりこなせたら、他の学校の問題をやってもいいでしょう。

そのレベルの問題ということになると、女子学院や雙葉、フェリス、豊島岡のような女子の受験校の問題が似ているので、電話帳のような問題から練習してもいいでしょう。ただし、これは過去問が充分済んでから、の話です。

普通部の国語

普通部の国語はある意味一番与しやすい問題かもしれません。

長文読解の問題が2題、1題が説明・論説文、もうひとつが物語文。読解は多くの問題が選択肢で、本文の表現を根拠に答える問題が多くなっています。長い記述があまり見られない分、選択肢とことばの書き抜きを中心に勉強すればいいことになります。

もちろん選択肢にまぎらわしいものが含まれていることも多いので、どこにその根拠があるのか、をしっかり考えていくくせをつけていかないといけません。出題者は作者ではないので、ここにこう書いてあるから答えはこうだ、という論理で答えが作られます。したがって、まずはそういう物の考え方を身につけることが必要です。

記述については、短い文での解答ばかりなので、あまり難度が高くはないでしょう。ただ、端的に答える必要があるので、早めに過去問の練習をはじめていきましょう。過去問はとっておく必要はありません。練習する最優先課題が過去問ですから、国語は今から勉強しても何の問題もありません。

知識の問題としてはやはり漢字の書き取りが中心になりますが、これはそれほど難しくはないので、塾が提供してくれる暗記テキストや出る順漢字などを使っていけばいいでしょう。

これはすでに大分勉強が進んでいるとは思いますが、今からがんばっても忘れてしまうことは多いので、秋以降がんばると良いでしょう。

平面図形に関する問題

2022年慶應普通部の出題です。

下の図のように,点Pは直線CD上にあり,点Aと点Pを直線で結びました。AB=BC=CP=DE=EAのとき, ○あの角度を求めなさい。

【解説と解答】

四角形BCDEは等脚台形なので、BEとCDは平行。
角RBC=30°角CBE=180-30=150°角ABE=210―150=60°より
三角形ABEは正三角形。
AB=BC=CP=BE=PEでBEとCPは平行なので、四角形BCPEはひし形。
角AEP=60°+30°=90° AE=PEから三角形APEは直角二等辺三角形
角PAE=45°より○あは60-45=15°
(答え)15°

文章題

2022年慶應普通部の問題です。

あるお店では、1個15円、18円、25円の3種類のお菓子を売っています。どのお菓子も1個以上選び、合計金額が301円になるように買います。
(1)18円のお菓子を12個買うと、15円のお菓子と25円のお菓子はそれぞれ何個買えますか。
(2)お菓子の買い方は全部で何通りありますか。

【解説と解答】
(1)
18×12=216 301-216=85円
(15円、25円)=(4、1)となります。
(答え)15円 4個 25円 1個
(2)18円×2=36円のとき、301円-36円=265円
(15円、25円)=(1、10)(6、7)(11、4)(16、1)から4通り
18円×7=126円のとき、301円-126円=175円
(15円、25円)=(0、7)(5、4)(10、1)で必ず1個は買わないといけないので2通り
18×17=306円は301円を超えてしまいます。
(1)とあわせて7通り。
(答え)7通り

容積に関する問題

2022年慶應普通部の出題です。

図1のように、底面が半径5cmの円である円柱の容器Aの中に、底面が半径4cmの円で高さが5cmである円柱の容器Bが置いてあり、容器Bの中には水が入っています。図2のような○あの面が正方形である直方体Cを、○あの面を容器Bの底につくように入れると、容器Bから水があふれ、容器Aの水の深さが2cmになりました。このとき、真上から見ると、図3のように直方体Cは容器Bにぴったりと入りました。はじめ、水は容器Bの底面から何cmのところまで入っていましたか。ただし、容器の厚さは考えないものとし、円周率は3.14とします。

【解説と解答】
Bの容積は4×4×3.14×5=80×3.14
Cの体積は底面の正方形の対角線の長さが4×2=8cmになるので、
8×8÷2×3.14=32×3.14
一方あふれ出た水は(5×5-4×4)×3.14×2=18×3.14
したがって水は80×3.14-32×3.14+18×3.14=66×3.14
なので、66×3.14÷(4×4×3.14)=4.125cm(=4&1/8cm)
(答え)4&1/8cm