生態系に関する問題

2020年慶應湘南藤沢中等部の問題です。

森林では多くの生物がともに暮らしており,図1は生物どうしのつながりと,気体のやりとりを示しています。例えば,「生物イ➜生物ア」は生物イが生物アに食べられていることを表します。また,「生物ア→気体A」は生物アが気体Aを放出していることを,「気体A→植物」は植物が気体Aを吸収していることを表します。

(問1)図1の生物ウは,植物,生物の排出物や死がいと関わるはたらきをもっています。図中に点線で示されているそのはたらきについて,正しく述べているものを次の中からすべて選び,解答らんの番号を○で囲みなさい。
1 植物が育つのに必要な土を作り出すために,岩石をくだき分解する。
2 土の中から水を吸収し,植物に水を与える。
3 植物が吸収する栄養分を作り出す。
4 生物の排出物や死がいがくさらないようにする。
5 生物の排出物や死がいを食べる。

(問2)図1の生物ア~ウに当てはまるものを次の中から2つずつ選び,番号で答えなさい。
1 タヌキ      2 オオタカ     3 カモメ      4 タガメ
5 シイタケ     6 カブトムシ    7 ノウサギ     8 ダンゴムシ

(問3)図1の気体Aの名称を漢字で答えなさい。

(問4)図1には,生物間における気体Aのやりとりのすべてが示されているわけではありません。不足している矢印(→)を解答らんの図に描き入れなさい。

(問5)ある森林に生息するアカネズミのおおよその総数を知るために,次のような調査をおこないました。文中の(ア)~(ウ)に入る数字として正しいものを次の中から1つずつ選び,記号で答えなさい。

 生けどりできるわなを用いてアカネズミを32ひきつかまえ,その体に印をつけて森林に戻した(1回目の調査)。その後,適切な日数をおいて,再びわなを用いて29ひきのアカネズミをつかまえたところ,そのうち4ひきに印がついていた(2回目の調査)。
 この調査では,アカネズミは森林全体を動き回っていて,森林から出入りしないものとする。ここでアカネズミの総数をⅣとすると,Ⅳ:(ア)=(イ):(ウ)となるので,森林内にいるアカネズミの総数を推定することができる。

 A 4   B 8   C 29   D 32   E 58   F 64

(問6)(問5)の調査でより正確な結果を得るためには,どのようなことに気をつける必要がありますか。正しいものを次の中からすべて選び,解答らんの番号を○で囲みなさい。
1 1回目と2回目の調査は,どちらもアカネズミが活発に動いている同じ時間帯におこなうようにする。
2 1回目と2回目の調査は,どちらも森林内の同じ場所でおこなうようにする。
3 つかまえるアカネズミは,できるだけ体の大きなものを選ぶようにする。
4 つかまえるアカネズミは,できるだけ体の小さなものを選ぶようにする。
5 アカネズミにつける印は,できるだけ外れやすいものを用いるようにする。

【解説と解答】
問1 植物に必要な栄養分を供給するとともに、動物の死骸や排出物を分解します。
(答え)3、5
問2 アは肉食動物、 イは草食動物 ウは分解者です。
(答え)ア 1、2 イ 6、7 ウ 5.8
問3 二酸化炭素です。
(答え)二酸化炭素
問4 ともに呼吸をしますから、排出します。
(答え)

問5 全体数:32=29:4 もしくは全体数:29=32:4
(答え)ア D イ C ウ A もしくは ア C イ D ウ A
問6 なるべく同じ条件で調査することが必要です。
(答え)1、2


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