慶應中等部は、300点満点。算数、国語が100点、理科社会が50点という傾斜配点になっています。以前から受験生が多いので、やはり採点の時間を短縮するために、答えだけを書く問題になっています。特に解答用紙のひとつのマスにひとつの数字を書きますから、例えば答えが4桁であれば数字を書く欄が4つ書いてあるので、自分のミスには気が付きやすいと思います。
試験時間は45分で、大問7題程度。
今年の出題は以下のようになっていました。
【1】は計算2題と縮尺、数の性質の単問 計4題。
【2】小問4題。平均算、濃度、速さ、比
【3】小問4題。比と図形2題、図形の移動、容積
【4】比と割合
【5】影の問題
【6】数の性質
【7】図形と場合の数
昨年は【6】から明らかに難度が変わる、というような印象でしたが、今年は4番からの後半4題の難度はそれほど変わりませんでした。全体としては昨年よりやや簡明になっていたのではないかと思います。
ということは、算数ではあまり差がつかなかった可能性があり、もし算数でミスが出ると、逆に離されてしまったかもしれません。
特に傾向が変わったということはなく、例年通りだったのですが、難問に欠けた形になったのではないかと思います。ただ、全体としては問題数も多いし、45分間で8割程度の得点は欲しいので、やさしい問題だからといって油断せず、確実に正答を出すことが求められています。
頻出する範囲としては比と割合、規則性、数の性質、グラフ、速さ、図形、場合の数。
出題範囲に偏りはなく、幅広く出題されています。短時間で確実に得点を積み重ねる力が必要でしょう。他の同レベルの偏差値の学校に比べれば、全体として出題は簡明ですが、たまに面倒な問題が出ることもありますし、とにかくミスをしないように正解率を高くする工夫はどうしても必要です。特に女子は一次合格数が141名と男子の半分以下になりますから、ていねいに解く力をつけてください。
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