地図に関する問題

2013年慶應普通部の問題です。


一昨年の東日本大震災では、関東地方も大きな被害を受けました。このことについて、下の問いに答えなさい。

1.上の地図にある住宅地「日の出」地区では、電柱が傾いたり家が沈んだりしました。このような被害を引き起こす 地震による現象を何といいますか。漢字3字で書きなさい。
2.慶太君は、図書館の郷士資料室で、現代の地図と同じ場所の古い地図2枚を見せてもらいました。
下の古い地図(1)、(2)のどちらがより古い地図か、数字で答えなさい。
3.上と下の3枚の地図を見て、一番古い地図と二番目に古い地図の間に起きたこと、二番目に古い地図と現代の地図の間に起きたことを、次のア~クからそれぞれすべて選んで記号で答えなさい。
 ア.荒れ地であった「浪逆」地区が地震で盛り上がって、内浪逆浦山ができた。
 イ.変電所ができて、「浪逆」地区周辺に送電線が引かれた。
 ウ.高速道路が作られインターチェンジ(I C)ができた。
 エ.鉄道が開通し、潮来駅ができた。
 オ.荒れ地になっていたところに「日の出」地区が作られた。
 カ.「磯山」地区付近に三角点が設置された。
 キ.ほんの少し高くなっている「大洲」地区に集落ができた。
 ク.役場が高台に移され、近くに学校もできた。
4.「日の出」地区に1.のような被害が出たわけを古い地図から読み取って、簡単に説明しなさい。


googleで見ると下図のようになっています。

1 電柱が傾いたり、家が沈んだりする、というのは地盤が変化して水が噴き出しやすい状態になることで、これは液状化です。

2 古い地図2は内浦逆浦がまだ埋め立てられていない状態ですが、古い地図1は埋め立てられています。また古い地図2の方は地名が右から左に向かって書かれていることからも、2の方が古いことがわかるでしょう。

(1)古い地図2→古い地図1

送電線や鉄道がひかれている。また、役所が低い場所から高台に移転していることがわかります。したがって該当するのはイ、エ、ク。

(2)古い地図→現代の地図

高速道路やインターチェンジができている。また、荒れ地だった浪逆が住宅地になっている。ということなので、ウとオがあてはまります。

4 日の出地区はもともと湿地であったところを埋め立てて、住宅地にしているので、地震による液状化の影響を受けやすかったのでしょう。


単に地図記号や縮尺を答える問題から、地図からいろいろな情報を読み取る方向へ、問題が発展してきています。したがって、地図については今後もしっかり問題演習をしていく必要があるでしょう。

タブレットの地図も案外、便利です。


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