普通部」カテゴリーアーカイブ

慶應義塾普通部、合格発表は2月2日に繰り上げ

10、11日と普通部の学校説明会がありました。

すでにホームページで学校説明会の動画が公開されています。

慶應義塾普通部 学校説明会

主事の動画によりますと、合格発表は2月2日に1日繰り上がることになりました。この結果、普通部の合格者で普通部に行きたい生徒は、中等部を受験する必要がありません。
結果、今年の中等部の募集人員は減少しますが、今回の措置により緩和される可能性が出てきました。

なお、普通部の募集要項の発表は10月11日を予定しているようです。

どの過去問をやるか

2月1日から2月5日まで慶應の入試は続きます。

2月1日 普通部
2月2日 湘南一次
2月3日 中等部一次
2月4日 湘南二次
2月5日 中等部二次
ということになるので、慶應3校受験して、湘南も中等部も一次を通過すると他の学校は2月6日以降しか受験機会がなくなります。2月6日に入試が残っている学校はほとんどないので、もうこれは腹を決めて受験校を決めていった方が良いでしょう。

男子の場合、慶應3校を受験するのか。普通に考えれば1校はやめるべきだろうと思います。そうなると、そのとき受験する学校はある程度安全校として絞り込んでおく必要があります。

例えば男子で普通部と中等部を受験し、湘南をやめる場合。2月2日に安全校を受け、2月4日にもう一度上位校を考えておく、という流れになるでしょう。

女子の場合は2月1日が空いていますから、ここで確実に、合格校を確保する方法もある。しかし、一般にはここで女子御三家を受けている受験生が多いでしょう。その合否によっては、受験する学校を変えなければいけない場合もある。

したがって残念ながら1次でだめだった場合も想定して、受験する学校を絞り込んでいきましょう。

なぜ今からそんなことを考えるのか?やるべき過去問を絞るためです。すべての受験校の過去問を残りの期間で10年分2回やるというのも結構大変なボリュームになります。したがってある程度、絞り込んでおいて始めていかないと間に合わなくなります。

後々、成績のことから変えることがあるかもしれませんが、なるべく早くラインナップを決めていった方が学校別対策はしやすいでしょう。

普通部の配点

普通部は4教科100点満点の合計400点満点です。

中等部、湘南が算数国語100点、理科社会50点の計300点満点と違い、理科社会の配点が大きくなっています。合否は基本的に4教科合計で決まり、教科での足切はありません。

したがって総合点の勝負だから、理科、社会に力をいれていないといけないのです。

一般に中等部のような300点満点の場合は算数で決まることが多い。しかし、普通部の配点の場合は算数ももちろん大事だが、算数の失点を理科社会で充分カバーできる。だからこそ、普通部を受ける場合は理科社会を多少前倒ししていかなければならないのです。

これまで普通部の対策についてお話をしてきましたが、理科は生物、社会は地理が大事。

しかし、これらの勉強は実は受験前半で勉強してきたことであって、例えば社会は歴史、公民と来ているので地理の勉強はだいぶ忘れている部分があります。

だから、気持ち早めに勉強をスタートしたい、という意味で今ぐらいの時期から少しずつ、理科社会についても多少割合を増やして行く。ただし、現在のカリキュラムの内容の時間を増やすのではありません。生物と地理の勉強の時間を増やす、という意味です。

公民は当然やるのだけれど、それ以外に少しずつ地理の復習をする、生物の復習をする、ということが大事です。これから理科の教材は植物、動物、人体と続いていきますが、これは以前勉強したことをもう一度思い出すための教材です。全部、今終わることは考えていません。

ただし、合間を見ながら少しずつ進めてほしい。そして、以前の勉強を思い出しながら、生物、地理の感覚を戻していきましょう。ただ、これは普通部を受験する場合に限ります。もし普通部を受験しないのであれば、もう少し先からスタートしてもいいでしょう。

配点の違い

普通部は各教科100点満点の400点満点ですが、中等部と湘南は算数と国語が100点、理科社会が50点の300点満点、すなわち傾斜配点です。

で、傾斜配点というのは、やはり算数で決まる率が上がります。理科社会は結構問題数も多いのですが、よくよく考えてみると各問1点か2点。

しかし算数は1問5点以上はあるわけで、算数のミス1問を理社では5問できないと取り返せない。また中等部の理科社会はそんなに大きな差が開かないので、やはり算数で決まるところがある。これは湘南も同じです。

多くの塾は先生の配置の関係から、そこそこ理科も社会も授業があるわけですが、本当は算数は最低2倍の時間をかけないといけないものなのです。

しかも、湘南も5番6番が難しくなくなってくると、本当にミス1問が大きくなる。

したがってここからとにかく考えなければいけないのは「算数のミスを徹底的に減らす」ということなのです。

計算は絶対に合っている、ということになっていないといけないし、問題文の読み違いもやってはいけない。というのはわかっているのだが、それをやるのが子どものすること。

ですが、やはり無策ではいけないわけで、ここからとにかくていねいさを培っていくことが大事です。

たくさんの問題をこなすことばかりに目を向けてはいけません。たくさん解かなくてもいいから、とにかく正解率を上げる、ミスをしないということのために、具体的にどんなやり方をしていくか、工夫が必要なのです。

問題文に下線を引いたり、どこでもう一度問題を見直すか、など事細かな作戦を立てていくべきで、それはこの夏休みから練習していきましょう。

直前にやれば大丈夫、と思いがちですが、そんなことはありません。やはりこういうことは身につくまでに時間がかかるので、今から少しずつチェックのルーティンを入れていきましょう。