電熱線に関する問題

2016年慶應湘南理科1番です。

慶應で電気はあまり出題されることがない分野ですが、だからといって頻度が少ないだけであって、まあ、このくらいの計算問題は出題される可能性がありますから、基礎はしっかり理解しておきましょう。


図1のように、ビーカーに100gの水を入れ、電源装置につないだ電熱線を水につけました。そして、電流を流し始めてから1分ごとにビーカー内の水温を測定しました。この実験を種類の異なる電熱線A、Bについてそれぞれ行った結果、図2のグラフのようになりました。それぞれの実験では、電源装置の電圧および水の量は同じにし、水全体の温度が均一になるようにときどきかき混ぜました。また、電熱線に流れている電流は、電熱線Aには1.6A、電熱線Bには800mAでした。次の問いに答えなさい。

20160428k001

(問1)電熱線に流れる電流を測定するために、実験装置に電流計を加えたいと思います。電流計の一端子は3つあり、左側からそれぞれに50mA、500mA、5Aと書かれていました。一端子のつなぎ方として、正しいものを次の中から1つ選び、番号で答えなさい。
1 一番左側の-端子につなぎ、針のふれが大きすぎるときは順に右側の端子へとつないでいく。
2 一番右側の一端子につなぎ、針のふれが大きすぎるときは順に左側の端子へとつないでいく。
3 一番左側の一端子につなぎ、針のふれが小さすぎるときは順に右側の端子へとつないでいく。
4 一番右側の-端子につなぎ、針のふれが小さすぎるときは順に左側の端子へとつないでいく。
5 真ん中の一端子につなぎ、針のふれが大きすぎるときは右側の端子、小さすぎるときは左側の端子につなぐ。
6 真ん中の一端子につなぎ、針のふれが大きすぎるときは左側の端子、小さすぎるときは右側の端子につなぐ。

(問2)電熱線に流れる電流を測定するには、電流計をどのように接続すればよいですか。解答らんに接続のようすを線で記入しなさい。ただし、電流計の端子は矢印で示された端子を使用するものとします。
(解答用紙非公開のため解説は省略)

(問3)図2の結果からわかることとして、正しいものを次の中からすべて選び、解答らんの番号を○で囲みなさい。

1 水の温度上昇は、電熱線に流れる電流の強さに比例する。
2 水の温度上昇は、電熱線にかかる電圧の大きさに比例する。
3 水の温度上昇は、電流が流れた時間に比例する。
4 水の温度上昇は、水の量が少ないほど大きくなる。
5 水の温度上昇は、最初の水温が低いほど大きくなる。
6 電熱線にかかる電圧の大ききと、流れる電流の強さは比例する。

(問4)水の量を200gにして、Bの電熱線に1.6Aの電流が流れるように電圧を変化させたところ、4分間で4℃水温が上昇しました。図2の電熱線Bと比べたとき、同じ時間で何倍の熱エネルギーが発生していますか、答えなさい。

(問5)A、Bの電熱線を並列につなぎ、200gの水の中に入れました。電源装置の電圧を(問4)と同じにして、2分間電流を流したとき、水温は何℃上昇しますか、答えなさい。
【解説と解答】
(問1)流れる電流がわからないので、大きい順につなぎます。小さい場合はひとつ左に進みます。
(答え)4
(問2)解答用紙が非公開なので、どのような図を描けばよかったのかは不明ですが、電流計は直列に入れます。

(問3)
グラフが直線になり、右肩上がりになっていますから、時間と温度上昇は比例します。またAとBの比較から、AとBではAに2倍の電流が流れていますので、温度変化も2倍ですから1も正しいことになります。
(答え)1 3

(問4)グラフではBは100gの水に対して4分間で2℃温度が上昇しました。今度は200gの水に対して電流を2倍にしたところ4分間で4℃上昇しました。100gで2倍ですから、200gではあれば4倍になります。
(答え)4倍

(問5)Aは100gで2分間で2℃上昇しました。電流が2倍になるので4℃上昇します。Bは2分間で2℃上昇しますから、合計6℃上昇することになります。
(答え)6℃


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