入試問題解説」カテゴリーアーカイブ

流水算

2013年の慶應湘南の問題です。流水算は割と出題される傾向が高いのですが、問題はそう単純ではありません。
以下に条件を整理するか、がポイントになるでしょう。


分速40mで流れる川に船着き場Kがあり、その下流に船着き場0がある。いま、Kには静水時に分速160mで進む船Aと、分速260mで進む船Bがある。船AはKを0に向けて出発し、26分後にうきわⅩを船から川に流し、その数分後、うきわYを川に流した。船Bは船Aが出発してから65分後にKを0に向けて出発し、その数分後、うきわⅩを拾った。船Aは0に到着後すぐに向きを変えて再びKに向けて出発したところ、25分後に船Bと会い、さらにその15分後にうきわYを拾った。
(1)船BがうきわⅩを拾ったのは、船Bが出発してから何分後ですか。
(2)KO間の距離は何kmですか。
(3)船AがうきわYを川に流したのは、うきわⅩを川に流してから何分後ですか。


(解説)
(1)Aは分速200mで下ります。25分後ですからKから200×26=5200mのところでうきわXを流しました。船Bが出るとき、流され始めて39分たっていますから、うきわXはKから5200+40×39=6760mのところにあります。
6760÷260=26
(答え)26分後

(2)Aは上りは160-40=120mの分速です。AがOに着いて、すぐ折り返し25分後にBをあったので、AがKに着いたとき、AとBの間の距離は(300+120)×25=10500m
離れていました。BがKを出発したときには200×65=13000m離れていたので
13000-10500=2500m差が縮まったことになります。AとBの差は100mなので
2500÷100=25分がBが出発してからAがOに到着するまでの時間になるので、Aは
25+65=90分KからOまでかかっていますから200×90=18000m=18km
(答え)18km

(3)AがうきわYを拾ったのはOを出発してから40分後なのでOから
120×40=4800mのところです。
AがOに着いたときはその40分前ですから、その時、うきわYは40×40=1600mさらに上流にいました。したがってAがOについたとき、うきわYはOの上流
1600+4800=6400mのところにいたことがわかります。
落としたところから毎分160mの差がついているので6400÷160=40分ですから、AがうきわYを落としたのはO到着の40分前。したがって90-40=50分でKを出発してから50分後になります。50-26=24分後
(答え)24分後


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ミスはするものだという前提で考える


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
9月の成績が悪くても気に病むな


5年生の教室から
ノートの違い



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平面図形の問題

2014年 慶應普通部の9番です。


下の図のような三角形ABCがあり、辺AB、BCをそれぞれ3等分した点をD、E、F、Gとします。また、辺ACの真ん中の点をHとします。
ア、イ、ウの面積の合計とエの免責との差は、三角形ABCの面積の何倍ですか。


何となく補助線を引きたくなる問題ではあるのですが、面積の差と言っているので、同じものを足したり、引いたりすることで解けるのではないだろうか、という感じがします。

そこで、ちょっと書いてみましょう。

三角形ABF=ア+キ+ウ=$$\frac{1}{3}$$

三角形BHC=ア+オ+イ=$$\frac{1}{2}$$

三角形ADC=イ+カ+ウ=$$\frac{1}{3}$$

これを全部加えると
ア+ア+イ+イ+ウ+ウ+キ+オ+カ=$$\frac{7}{6}$$

全体は
ア+イ+ウ+エ+オ+カ+キ=1ですから、これを引くと

ア+イ+ウ-エ=$$\frac{1}{6}$$となります。

【答え】$$\frac{1}{6}$$


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雲の問題


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

練習して覚えなさい、ただそれだけです。



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やりとりに関する問題

2013年の普通部です。

順に条件を追っていけば良いだけですが、案外ミスがでやすい問題です。


A、B、Cの箱におはじきがそれぞれ何個か入っています。まずAからCへ8個移すと、AとBの個数の和がCの個数と等しくなりました。次にBからCへ6個移すと、Aの個数はCの個数の4割となりました。最後にAからBへ8個移すと、Bの個数はCの個数の半分となりました。はじめAに何個のおはじきが入っていましたか。


全体の個数は変わっていないので最初AからCに8個移動したとき、全体を【2】とするとCは【1】、A+B=【1】です。

次にBからCに6個移したとき、Cは【1】+6ですから最後にBは【0.5】+3

A+B=【1】のときにBは【0.5】+3-8+6=【0.5】+1 

するとAは【0.5】-1 になるので

【1】+6:【0.5】-1=5:2 となります。内項の積=外項の積より

【2.5】-5=【2】+12 【0.5】=17

【1】=34 と求められるので、

Aは34×0.5-1+8=17+7=24

(答え)24個

こういう問題は確実に得点したいところです。

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第237回 カリキュラムの罠
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受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

式が書ける子は伸びる
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展開図に関する問題

2014年普通部算数5番です。


同じ大きさの正三角形を8枚あわせて、図1のような立体をつくりました。図2はこの立体の展開図です。

(1) 図2の太線は、図1の立体のどの辺ですか。
(2) 立体の8つの面に1から8の数字を1つずつ書き、サイコロのように向かい合う面の数字の和が等しくなるようにしました。図2のア~エの面に書かれている数字を答えなさい。


(1)
展開図について、それぞれの頂点に記号を入れていくと以下の通りになります。

記号の入れ方としては6の三角形の右下の頂点がCと決まります。(6が表になるので、ABは左側の斜辺と決まりますから、右下はCです。)
するとアと書かれている三角形の右上はDと決まり、1のかかれている三角形の左上の頂点はAですから、下の頂点はEと決まります。
5の書かれた三角形の左下はまたAとなり、その右下の点はDと決まります。

したがって太線は辺ADです。

(答え)辺AD

(2)
1から8までの和は(1+8)×8÷2=36で、面は8面ですから2面ずつの組み合わせとしては4組あるので36÷4=9です。
したがって和が9になるようにすればいいので、上図のように入りますから、
アは7 イは4 ウは3 エは8です。

(答え)
ア 7 イ 4 ウ 3 エ 8

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量をやる、ということの誤解
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問題が読めていない
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