慶應にするか、早稲田にするか

中学受験の場合、慶應にするか、早稲田にするか、という選択に関して言うと、家族がどちらの学校を身近に感じているか、ということが一番の理由のように思います。

慶應でも早稲田でもそれはあまり変わりがない。つまり、自然にどちらかに分かれてくるケースが多いのです。

「親戚の子が慶應で」
「私が早稲田なので」(お父さんの発言)

まあ、そういうきっかけが多いだろうと思います。ところがある早稲田大学の先生のお子さんが慶應を受験する、ということになった。たまたまお父さんが面談に来られたので

「どうして、早稲田ではないのですか?」

とつい、聞いてしまいました。

「私は研究者で、慶應の先生や学生とも付き合いがあるのですが、うちの子には慶應が合っていそうな感じがするのです。いや、早稲田が悪いというわけではありません。これは親の直観みたいなもので。」

なるほど、と思いました。

どちらも良い学校だと思うので、これはご家庭の選択にいつも従っています。ただ、早稲田の受験日は、悩ましい。

1日に早稲田高等学院も早稲田実業も早稲田中学も並ぶ。男子はどれかを選ばなければならないのです。

慶應だと1日が普通部、2日が湘南、3日か中等部とまあ、慶應の中で選ばなくてもいい。しかも湘南以外は高校を改めて選択します。

しかし早稲田は1日を選ばないといけない。その分、同じ早稲田でも「僕は早稲田中学がいい」と選んでいるので、帰属意識は学校に対して強くなります。

慶應は3つのうち、どれかに入ればいい、みたいな気持ちが多少働くが、早稲田の男の子は最初からそれを選んでいる分、自分の学校に対する思い入れは強いかもしれませんね。

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平面図形の問題
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紙飛行機の問題

慶應の理科の問題は、出題がかなり工夫されています。

以下は平成20年、普通部の問題。

図1のように、正方形の折り紙を使って紙飛行機を作りました。

1.室内でこの紙飛行機を手で飛ばすと、飛び方は図2の(A)のようになりました。(B)のように紙飛行機を飛ばすには、クリップを胴体部分のどこにつけるとよいですか。図3の(ア)~(ウ)から1つ選び、記号で答えなさい。

2.1.でつけたクリップは、(B)のように飛ぶ紙飛行機にとってどのような力になりますか。次の(カ)~(ケ)から1つ選び、記号で答えなさい。

カ)上に引く力 (キ)下に引く力 (ク)前に引く力 (ケ)後ろに引く力

3.図1の紙飛行機の翼を図4のように折って、図2の(B)のように飛ぶ位置にクリップをつけました。折らなかったときに比べて、飛び方はどのようになりますか。次の(サ)~(セ)から1つ選び、記号で答えなさい。

 (サ)上がる (シ)飛ばない (ス)曲がる (セ)変わらない


これは何のテーマか?といえば、やはり物体の運動になるのでしょうが、しかし、まあ、それだけでは解決しない部分もあるでしょう。しかし、実際に紙飛行機を飛ばした経験があり、多少、これまでも理科を勉強してくれば、まあ、見当はつくだろうな、とは思います。

つまり、ここで普通部は単純に理科の知識を持っている、というよりは、それをどう利用し、どうものを考えるのか、ということを試しているわけで、それがある意味「異質の問題」のように感じられる部分ではあるのです。

さて解説ですが、紙飛行機がAのように飛んだのは、機体を持ち上げようとする揚力の中心の位置が前の方にあって、それがすぐ上昇して落ちるという形になったのだから、飛行機の重心を前に持って来ればよい、と考えれば、クリップは前につければよいということになるでしょう。

(1)(答え)ア

これはクリップが当然下向きの力であるからです。

(2)(答え)キ

さて翼を折ってたてているので、そこに空気があたり、折られていない翼とは違う力かかります。したがって曲がる。まあ、これは経験的に知っている子どもたちの方が多いでしょう。

(3)(答え)ス

この年はカレーライスの出題があった年で、かなり出題に工夫がみられていたと思います。

子どもが遊ぶことは、勉強と相反することではなく、そこからまたいろいろな発見や経験があるわけで、そういうことに気を使ってほしいというメッセージが込められているように感じられる出題でした。

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塾のサービス過剰に注意
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容積の問題

慶應湘南2009年の問題

下の図のように、動くしきり(かげのついた部分)によって左右2つの直方体に分けられた容器の中に、水面の高さが同じになるように水を入れた。しきりを容器の左右の側面と平行にしたまま右方向に9cm動かしたところ、右側の水面の高さは、しきりを動かす前の水面の高さより7.2cm上がり、左側の水面の高さは、しきりを動かす前の水面の高さの半分になった。このときの、左右の水面の高さの差は11.2cmとなった。
左右の水の量はしきりを動かしても変化しない。またしきりの厚さは考えないものとして、以下の問いに答えなさい。

(1)(あ)の長さ(しきりを動かす前の水面の高さ)を求めなさい。
(2)(い)の長さ(しきりを動かす前の左側の容器のはば)を求めなさい。
(3)容器の中の水全体の体積を求めなさい。


【解説と解答】
(1)
(あ)の高さを【2】とすると左側は動かした後に【1】になった。右側は【2】+7.2になった。
その差が11.2cmなので
【2】+7.2-【1】=11.2 【1】=4cm 【2】=8cm

(答え)8㎝

(2)左側はたて8cmがたて4㎝になったのだから、よこは2倍にならなければならない。
それが9㎝ふえたことで、2倍になったのだからもとの長さはcm
(答え)9cm

(3)左側は8×9×16=1152㎝3の水が入っていたことになります。
右側の最初の高さは8cm、右に9cm動いたところで高さが15.2cmになったので、最初のよこの長さを【1】とすると
【1】×8=(【1】-9)×15.2
という式になります。

8:15.2=40:76=10:19ですから
【1】:【1】-9=19:10
19-10=9の部分が9㎝になるので【1】=9÷9×19=19㎝
最初に右側に入っていた体積は
19×8×16=2432
したがって合計
1152+2432=3584㎝3

となります。

それほど難しい問題ではありません。最初に右側の高さが半分になった、ということに注目すれば良い問題ですが、こういう問題を落とさないように、ていねいに解いていきましょう。

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一行問題習得は大事なステップ
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神奈川全私学展

7月16日(月曜日祝日)に神奈川全私学展が開催されます。

このイベントに慶應普通部、慶應湘南藤沢中等部も参加します。

会場はパシフィコ横浜。事前申し込みは不要です。

イベントちらし

昨年の様子については以下のページで紹介されています。

2011全私学展

各校の部活動の様子や制服などの展示も行われます。夏休みのモチベーションアップにいかがでしょうか。

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できない範囲をチェックする
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めげない子
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次号は6月25日正午ごろ配信します。

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旅行の問題

慶應義塾の地図の問題は旅行と関係しているものが、比較的多く出題されます。

以下は平成20年の普通部の問題。今回は車での家族旅行です。


次の文を読んで、下の地図を見ながら、下の問いに答えなさい。

 名古屋市に住む真一君は、家族と車で観光したり、風景を観察したりしながら、新潟市の祖父の家に遊びに行きました。
 Aでは、(あ)川の遊覧船に乗りました。川の両岸には変わった形の岩が見えます。この川は長野県に源があり、伊勢湾に注ぎます。

 次にBの馬龍という場所に立ち寄りました。ここは江戸時代に中山道の宿場町として発達したところです。道の両側に江戸時代に作られた家々が続いており、タイムスリップしたようでした。①今までよく残っていたな、と真一君は思いました。

 Bを過ぎてからは、谷沿いの道を進みました。山々がせまり川のまわりの平地はせまく、畑や水田はあまりありません。お父さんは、Cの地域は②江戸時代には御三家の一つが治めていたことや当時の人々の生活の様子を説明してくれました。
                              
 Dの③本平洋と日本海の分水界を越えると、川の流れの向きが反対になりました。新しく見えた川は、他の川と合流をくり返して、長野市を通り、下流では(い)川と名づけられて日本海に注ぎます。

 Eは松本です。④ここに近づくときにいくつも工場が見えました。何の工場か、お父さんと予想してみました。松本市内では、松本城を見学しました。天守閣に登って西を見ると、晴れていたので(う)山脈の山々が見えました。1日目は近くの温泉で一泊しました。

 Fではりんご畑が広がっていました。しばらく行くと、水田が広がっているところもあります。さらに行くと、またりんご畑が集まっていました。⑤どうしてはっきり分かれているのだろうか、とお母さんやお父さんと話してみました。

 Gの付近では新幹線が見えました。東京との間を結んでい(え)新幹線です。昨年はこの新幹線に乗って、新潟まで来たことを思い出しました。

  2日目の夕方、ようやく新潟市に着きました。ここは2007年4月に(お)市と共に政令指定都市になりました。

1.文中の(あ)~(お)に当てはまることばを書きなさい。

2.下線部①について、ここでは、保存運動が起きる前から昔の宿場町がよく残っていました。その理由を書きなさい。

3.下線部②について、その理由として正しいものを、次のア~エから一つ選んで記号で答えな
 さい。
 ア.小判などの原料となる金を産出する鉱山があったから。
 イ.作物の生産量が少なく、他の藩が所有することをいやがったから。
 ウ.江戸幕府を開いた人物が神様として祭られている神社があるから。
 エ.ヒノキやアスナロなどを供給する産地として重要だったから。

4.県内に下線部③がある県を、次のア~カからすべて選んで記号で答えなさい。瀬戸内海は太平洋側とします。分水界とは、降った雨がどちらに流れるかの境界のことを言います。

 ア.福島県  イ.奈良県  ウ.兵庫県
 エ.広島県  オ.茨城県  カ.神奈川県

5.下線部④の工場として、正しくないものはどれか、次のア~オから二つ選んで記号で答えなさい。
 ア.砂糖を作る工場     イ.時計を作る工場
 ウ.自動車の組み立て工場  エ.プリンターを作る工場
 オ.半導体部品を作る工場

6.下線部⑤について、土地利用がはっきり分かれている理由として最もふさわしいものを、次のア~エから一つ選んで記号で答えなさい。
 ア.国や地方自治体の指導で、土地利用を決めたから。
 イ.もともとは果樹園だったが、用水路のできた周辺が水田となったから。
 ウ.周囲の地形によって、日照時間に差があるから。
 エ.水はけが良い、悪いによって土地利用が分かれたから。


いざ、こうやって旅行の形で視点が地図上で動いてくると、単に暗記した知識だけでは答えられない、ということになってくるでしょう。
実際に木曽川、信濃川、という川は当然、知識として覚えるわけですが、南から行くとどう見える、東から見るとどうなる、というようなことをイメージするためには、やはり地図といっしょに勉強しなければならない、ということを痛感させられます。

1のおは時事問題ですから、できなくても仕方がないところですが、こういうところに時事問題が挟まれてきますので、政令指定都市などは十分注意が必要です。

3木曽ヒノキは天然の三大美林のひとつですが、これは尾張藩が自分たちの資源として保護、利用してきました。

4分水界とは、雨が降って北側の海に流れるか、南側の海に流れるかの分かれ目です。ここでは福島県、兵庫県、広島県があてはまります。

5松本周辺は精密工業の地域ですから、砂糖と自動車はあてはまりません。

6長野盆地は千曲川が流れているため、平地は水田として利用しますが、水はけのよい扇状地は果樹園としてりんごの生産が中心になります。

もし旅行をする機会があれば、お子さんに地図を持ってもらいながら、親子でいろいろな話をするのも、良い体験になるでしょう。

(答え)
1 あ 木曽 い 信濃 う 飛騨 え 上越 お 浜松
2 馬籠は山間部にあったため、開発を免れていたから
3 エ
4 ア、ウ、エ
5 ア、ウ
6 エ
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学校別出題傾向の分類(算数編)
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割合のイメージをつかむ。
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