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長い問題文に注意する

近年、理科、社会で実験の資料や統計の資料などを含む長い問題文が出題されるようになりました。

どちらかといえば、慶應の問題はシンプルであることが多かったのですが、最近はそういう問題も出てきています。

で、こんな実験はやったことがない、とか、こういうことは今まで読んだことも聞いたこともない、という場合があるかもしれません。

しかし、そういう問題であれば、みんなほぼ同じ条件。つまりだれも実験をやったことがないし、そんな資料を読んだこともない、ということなのです。

だからしっかり資料を読めばいいのです。

そういう問題の場合、答えは本文の中にある、といっても過言ではない。しっかりデータを読み取るだけで答えが出ることも多い。

もちろん考えつかない答えを求められることもあるかもしれませんが、それは正解率が高いわけではないから、できなくてもそう合否に響くものではない。

ただ、問題文を読んで答えがすぐでる問題を落としてしまうと、これは影響が大きい。

したがって長文かもしれないが、ていねいに読んでいってください。

決して急いではいけない。急いで端折ると、大事な答えの部分を読み飛ばす可能性がありますから気をつけてください。

慶應3校受けるべき?

男子の場合、慶應は3校受験することができます。

ただ、そうなると2月1日から2月5日まで(二次試験を含めて)全部慶應で日程が埋まることになります。

もちろん、一次試験が残念であれば、他校を受験できるし、午後入試を使うという手も当然ある。

同じ大学に行くのだから、3校どこでも良い、というのはもちろん当然考えられることではあるのです。

今年は中等部の男子の定員が減少することから、ならば、湘南も、と考えることもあるかもしれないが、しかし、湘南の枠も横浜初等部の内部進学でそう大きい枠が残っているわけではありません。

むしろ高校受験の方が枠は大きくなるところはあるのですが、しかし、中学受験で結構がんばってきたので、やはりここで決めたいというところはあるでしょう。

最終的にしっかり検討して、受験ラインナップを決めていきましょう。

もちろん3校受験は当然アリです。

下書きは早めに

毎年、慶應の手続き資料を見ていますが、WEB出願に変わっていろいろ以前に比べて変わったことがあります。

一方で変わらないことも多い。志願書にしても、本人の自己紹介欄にしても、活動報告書にしても、同じ慶應でありながら各校求めることは違っており、その特徴はそれぞれなのです。

だからそういう内容が、しっかり募集要項に盛り込まれている。

読んでいると、以前と変わらないところもかなりあります。

長年の出願手続きを経て練り上がっている説明なので、少なくとも学校が話せることはちゃんと書かれている。

少なくとも出願に関して必要なことはすべて書いてあるので、ぜひ試験実施要項を良く読んでください。

結構、読んでいるつもりでいて、実際に出願書類を書いていると「これは何を書くの?」と思うことが出てくるものです。まずはコピーをとって書いてみると、そういう疑問点が出てきますから、下書きは早めに始めてください。

配点の違いを意識する

普通部と中等部・湘南では配点が違います。普通部は各科100点満点の400点満点なのに対して、中等部と湘南は算国は100点 理科社会は50点満点の300点満点。

この傾斜配点が子どもたちの得手不得手とやはり大きくかかわってきます。

理科社会の知識が多い子は400点満点の方が有利でしょう。特に普通部は理科の生物でユニークな問題が出ることが多いので、生物が好きな子はうまく点数をとれる場合が少なくありません。

4教科そこそこ万遍なくとれる子はやはり普通部に入っていく場合が多いと思います。

逆に理科社会はそれほど得意ではないが、算数が得意な子は特に中等部に入りやすい。

中等部の理科・社会の問題数は結構多いのですが、結局満点が50点ということになると1問1点とか、そのくらいになってしまう。一方、算数はやはり1問5~6点ぐらいになるので、算数が1問違うと理科社会の5問分ぐらいになってしまいます。

したがってどちらを狙うか、という考え方は当然あってもいいでしょう。普通部型の方が自分に合うということであれば、理科・社会に最後力をいれてもいいし、中等部・湘南型の方が良いと思えるのであればその対策をするべきです。

残り時間は短くなっているので、なるべく自分の得手不得手に合った作戦を考えていくと良いでしょう。

慶應湘南文化祭 入場制限

第31回文化祭が11月12日(土)・13日(日)、湘南藤沢中・高等部校舎にて開催されますが、入場人数が制限され、事前申し込み制となりました。

2020年度・2021年度オンライン文化祭の一部、2022年度文化祭の様子も、文化祭サイトにて公開する予定です。

【一般来場者の入場定員数(予定)】 11/12(土)500名  11/13(日)1000名

11月12日(土) 9:30~12:00/11:00~13:30/12:30~15:00/13:00~15:30
11月13日(日) 9:30~12:00/11:00~13:30/12:30~15:00/13:00~15:30

・ご家族でいらっしゃる場合は、1家族最大2名まで。
・児童の入場には、必ず保護者または保護者代理人の同伴が必要となります。

申し込み開始日は、2022年10月の中旬を予定。詳細は学校公式サイトの「News」に掲載されます。

志望理由は各校それぞれ考える

インターネット出願ながら、保護者の志望理由、本人の自己紹介、調査書は省略されませんでした。

したがって、これで3校とも志望理由を記さなければいけないことは決まったわけですが、同じ附属校だから、全部同じでも良いだろう、と考えてはいけません。

やはりそれぞれの学校に対して、なぜ入りたいのか、を考えて整理してください。

同じ慶應だからといっても3校ともスクールカラーは違います。したがって教育の特徴の違う。

中等部と普通部は中学単独校ですが、中等部は共学校、普通部は男子校です。

また同じ共学でも湘南は中高一貫校。したがって何が志望理由になるか、自ずと違っていないといけないところがあるのです。

そこをまず整理してから、出願準備を始めていきましょう。



慶應中等部、湘南藤沢中等部の募集要項が発表されました。

9月1日に中等部と湘南藤沢中等部の2023年度募集要項が発表されました。両校ともホームページにて書類のダウンロードができます。

昨年から3校ともWEB出願に変わり、要項の販売はありません。

本年度から慶應進学オンラインで行っていた出願に関する内容はすべてフリーダムオンラインの特別ゼミに集約させました。

中等部、湘南ともWEB出願の後、調査書と志願書、湘南はさらに活動報告書の郵送があります。

本年度も、引き続き内容を確認した上で出願ゼミをアップデートしていきます。

【受講方法】
フリーダムオンラインに登録してください。
https://ck.freedomsg.net/users/signup

登録するフリーダムオンラインは無料で2週間体験ができますが、特別ゼミは内容上公開されていません。

入会は1教科からできます。
無料体験登録後、マイページの「設定・変更」から入会手続きをクリック、必要項目を入力の上、お申込みください。

申込内容を担当からメールで確認させていただいたのちに、登録します。

なお費用は以下の通りです。
4教科 月額26,400円
3教科 月額22,000円
2教科 月額17,600円
1教科 月額13,200円

1教科のお申込みで、出願ゼミは3校ともご覧いただけます。

現在、開講しております慶應関係の特別ゼミは
慶應義塾普通部 出願ゼミ
慶應義塾中等部 出願ゼミ
慶應義塾湘南藤沢中等部 出願ゼミ

慶應義塾普通部 算数・理科出題予想ゼミ
慶應義塾中等部 算数・理科出題予想ゼミ
慶應義塾湘南藤沢中等部 算数・理科出題予想ゼミ
(理科をご希望の場合は2教科の申し込みが必要です。)

慶應普通部 生物対策ゼミ
慶應義塾湘南藤沢中等部 算数過去問ゼミ(2018年から過去5年分)
慶應義塾普通部 算数過去問ゼミ(2017年から過去6年分)

になります。
今月、慶應義塾中等部 算数過去問ゼミ(2017年から過去6年分)が予定されています。

また秋には
2023年入試対応 時事問題特訓ゼミ
もスタートしますので、ぜひご利用ください。

学習に関する特別ゼミについては、オンラインによる個別指導も承っておりますので、こちらもご利用ください。

普通部の配点

普通部は4教科100点満点の合計400点満点です。

中等部、湘南が算数国語100点、理科社会50点の計300点満点と違い、理科社会の配点が大きくなっています。合否は基本的に4教科合計で決まり、教科での足切はありません。

したがって総合点の勝負だから、理科、社会に力をいれていないといけないのです。

一般に中等部のような300点満点の場合は算数で決まることが多い。しかし、普通部の配点の場合は算数ももちろん大事だが、算数の失点を理科社会で充分カバーできる。だからこそ、普通部を受ける場合は理科社会を多少前倒ししていかなければならないのです。

これまで普通部の対策についてお話をしてきましたが、理科は生物、社会は地理が大事。

しかし、これらの勉強は実は受験前半で勉強してきたことであって、例えば社会は歴史、公民と来ているので地理の勉強はだいぶ忘れている部分があります。

だから、気持ち早めに勉強をスタートしたい、という意味で今ぐらいの時期から少しずつ、理科社会についても多少割合を増やして行く。ただし、現在のカリキュラムの内容の時間を増やすのではありません。生物と地理の勉強の時間を増やす、という意味です。

公民は当然やるのだけれど、それ以外に少しずつ地理の復習をする、生物の復習をする、ということが大事です。これから理科の教材は植物、動物、人体と続いていきますが、これは以前勉強したことをもう一度思い出すための教材です。全部、今終わることは考えていません。

ただし、合間を見ながら少しずつ進めてほしい。そして、以前の勉強を思い出しながら、生物、地理の感覚を戻していきましょう。ただ、これは普通部を受験する場合に限ります。もし普通部を受験しないのであれば、もう少し先からスタートしてもいいでしょう。

配点の違い

普通部は各教科100点満点の400点満点ですが、中等部と湘南は算数と国語が100点、理科社会が50点の300点満点、すなわち傾斜配点です。

で、傾斜配点というのは、やはり算数で決まる率が上がります。理科社会は結構問題数も多いのですが、よくよく考えてみると各問1点か2点。

しかし算数は1問5点以上はあるわけで、算数のミス1問を理社では5問できないと取り返せない。また中等部の理科社会はそんなに大きな差が開かないので、やはり算数で決まるところがある。これは湘南も同じです。

多くの塾は先生の配置の関係から、そこそこ理科も社会も授業があるわけですが、本当は算数は最低2倍の時間をかけないといけないものなのです。

しかも、湘南も5番6番が難しくなくなってくると、本当にミス1問が大きくなる。

したがってここからとにかく考えなければいけないのは「算数のミスを徹底的に減らす」ということなのです。

計算は絶対に合っている、ということになっていないといけないし、問題文の読み違いもやってはいけない。というのはわかっているのだが、それをやるのが子どものすること。

ですが、やはり無策ではいけないわけで、ここからとにかくていねいさを培っていくことが大事です。

たくさんの問題をこなすことばかりに目を向けてはいけません。たくさん解かなくてもいいから、とにかく正解率を上げる、ミスをしないということのために、具体的にどんなやり方をしていくか、工夫が必要なのです。

問題文に下線を引いたり、どこでもう一度問題を見直すか、など事細かな作戦を立てていくべきで、それはこの夏休みから練習していきましょう。

直前にやれば大丈夫、と思いがちですが、そんなことはありません。やはりこういうことは身につくまでに時間がかかるので、今から少しずつチェックのルーティンを入れていきましょう。

普通部の社会

試験時間は30分。100点満点のテストです。

解答用紙は変形A3版。幅はほぼA4の縦と同じ。解答を書く欄によって長さは毎年、いろいろですが、解答を書く場所は50個以上ありますから、結構忙しい問題でしょう。

大問は5~6題。例年地理と歴史で大問2題ずつ。残りが公民と現代社会という割合で、やはり地理と歴史の比重が高い出題といえます。

地理に関しては地図に関する主題が比較的多く、また各校で最近減少しているある地方に集中した問題も出題されます。特に旅行と絡めて鉄道がらみの問題や、高速道路がらみの問題も出題されています。元から、基本問題、やや細かい知識問題が出題されてきているので、知識は多いほど良く、やはり暗記の中身が問われます。

解答形式は選択式、単語解答がほとんどです。記述は1~2題程度で、それほど長くはないので、用語解答と大きく変わりはありません。

歴史の特徴として、やはり江戸幕末から明治にかけて、慶應創立のころの問題が比較的出題されやすく、この時期を集中して勉強しておくと良いでしょう。

それともうひとつ気をつけなければいけないのが「塾では絶対に習わない」と思われる問題です。出題されて驚くことが多いかもしれませんが、これも過去問でチェックをしておきましょう。もちろん、全部できるわけはないでしょうが、しかし、いろいろ考えてみると案外日常生活で知っていることを利用すれば解けることも多いのです。

大事なことは慌てないこと。まずはじっくり問題文を読んでみてください。