湘南の社会

湘南は理科も社会も試験時間が25分で50点満点です。

社会はオーソドックスなテーマとかけ離れる問題が出題されることも多い試験ですが、元となる知識がしっかりしているかどうかを確認しておくという意図もしっかり残っているので、典型的な社会の知識問題も合わせて出題されています。

したがって、まずは地理、歴史、公民についての知識を正確に覚えていきましょう。

特に良く出題されるテーマとしては

地理→地図の見方

歴史→明治以降の近代史

公民→憲法と基本的人権

があげられます。また現代社会の問題として湘南キャンパスの特質からインターネットに関する問題がたまに出てきています。

またここのところ現代社会の問題は頻出しています。時事問題のフォローばかりでなく、日ごろから小学生なりにニュースや新聞に気をつけていきましょう。

知識の細かさはそれほどでもないので、塾で提供している暗記用のテキストで充分です。夏休みぐらいからしっかり覚えていきながら、過去問の練習を続けていってください。

容積に関する問題

2022年慶應義塾湘南藤沢中等部の問題です。

図1のような、ふたのない1辺12 cm の立方体の容器が水平な床に置かれている。この立方体には、図1のように、高さ6cmと10 cm の仕切り板ア、イが、底面ABCDを3等分する位置にまっすぐ取り付けられている。仕切られた底面を○あ、○い、○うとし、仕切り板の厚さは考えないものとする。また、図2は面FBCGを正面にして見た図である。


(1)容器が空の状態で、○あの真上から水を毎秒48 cm3 ずつ入れたとき、容器の中の水がいっぱいになるのは何秒後ですか。
(2)容器が空の状態で、○うの真上から水を毎秒48 cm3 ずつ入れたとき、○あの部分の水面の高さが底から2cmになるのは何秒後ですか。
(3)容器を水でいっぱいに満たし、図3のように、辺ABを床につけたまま、静かに容器を45°かたむけて水をこぼし、もとにもどす動作を行った。この動作を行った後、容器に残っている水の量を求めなさい。

【解説と解答】

(1)12×12×12÷48=36
(答え)36秒後
(2)○うの部分には4×12×10
○いの部分には4×12×6 ○あの部分には4×12×2入るから、
10+6+2=18秒
(答え)18秒
(3)

斜線部に水が残るので、この面積は12×12÷2+4×10-4×4=72+24=96
96×12=1152
(答え)1152cm3

湘南の理科

過去の問題を見ていると湘南の理科は知識をどう使うのか、ということに焦点を合わせていたと思うのです。

しかしここ数年はちょっと変わってきました。

今年の問題も4題で、物理、化学、生物、地学がきれいにそろっていたのですが、その問題が割とオーソドックスな感じになったのです。

ではこれまでのように、考える問題は出ないのか?といえば、そんなこともないように思えます。

慶應は大学付属校ですから、受験校のように大学受験に必要な物理や化学に対して早くから得意であることは必要ありません。

ただ今後起こりうる問題を自分で考え、その解決策や答えを導き出す力があるかどうかは必要だと考えており、そういう考え方が実際にできるかを入試で試していこうという意図は当然あるはずなのです。

したがって湘南の対策としては、オーソドックスな問題と自分で考える問題の両方を想定していく必要があるでしょう。

まずはしっかり基礎を勉強する。そして後は過去問をやっていけば良いのではないでしょうか。基礎の部分はどのみち勉強しなければいけないことだから、まずそこをしっかりやる。あとは過去の問題をしっかり練習していくと良いでしょう。考える問題はなかなか作りにくいので、ここのところ遠ざかっている、という印象が強いのですが、出ないと決まっているわけではないので、気をつけておきましょう。

文章題

2022年慶應普通部の問題です。

あるお店では、1個15円、18円、25円の3種類のお菓子を売っています。どのお菓子も1個以上選び、合計金額が301円になるように買います。
(1)18円のお菓子を12個買うと、15円のお菓子と25円のお菓子はそれぞれ何個買えますか。
(2)お菓子の買い方は全部で何通りありますか。

【解説と解答】
(1)
18×12=216 301-216=85円
(15円、25円)=(4、1)となります。
(答え)15円 4個 25円 1個
(2)18円×2=36円のとき、301円-36円=265円
(15円、25円)=(1、10)(6、7)(11、4)(16、1)から4通り
18円×7=126円のとき、301円-126円=175円
(15円、25円)=(0、7)(5、4)(10、1)で必ず1個は買わないといけないので2通り
18×17=306円は301円を超えてしまいます。
(1)とあわせて7通り。
(答え)7通り

容積に関する問題

2022年慶應普通部の出題です。

図1のように、底面が半径5cmの円である円柱の容器Aの中に、底面が半径4cmの円で高さが5cmである円柱の容器Bが置いてあり、容器Bの中には水が入っています。図2のような○あの面が正方形である直方体Cを、○あの面を容器Bの底につくように入れると、容器Bから水があふれ、容器Aの水の深さが2cmになりました。このとき、真上から見ると、図3のように直方体Cは容器Bにぴったりと入りました。はじめ、水は容器Bの底面から何cmのところまで入っていましたか。ただし、容器の厚さは考えないものとし、円周率は3.14とします。

【解説と解答】
Bの容積は4×4×3.14×5=80×3.14
Cの体積は底面の正方形の対角線の長さが4×2=8cmになるので、
8×8÷2×3.14=32×3.14
一方あふれ出た水は(5×5-4×4)×3.14×2=18×3.14
したがって水は80×3.14-32×3.14+18×3.14=66×3.14
なので、66×3.14÷(4×4×3.14)=4.125cm(=4&1/8cm)
(答え)4&1/8cm

湘南の国語

湘南の国語は長文読解が2題と漢字。そして作文です。

例年1問目が漢字になるわけですが、最近は漢字の書き取りにはなっていないところがあり、むしろことばの問題として捉えた方が良いでしょう。同音異義語、反対語など割と熟語の問題が多くなりました。

それ以外にも慣用表現、擬態語、擬音語なども出題されるので、ことばに関する知識はなるべく多くしていきましょう。それでもその場で思いつかない、ということはありますが、練習は続けて行きましょう。

長文読解は、物語文と説明文の読解で、これは多くの学校とパターンが同じです。記述の問題も若干出ますが、あまり長くはないし、本文の表現を書き抜く問題も多いので、これは類題がたくさんあります。

近年、物語文について採録する文章が大分長くなってきました。ある程度読む速度も必要だとは思いますので。練習を積んで行きましょう。

ここまでは、割とどの学校にも通用する対策になるわけですが、作文はあまり見受けられない出題となります。

毎年、いろいろなテーマで作文を書かされることになりますが、概ね百字程度です。

自分の考えをまとめて表現する、ということがメインのテーマで、その問題が多岐にわたります。ただ、ひとつだけが正解というわけではないので、どちらかといえば考えをしっかりまとめて表現できるか、ということに採点の基準がおかれています。

これは進学後、レポートが多くなるので。自分の考えをまとめる作業があまり得意でない子どもを見分ける必要があるから、ということのようです。したがって、過去問を中心に練習し、作文を書く機会を増やして行ってください。

良く天声人語などの要旨をまとめる練習をさせる塾がありますが、これは湘南が求めていることと違います。あくまで、自分の考えをまとめて相手にわかってもらうように文章にするということなので、テーマは何でもいいわけですから、なるべく書く機会を増やすのがよいでしょう。

速さに関する問題

2022年 慶應湘南藤沢中等部の問題です。

る。三田さんはA町を、藤沢さんはB町を同時に出発して、A町とB町の間を一往復した。
     三田さんの登る速さと下る速さの比は5:9
     藤沢さんの登る速さと下る速さの比は3:5
であり、登りも下りも藤沢さんの方が三田さんより毎分6m速いという。
(1)三田さんの下る速さは分速何mですか。
(2)2人が同時に出発して、最初に出会うのは何分後ですか。
(3)2人が最初に出会ってから、2回目に出会うまでに何分かかりますか。

【解説と解答】
(1)三田さんの下る速さを【9】とすると、藤沢さんの下る速さは【9】+6
一方三田さんの登る速さは【5】となるから、藤沢さんの登る速さは【5】+6
【9】+6:【5】+6=5:3から【25】+30=【27】+18
【2】=12 【1】=6mになるので、三田さんの下る速さは6×9=54
(答え)54m
(2)
藤沢さんが上り、三田さんが下るので、
3240÷(54+6×5+6)=3240÷90=36
(答え)36分後
(3)藤沢さんが上り終わるのは3240÷36=90分後
三田さんが下り終わるのは3240÷54=60分後
藤沢さんがおり始めるとき、三田さんは30分上っているので、
30×30=900m上っているから二人の間の距離は3240―900=2340m
2340÷(60+30)=26分後に2回目に出会うので、最初からは90+26=116分後になるので116-36=80分
(答え)80分

慶應湘南の算数

湘南は3校の中で算数の問題が一番少なくなります。

おおむね大問6題。最初の2題は一行問題や計算が小問に分かれている場合が多く、3番と4番は標準的な応用問題。5番、6番が発展した問題と位置づけることができます。

湘南の場合、帰国子女も同じ問題を解くので、あまりに難しい問題ばかりを並べると差がつかなくなる。一方でやさしい問題ばかりを並べると一般生の差がつかなくなる。

ということでこういう構成になってきたのではないかと思っています。

帰国の生徒の場合はだから4番までをまず正確に解くことを考えさせます。5番、6番は前半の1問、ないし2問が解ければよし、と考える。

一方、一般の場合は4番まではノーミスでいってほしい。5番、6番が半分はできて合格ラインかな、というイメージを持っています。

したがって帰国か一般かで対策は多少違います。

帰国生の場合は4番までがひとつの目標だから、あまり難しい問題はやらない。むしろ一行問題や基本問題を徹底的にやり、そこから中堅の男子受験校ぐらいの問題が解けるように練習します。

一方、一般の場合は4番まではとにかく正確にノーミスでこなければいけないから、その部分は帰国と同じですが、さらに発展して応用レベルの問題まで練習をする必要があります。

で、夏休みまでは特にこの難しい問題の対策を考える。逆の順番をイメージされるかもしれませんが、難しい問題を考えるためには時間が必要なのです。そして、難しい問題を解くためには当然、基本がわかっていないといけないわけで、難しい問題をじっくり考える、ということは基本も確認できる。ただ、時間がかかる分だけなるべく早めに練習をしたいのです。

そして後半はむしろミスなく、確実に解く練習をしていく。さらに言えば、自分ができる問題を見分けて、時間内になるべく多くの点数をとるというような練習をします。

だから夏休みまでは、難しい問題に挑戦してください。といっても、全部の問題ができるわけではないでしょう。1問15分考えてだめなら、そこで解説を読んで、解き方を理解することです。なぜ、こうなるのか?解説を読み解いてください。そしてできればもう一度自分で答えを出してみる。

「なるほど、こう解くのか。」とわかれば一問終了です。

一問をここまで終わるのに結構時間がかかりますが、これは絶対にかけてください。たくさんの問題を解いてもこの時間が少なければ力はつきません。本人がどのくらい納得いったかが、大事なのであって、解いた問題数が多ければ良いというものではありません。あわてずにじっくり取り組んでください。

速さに関する問題

2022年 慶應普通部の問題です。

P地点からQ地点へ行くとき、A君は秒速2m、B君は秒速3mで走り、C君は自転車で秒速5mで進みました。はじめ、A君、B君が同時にP地点を出発し、しばらくしてからC君がP地点を出発しました。C君はA君を追い抜いてからB君を追い抜くまで4分間かかり、B君を追い抜いてから1分後にQ地点に着きました。P地点からQ地点までの道のりは何mですか。

【解説と解答】
C君がA君を追い抜いたときからB君を追い抜くまでに4分です。
C君がA君を追い抜いたとき、B君はA君の前を(5-3)×240=480m先に進んでいたので、A君とB君の秒速の差が1mですから、480÷1=480秒で、C君がA君を追い抜いたのはA君とB君が出発してから480秒後になります。したがってB君がC君に抜かれたのはPから3×(480+240)=2160mのところで、そこからC君は1分でQについたのだから、PQ間は2160+5×60=2460mになります。

(答え)2460m

平面図形に関する問題

2022年慶應湘南藤沢中等部の問題です。

次の図は、たて24 cm、 横32 cm、 対角線の長さが40cmの長方形ABCDである。また、BDを直径とする半円を図のようにかくと点Cは半円上にある。このとき、次の問いに答えなさい。ただし、円周率は3.14とする。
(1)かげのついた部分の周りの長さを求めなさい。
(2)かげのついた部分の面積を求めなさい。
(3)長方形ABCDをBDを折り目として折り返したとき、頂点Cの移る点をE、BEとADの交点をFとする。このとき、三角形BDFの面積を求めなさい。

【解説と解答】

(1)40×3.14÷2+24+32=62.8+56=118.8
(答え)118.8cm
(2)20×20×3.14÷2-24×32÷2
=628-384=244
(答え)244cm2
(3)三角形ABFと三角形EFDは合同の直角三角形です。
三角形FBDはFB=FDの二等辺三角形になるので、FからBDに垂線を下した線とBDの交点をOとするとBO=ODとなり、三角形BFOは直角三角形。
ここで角FBOと角DBCが等しいので、三角形FBOと三角形BDCが相似。
BO=20cmからFO=20×24/32=15cmになるので、
三角形FBD=40×15÷2=300
(答え)300cm2