2015年の慶應入試を振り返って(2)

普通部は長文が2題と感じの書き取りが10問。この形式は例年通り。
出題は1問目が東直子「とりつくしま」
問題数は14問。うち自分のことばで書く記述が3問ありましたが、どれも20字未満ですから、長い記述を書く問題はありません。
2問目は宮沢章夫「よくわからないねじ」
問題数は7問。うち自分のことばで書く記述は2問。これも20字未満でした。
全体としては例年通りの問題で、書き抜き、ことばの選び出し、選択問題の形式で、特に変化を感じることはありませんでした。

湘南は大問が4題。
1問目は同字の熟語を答える問題。
例えば
和食のA理B、ライオンのA教B でAとBに同じ漢字を入れて熟語にするという問題。
Aが調、Bが師で、調理師と調教師ということになるでしょう。

最初はややひっかかるかもしれませんが、すぐに慣れると見つかるでしょう。

2問目は長文読解。三上修「スズメの謎」
問題数は6問、2問ほど記述の問題がありました。

3問目は物語文の読解。奥田亜希子「左目に映る星」。採録された文章が長く。A4上下段で6ページ半。出題数は7問ですから、長い文章を読んだ割に問題はあっさりしているという印象でした。
記述問題はありませんでした。

4問目は作文。・
スポーツを2つあげ、その違いを3つの観点から百五十字以内で説明しなさい。
というもの。

対象を明確にする。例えばサッカーと野球。
3つの観点を明確にする。
世界大会、日本での歴史、プロチームと地域の関係

であとは明確に違いを説明できるか、ということで、単純に考えると3つの観点で1つが50字。それを2つのスポーツについて25字ずつ書く、というようなテーマだったと思います。
男子には割と書きやすいテーマだったかもしれません。

ということで、こちらも例年通りの出題傾向。

最後に中等部。
大問は6題。
最初が物語文の読解。出題は8題。すべて選択問題。登場人物の関係。心情の読み取り、文意の把握など例年と特に変わりません。
2問目が説明文の読解。出題は3題。これもすべて選択問題。接続詞や、文中から抜いた文章の位置を答えるなど、これも特に変わりません。
3問目は年賀追うの書き方。今年の干支が出ましたが、十干十二支ではありませんでした。
旧年中は(  A  )にあてはまることばを自分のことばで書く、というのが今年の自分で書く問題で、まあ、これはそれほど難しくはなかったでしょう。
4問目は慣用句に使う漢字。
5問目は名作中に使われた擬音語。能や狂言の演目の中からも出ていますが、まあ、この辺は勘を頼りに、というところかもしれません。
そして6問目が20題の漢字の書き取り。これも例年通りですが、物見遊山、今生の別れ、最前から雨、和気を帯びた、首尾が照応、などが難しかったと思います。
相変わらず、ことばや演劇関連のものも多く、多少なりとも苦労した国語ではなかったかと思います。

なので、3校とも特に傾向に変化はなく、従来通りの対策で良いだろうと思います。

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