普通部」カテゴリーアーカイブ

慶應普通部国語入試傾向

試験時間40分で、大問3問が例年の形でしょう。読解大問2題。知識1題。知識はほぼ漢字の書き取りに限られるといっても良いかもしれません。文章の長さによっては3題目の問題を用意する場合があります。

読解は物語文1題。説明文1題。共に小問10題。20字~50字程度の記述問題が数問含まれますが、中心は選択問題、書き抜き。記述は決して長くはないので、その分要点を簡潔にまとめる素養が必要になります。ポイントを押さえ、端的に答える工夫が必要です。問題文はそれほど難しい文章ではないが、選択肢については紛らわしいものもあり、本文の内容と照らし合わせて根拠を見つけることが必要でしょう。

漢字の書き取りの難度は、標準的と言えるでしょう。それほど細かな出題ではありません。

物語文については、場面の理解、登場人物の心情理解が必要なので、まず過去問で出題傾向をつかみ、類題の演習をていねいにやる必要があるでしょう。

全体として答えの形が決まっている問題、つまり適語選択や選択肢、書き抜きが多いため、点数はまとめやすいと思います。70点ぐらいが合格の目安といえるでしょう。

==============================================================
今日の田中貴.com

解答のない教科書
==============================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

合格点の取り方を考える
==============================================================

慶應進学オンライン

新刊「子どもを慶應義塾諸学校に入れる」(田中貴)


慶應普通部算数入試傾向

試験時間は40分。 大問8~9題程度。解答用紙は記述式で、普通のA3版よりもやや大きい解答用紙が用意されています。

1問の解答欄の幅は13.5㎝程度。
高さは問題によって異なりますがだいたい6㎝から7㎝。
解答を書く欄は指定されていますので、その上の空白部分に式や計算を書きこむことになります。

40分で8題とする1問5分。したがって1問15分程度の男子御三家レベルの問題に比べると3分の1ですから、問題の難度はそれほど難しくはありません。
逆に8題から9題ということは、ほぼ各テーマが万遍なく出されるということなので、不得意な範囲をつくらないということがまず大事なポイントでしょう。

40分という試験時間の中で合格点は7割近くと推察されることから、確実に得点する能力が求められます。解答用紙の指示としては

1 答えは解答用紙の答えのらんに書きなさい。
2 解答用紙に、途中の計算式などを必ず書きなさい。

となっているので、単純に答えだけがあっていれば良いという問題ではないでしょう。

出題分野としては、計算問題2題。比と割合、速さ、場合の数、規則性、数の性質、平面図形、立体図形の分野から出題されていますが、先日説明した推理の問題なども出題されています。

対策としては、まず各分野の基本をしっかりさせることです。男子御三家のような問題ではないが、逆に幅広く出題されますから、ある程度どの分野でも対応できるようにすることが第一。
次はやはりていねいさでしょう。決して難しい問題ばかりではないので、逆にミスをすると差をつけられてしまいます。丁寧に確実に得点をしていく技量が求められるので、特にこれからは正確に解いていくくせをつけていきましょう。

計算も解答用紙に書き入れますので、日ごろから式や計算をノートにていねいに書くように心がけてください。
==============================================================
今日の田中貴.com

寮のある学校
==============================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

この週末は大変なんだ・・・
==============================================================

慶應進学オンライン

新刊「子どもを慶應義塾諸学校に入れる」(田中貴)


自由研究と労作展

夏休みも残り少なくなってきて、そろそろ学校の自由研究をどうしよう、と考えられているご家庭も多いかもしれません。

普通部生もそろそろ、労作展の作品をがんばらないといけない時期になりました。

すでに一応何をするのか、は学校に報告しているので、それを作っていく、完成していくわけですが、労作展まであと約1か月。

中2、中3になってくると、まあ、それなりのペースはつかんでいるものの、しかし、どうしても最後は突貫工事になりやすい。これはどこでも同じことです。

最初は壮大なテーマであったり、凝ったものを考えていたのが、進んでいくうちに、「ま、いいか」が重なり、少しずつ本人のイメージから遠のいていく。

それでも最後までしっかり頑張る、ということでこの夏の作品ができあがってきます。

中1は家族総出でやっているとは思いますが、中2、3もそろそろエンジンを書けないと間に合わなくなるころ。

1年前の自由研究と結局は、まあ同じことになっていそうですが。

==============================================================
今日の田中貴.com

平面図形の問題
==============================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

解答用紙と計算用紙
==============================================================

新刊「子どもを慶應義塾諸学校に入れる」(田中貴)


調味料の問題

平成21年の普通部の問題です。

次の(サ)~(タ)の調味料を使って実験をしました。

(サ)白砂糖
(シ)食卓塩
(ス)米酢
(セ)醤油
(ソ)みそ
(タ)ごま油

実験1 ぬるま湯を8分目まで入れた6つのガラスのコップに、それぞれ小さじ1杯の調味料を入れてよくかき混ぜた。

実験2 6つのなべにそれぞれ大さじ1杯の調味料を入れ、ガスコンロで加熱した。

1 実験1でかきまぜた後も、ぬるま湯だけのように見えたものを(サ)~(タ)から3つ選び、記号で答えなさい。

2 実験2で、加熱して初めてにおいが感じられたものを(サ)~(タ)から1つ選び記号で答えなさい。

3 (サ)~(タ)の調味料はどのように作られていますか。最も適当なものを次の①~③からそれぞれ1つ選び、番号で答えなさい。

① 目に見えない生き物のはたらきを利用して作られている。
② 生き物のからだをしぼったり、煮詰めたりして作られている。
③ 生き物のはたらきを利用せずに作られている。


キッチンに入り慣れていれば、まあ、それほど難しいという問題ではないでしょうが、普通部はたまに、この手の問題を出してくれます。

1はお湯に溶かしたときにかわらないもの、ということですから、白砂糖、食卓塩、米酢を選びます。

醤油、みそ、ごま油とも色がついていますから、お湯にいれたらすぐ色が変わりますね。

2はちょっと難しい。
普段からにおいがしないものを考えると、白砂糖か食卓塩になります。で、砂糖は煮詰めていけばカラメルになるのでにおいがわかりますが、食卓塩はにおいがしません。
したがって答えは白砂糖。

3 白砂糖はさとうきびやてんさいを原料とするので②。食卓塩は③。米酢、みそ、醤油は発酵の過程を使っているので①、ごま油はとうぜんごまを絞るので②。

ということになります。

たまには男の子といえども、キッチンでいっしょにお料理をするのも大事なことですね。

(解答)
1 サ、シ、ス
2 サ
3 サ ② シ ③ ス ① セ ① ソ ① タ ②

==============================================================
今日の田中貴.com

苦しんだ分だけよくわかる
==============================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

子どもの受験ですから
==============================================================

新刊「子どもを慶應義塾諸学校に入れる」(田中貴)


食塩水の問題

普通部の19年度の問題。


2つのビーカーA、Bに濃さの違う食塩水がそれぞれ入っています。AとBの食塩水の重さの比は2:3です。
次の2つの作業を順に1回ずつ行います。
 ・Aの食塩水の半分をBに移して、よくかき混ぜます。
 ・Bの食塩水の半分をAに移して、よくかき混ぜます。
2つの作業後のA、Bの食塩水の濃さの比は4:5になります。
ここで、食塩水の濃さとは、食塩水の重さをもとにした食塩の重さの割合のことです。
(1)2つの作業後の、AとBの食塩水の重さの比を求めなさい。
(2)最初のAの食塩水の濃さが4%のとき、最初のBの食塩水の濃さを求めなさい。


問題をよく読まないとひっかかるかもしれません。

(1)

最初にAとBには2と3の食塩水があったのです。
そのうちAから半分Bにいったのだからこの段階では、
Aには1 Bには4の食塩があります。今度はBから半分Aにもどるので、
Aには3 Bには2の食塩があります。
したがって最初の答えは
3:2です。

(答え)3:2

(2)
3:2の食塩水の重さに対して濃さの比は4:5です。

したがって食塩の重さの比は

A:B=3×4:2×5=6:5

これをもどします。

6:5→1:10→2:9

が最初の食塩水の重さの比になります。

したがって濃さの比は

2/2:9/3=1:3になるので

したがって最初のAの濃さが4%であれば

4×3=12%がBの濃さになります。

(答え)12%

食塩の重さ、食塩水の重さ、濃さと比が3種類ありますので、十分に注意して解いてください。

慶應進学オンラインより

==============================================================
今日の田中貴.com

お盆休みに苦手をひとつ克服する
==============================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

秋の模擬試験のスケジュールを考える
==============================================================

新刊「子どもを慶應義塾諸学校に入れる」(田中貴)