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過去問は力試しに使わない

過去問は、時間を計って、力試しに使うという考え方が多いのですが、これはあまり良くない。

というのも、時間を計ると、必ずやらない問題が出てしまうからです。

ちゃんと全部1問1問すべて理解していくためには、最初は1問1問解く練習が必要です。

これをやらないと、後から力がつかない。

しかし、例えば10年分、2周やろうとすると、これは時間がかかります。2周目は1周目で、じっくり時間をかけて解いたので、今度は時間を計ってもよいでしょう。

いずれにしても、じっくり取り組むことが必要なのです。

今の子どもたちは、組み分けや模擬試験で、割と答えだけで済んでしまうところがある。

慶應も中等部や湘南は答えだけで済むのですが、普通部は全問記述なので、早めに練習を始めた方が良い結果に繋がるでしょう。

2024年 慶應義塾湘南藤沢中等部 算数3

図のようにマス目の中には、「たての番号」×10+「横の番号」を計算した数が書かれている。
そして、「たての番号」と「横の番号」の和をマス目の「番号和」と呼ぶこととする。  
[例]①「たての番号」が11、「横の番号」が3のマス目には113が書かれ、このマスの「番号和」は14である。
②「たての番号」が3、「横の番号」が11のマス目には41が書かれ、このマスの「番号和」は14である。

(1) 「番号和」が13になるマス目すべてに書かれている数のうち、最も大きいものと最も小さいものの和はいくつですか。
(2) 「番号和」が8になるマス目すべてに書かれている数の合計はいくつですか。
(3) 「番号和」がアになるマス目すべてに書かれている数の合計は1320である。アに入る数を求めなさい。

【解説と解答】
(1)番号和が13の数は(たて、よこ)=(1、12)(2、11)、・・・(12、1)の12組あります。

最大はたてが12のもので12×10+1=121 最小はたてが1のもので1×10+12=22
その和は121+22=143

(答え)143
(2)番号和が8なのは(たての数、横の数)=(1,7)(2,6)(3,5)(4、4)(5,3)(6,2)(7,1)の7組です。

左から17、26、35・・・、71と9ずつ増えることがわかるので和は

(17+71)×7÷2=44×7=308

(答え)308
(3)(2)から番号和の数は一番小さい数から9ずつ増えていくことがわかります。
その番号和がn+1のときn組の数が存在するので
最初は10+n、最大はn×10+1=10×n+1
なので(10+n+10×n+1)×n÷2=11×(n+1)×n÷2=1320
(n+1)×n=240=16×15からn=15 番号和は16になります。
(答え)16