2015年の慶應入試を振り返って(3)

今回は理科です。

普通部は、大問4題。
1問目がクリの木に関する問題。クリの葉のスケッチを選んだり、クリのなかまを選ぶなど、やはり普通部の理科らしい問題であったと思います。
2問目は家にはいってくるもの、家から出て行くものという観点で電気や水などについての問い。配水管の汚れをとる水溶液、は普通部らしい家庭科問題でした。
3問目は人体の問題ながら、骨がとのくらいの力で折れるのか、ストローを使って実験して、その結果からの考察を答える問題でした。ここのところ出題が増えているPISA型の問題といっていいでしょう。
4問目は動物に関する問題。今回のテーマはイワシ、ナミテントウ、ライオン、ススメバチ。これも普通部らしい観点から出題されていて、現代の都会っ子にははなはだ難しい問題になっていたと思います。

湘南は、大問4題。
1問目は力に関する問題で、ばねに関する計算問題でした。それほど難しくはないと思います。
2問目は生物に関する問題。ほ乳類と生態系に関する問題ですが、45字の記述問題が出ていました。イワシを大量にとったとき、イワシの個体数が減る以外の変化について説明させる問題でした。
3問目は望遠鏡に関する問題。すばる望遠鏡についての問いの他、系外惑星に関する問題も出題されていました。
4問目は水素の燃焼に関する問題。問5のうち、3問が計算問題になりました。

4つを物理、生物、地学、化学ときれいにそろえて、かつ計算問題が比較的多かったので受験校に似た問題になったように思いますが、問2のような問題は湘南らしい出題だったと思います。

中等部は例年通り全てが記号でした。

1番が力のつりあいに関する問題。しかし、計算問題ではなく、いろいろな実験をしたときにどういう結果になるか、を考えさせるもの。なかなか工夫された良い問題だと思います。
2番は融解する、の溶けると液体に溶けるという点に分けて事象を考えさせる問題。
ある程度の知識が必要ながら、実際の資料を見て判断できることも多かったでしょう。
3番は雪と天気に関する問題。4番はアサガオ、ヘチマ、トウモロコシ、ヒマワリの花に関する問題。それぞれ花の形状や受粉についての問題でした。
5番は動物に関する問題。タイの骨格のスケッチはおもしろい問題でした。

全体としては例年通りの傾向と難度であったと思います。

3校とも大きく出題傾向が変わることはありませんでした。相変わらず、それぞれの出題傾向を踏襲しながら、工夫のある出題だったと思います。

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今日の田中貴.com

力のつりあいに関する問題
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