中学受験について」カテゴリーアーカイブ

親の方が入れたい?

慶應に入れたい、という気持ちは、子ども本人よりも親の方が大きいことが多いものです。

子どもが学校に対して感じる魅力は、人それぞれだけれども、しかし、他の学校で魅力に感じるものと、慶應のそれが大きく変わるかといえば、そうではないでしょう。

サッカーがやりたい、という動機はサッカー部があれば満たされる。Jリーガーになるためには強いサッカー部に行くしかない、と考えれば慶應より強いサッカー部に惹かれたとしてもおかしくはないわけで、子どもたちの行きたいという気持ちは、そういうレベルであって何の問題もないでしょう。

しかし、親の方はいろいろな事情があり、思いがあるから、子どもよりもより入れたいという気持ちが強くなりやすい。

それが空回りしてしまうと、あまり良い方向には進みません。

親の気持ちは気持ちとしてあっていいが、やはり受験は子どもの気持ちが優先されるべきであり、慶應に行きたいという気持ちを強く持ってもらうように誘導することはあってもいいが、押しつけてはいけません。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
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第270回 わからないことに集中する


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早めにやり直す



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生物ばかりではない

2015年普通部の理科2番です。こういう問題も出題されることがあるので、生活に関する関心を幅広く持っていないといけません。


ひとつの住居をひとつの箱と考えます。この箱には、外から色々なものが入り、使われたものは外へ出ていきます。食料や郵便物などは人が運び入れ、空気や音や太陽光は自然に入ってきます。ここでは人々が備えて生活に役立つものを考えます。次の問いに答えなさい。
1.電柱を通して箱に入る導線には色々な種類があります。電気を使う線のほかに、どのような目的の線がありますか。1つ答えなさい。

2.次の文は、地中の管を通して箱に入るものについて説明しています。文中のA、B、Cに入る言葉を答えなさい。

  マイナス160度付近まで冷やして元の600分の1の体積にした( A )は日本が世界一の輸入国である。国内で元の温度に戻してその約7割を( B )用に、残りを都市ガス用として使用している。
 Aを元の温度に戻すときに生じたエネルギーが別の目的に活用されている。都市ガスは石油や石炭を燃やしたときに比べて( C )や窒素酸化物の排出量が少ないと言われている。

3.下線部のエネルギーは何に活用されていますか。

4. 使われた水はシンクの下の排水管を通って地中の下水管へ流れていきます。蛇口から出た水を流したあと、排水管内の水はどのようになっていますか。水の様子を描きなさい。

5. 排水管がまっすぐではなく、図のように曲がっていることで役立つことを1つ書きなさい。

6. 排水管の汚れをとるのに用いる水溶液はどれですか。次の(ア)~(オ)から1つ選び、記号で答えなさい。

 (ア)食塩水     (イ)水酸化ナトリウム水溶液   (ウ)炭酸水
 (エ)石灰水     (オ)ホウ酸水

【解説と解答】
理科の問題として考えるとやや異質かもしれませんが、しかし、こういう問題を出したい普通部の気持ちもよくわかります。
さて、1はいろいろあります。電話線もそうでしょうし、インターネットの線もそうでしょう。ケーブルテレビもありえます。
(答え)電話線

2はAが液化天然ガス。Bは発電用、そしてCが難しいかもしれませんが、石炭や石油を燃やしたときに出るものですから、硫黄酸化物になります。
(答え)A 液化天然ガス B 発電 C 硫黄酸化物

3 これもいろいろあります。ドライアイスや炭酸ガスを液化するのにも使うし、発電にも利用されます。
(答え)発電

4 曲がっているので、曲がっている部分に水がたまります。
(答え)

5 こうやって水がたまるので、下水管からのにおいを防ぎます。
(答え)下水管からのにおいを防ぐ

6 これはイの水酸化ナトリウムです。
油やタンパク質を溶かすのに効果があります。洗剤の成分については以前にも出題されていましたので、ここは注意しておきましょう。

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本物を見る

ここ数年の中等部の入試問題を見ていて、やはり「本物を見る」ということに多少なりともこだわりがあるように思えます。

確かに今の子どもたちは受験勉強を通じていろいろな知識を覚えることになるわけですが、知識としては知っていても本物は見たことがない、というものが結構多いでしょう。

文化財もその候補のひとつですが、例えば動物や植物も同じ観点で考えると、ことばとしては知っていても「見て区別をつけることができるのか」といえばそんなことはないかもしれない。

中等部は文学史の問題も良く出題されるのですが、例えば「文学作品」=「作者」という知識で単に覚えていて、きっと本は読んでいないだろう、ということから「主人公の名前」を問う問題が出ていたりするわけです。

歌舞伎や能に関する問題が出るのも、そういう背景があるかもしれない。

なので、せっかくのゴールデンウィーク、本物を見に行くというのも大事な経験かもしれません。博物館、水族館、昆虫園、植物園、歌舞伎、能、アイデアは結構あるかもしれない。

むしろそういう機会を持つことで勉強にも興味が持てるようになると良いと思います。
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溶解度に関する問題


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受験生意識



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ていねいに解く練習

普通部にしても、中等部にしても算数の問題数は多いので、やはり問題を解くスピードはある程度必要になります。

しかしながら、急いで解くということは、ミスにつながる。

問題を読み飛ばす。計算間違いをする。急いでろくなことはないのです。

ところが過去問をやっていて、最後までたどり着かないと、どうしても「急いで」という言い方になってしまうもの。

これはまわりは厳に慎んだ方が良いでしょう。

急がせる、というよりは正確に解く、ということの方が重要です。急いで解いて間違いだらけになっては意味がない。

特に今はじっくり、ていねいに問題を解くことが大事。そのために問題数が行かなくとも気にしないことです。

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6年生前半の比重のかけ方


6年生の教室から
テストの問題を教材として使い切る



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多様性への意識

今の5年生が受験する時に、横浜初等部から湘南藤沢中等部に進学することになります。

湘南は初めて初等部からの進学を受けいれることになるわけですが、やはり横浜初等部は全員が同じ小学校からやってくる分、生徒が受けてきている教育は同じだから、どうしても子どもたちのキャラクターに似たところが出てくる。

したがってこれまで多様な子どもたちを入学させてきた湘南としては、その部分がスクールカラーとして反映できないのは問題になります。

なので、これまで以上に帰国や一般枠でもそれなりにキャラクターを持って育った子どもたちを入学させたいと思っているでしょう。

学級委員を務めピアノが弾けて、犬の世話をするような女の子は、まあ、その意味で多様性があるとは言えないところがある。

特に活動報告書が求めているのは4年生以降の活動ですから、これはやはり戦略的にものを考えていかないといけない。

もちろん勉強はできないといけないわけですが、多様性に対する意識を持ちながら入試準備を進めて欲しいと思います。


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