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出題傾向は変わらないが

慶應義塾各校とも、そう出題傾向が変わるわけではありません。

ただ、今まで過去問に出ていなかったところが出たりすると、つい傾向が変わった、ととらえやすい。

しかし、これまでの過去問にないから、出ない、とは決められないのです。

例えば詩の出題や、世界地理の出題、あるいは国文法など、今まで見たことがない、という問題も出てくる可能性はあるでしょう。

で、出題者の意図は、それでも冷静に問題文を読んで自分で答えられるところをしっかり答えられる対応力があるのか、を試す、というところにあります。

だから傾向が変わったわけではなく、目先が変わっただけ。

なので、過去問にない問題が出ても、慌てずに対応するように心がけてください。

そんなの知らない!

と思う問題がたまに出るでしょう。

例えば小説や演劇の主人公の名前だったり、スーパーマーケットの果物売り場の位置だったり、塩の値段だったり。

2022年の普通部の宛名の書き方も、まあ、そういう意味では知っていた子もいればそうでない子もいたでしょう。

説明会でも話が出ていたと思いますが、「学校で習うこと」「塾で習うこと」「塾でも学校でも習わないこと」というのを出すことにしているそうなので、まあ、知らないことが当然出題されることはあるでしょう。

で、知らないのだから、飛ばせばよいのですが、その前に、ちょっとだけ考えてみる。

これは知らないとできないのか?

できないと思えば、そのまま飛ばしましょう。

でも、案外考えるとできたりすることもある。その場合はそれでプラスになるでしょう。

そのちょっと考えたときのアイデアで差がつくこともあるので、最後まであきらめない、というのは大事な姿勢だと思います。

スポーツのルール

たまに国語の文章題でスポーツに関する物語文が出てくることがあります。

これまでの例で言えば、野球が舞台となる物語文が出題されたことがありました。で、まあ、そのくらい大丈夫だろう、などと思っていたのですが、実は最近の子どもたちはあまり野球を見ないのです。

サッカーも増えたし、実際に野球に興味がない子もいる。したがって、そのルールがわからない。バント?ベース?アウト? なにそれ。

いや、体育の授業で野球やったりソフトボールやったりしているだろうから、そんなはずはない、と出題者は考えています。

これが盲点になる。

特に男の子はもしそうならば、多少なりとも野球については知っておいた方が良いでしょう。

そんな子はまずいない、と思われるかもしれませんが、案外そうではないのです。

作文のテーマ

湘南の国語は、比較的選択問題が多いのですが、最後にドンと100字作文が出ます。

まずは、原稿用紙の使い方をもう一度復習しておきましょう。改行や、カギ括弧の書き方も案外忘れてしまっていたりしますから。

その上で、対策としては、自分で作文のテーマを考えてみると良いのです。

そして練習する。概ね100字を書くスピードとはどのくらいか、ということも本人の中でわかっている必要があるでしょう。入試では作文を最後にやる子が多いようですが、となると時間配分をやはり考えておかないと慌ただしくなる。

作文の配点がどのくらいあるかはわかりませんが、やはりすべての問題にしっかり答えられるようにした方が良いでしょう。

さらにテーマを考えることで、どんな問題が出ても冷静に対応できるようになります。

「そうきたか」

みたいな感覚は、結構、問題を楽しめるところもあるので、ぜひテーマを想像しながら練習してみてください。

やさしい問題だから難しい

中等部の女子の合格偏差値はなかなか高いところにあります。

合格する人数も少ないから難関ですが、しかし、問題はそれほど難しいというわけではない。他の受験校に比べて取り組みやすいと思うのです。

しかし、問題が簡単だからかえって難しいところがある。つまり、ミスが許されない。

正確な手順で、間違いなく解く。解答用紙のミスなど絶対にあってはならない、ということです。

さすがに4教科満点近く、というわけにはいかないところはあるかもしれませんが、確実に得点していく必要がある。

落とせる点が少ないので、とにかく丁寧に解く練習を続けてください。

やさしいから合格するのが難しい、という学校もあるのです。