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平面図形の問題

2023年慶應普通部の出題です。

下の図は四角形ABHG、BCDH、DEFHは長方形で、三角形FGHは直角三角形です。AD=BEのとき、( あ )の角度を求めなさい。

【解説と解答】

長方形ACDGについてADと同じ対角線をCGし、長方形BCEFについて対角線BEと同じ対角線をCFとします。
CG=CFから三角形CGFは二等辺三角形になり、角DFHが49°、角BFCが16°になるので、角CGFも65°だから、角CGDは65-41=24°
角GDAも24°だから(あ)は16+24+90=130
(答え)130°

慶應中等部出願数

慶應中等部の出願数が公表されました。

2023年は 男子856名、   女子448名
男子の出願数がおよそ15%減少していますが、これは定員減の影響が出ているものと推察されます。ただ倍率は男子が昨年7.2倍、今年が7.1倍ということなので、ほとんど変わっていません。
ですから、僅差の勝負は今年も続きます。
普通部の発表が中等部の1次前なので、受験者も若干は減少すると思いますが、難度的にはあまり変わりなし、と考えて、受験に臨んでください。

年度 男子 女子
2023年 856名 448名
2022年 1012名 475名
2021年 1026名 496名
2020年 956名 458名
2019年 991名 511名
2018年 1016名 492名
2017年 851名 420名
2016年 912名 397名
2015年 821名 404名
2014年 784名 366名

入試の時のスマホや携帯

お子さんに携帯電話を持たせておられるご家庭も多くなったと思います。

待ち合わせに便利ですし、何かあったときに連絡もできるのですが、では入学試験に持って行ってもよいのでしょうか?

実際に迎えに出るときに待ち合わせをするのだから、携帯を持たせておこうと考えられるかもしれませんが、以下、各校の注意です。

普通部:携帯電話、スマートフォン類の会場持ち込みは禁止です。

中等部:携帯電話等の通信機器を試験場に持ち込む場合は、必ず電源を切り、カバンに入れてください。身につけてはいけません。

湘南:携帯電話等の通信機器を試験会場に持ち込む場合は試験場入口で必ず電源を切り、かばんの中にしまってください。時計として使うこともできません。

表現で言えば、湘南・中等部は持ち込んでもいいが、会場内で電源は入れるな、ということであり、普通部は持ち込み自体が禁止されています。

ということで、結論は持っていかせない、が良いでしょう。

でも、はぐれちゃったら、どうしよう? 公衆電話なんてかけたことがないし・・・と心配される方もいらっしゃるかもしれません。しっかり待ち合わせ場所を決めておいてください。

体育実技の注意点

慶應は3校とも体育実技があります。

しかし、別に体育学部の試験ではないから、視点は別のところにあります。

つまり速さや距離は問題ではない。

その最も重要なところは指示をしっかり聞き取れるか、という点。

例えば右から回るのか、ボールを取ってから、走るのか。どこでボールを入れるのか、そういうことは最初にきちんと指示されるし、在校生がお手本まで見せる場合もあります。

それでもやはり緊張しているからか、方向を間違えた、という子もいる。だから何より良く聞く、しっかり見るということが大事なのです。

そんなことは普通はできますが、やはり入試ですから上がっている子も少なくない。落ち着いて聞く、ということを心がけてください。

試験が始まったらすぐにやること

「はじめてください。」

という言葉と同時に、その科目の試験が始まるわけですが、まず、最初にすることは?

そう、受験番号と名前を書くことです。

公開されている解答用紙で見ると、普通部は受験番号と名前が1か所ずつ。中等部は受験番号が2か所。名前が1か所。

これを書くのに、ほんのわずかの時間しかかからない。だから、まず最初にやることです。

絶対に一番最初にやる。

毎年、だれかが

「え、名前書いたっけなあ。」
とぼやいたりします。

これだけ言っても、つい、書いたことを忘れてしまう。だから、絶対に書いた、ということを確認するためにイの一番でやることです。

もし、受験番号と名前が書いてなければ、これは0点処理をされるだろうと思います。

だって、だれのかわからないわけだから。基本的に受験番号順になっているはずだから、多分、監督官は一応確認はしてくれるでしょうが、しかし、それが100%というわけではない。

なので、自分で100%にすることです。

これはどの学校を受けても同じようにやってください。

差はどこでつくのか

例えば中等部の場合、算数は20問で100点満点です。

したがって1問は5点。

ところが理科と社会は概ね40問近く小問があるので、1問1点とか2点になりやすい。

そうすると算数の1問の差を他の教科で取り返す、ということはなかなか厳しくなってくるのです。

ですから、算数の力が問われるところがある。

算数でちょっとミスをしたりすれば、それはかなり影響が大きくなるわけです。

しかし、これが普通部になると、各科目100点ですから、教科のバランスで決まるところがありますから、そこまで算数の影響が大きいわけではない。

むしろ平均点が低いとされる理科で点数がきっちりとれているとこれは合格に向けて大きなプラスになります。

それぞれの学校で配点と教科の特徴が違いますから、やはり自ずと差の付き方が変わってくる。

最後の最後までそれぞれの学校の特質に合わせて、しっかり準備を続けていきましょう。

粘り強く解く

これまでの慶應の入試問題を見ていると、予想ができないような問題が多々出ることがあります。

芝居のセリフから原作名を当てるとか、カレーライスの作り方とか、まあ、いろいろ出てくるわけですが、だからといってそんなことを予想して勉強しているわけではないでしょう。

それは多くの受験生が同じです。

だからといって、正解をあきらめてはいけない。今までの生活体験や、学習体験の中から考えると、結構正解を思いつけることが多いのです。

「え???」と思ったら、そこから興味を持って問題を解いてみることです。

何かヒントがあるのではないか?

何か考えるきっかけがあるのではないか?

もちろん長い時間かけられるわけではないが、「そんなの知らないよ」と簡単にあきらめないようにしてください。

ぬかりなく準備を

あけましておめでとうございます。

入試まであと一ヶ月になりました。

慶應は面接もあり、調査書もあり、出願書類、4教科の試験結果、面接などを総合的に判断するということになっています。

もちろん最も重要視されるのは、4教科の試験結果でしょう。

しかし、ただ、試験結果が良ければいいのか、というとそうでもない。だいたい、それで良ければ面倒な試験をするはずがないわけですが、しかし、その点数の比重は明かされたことがない。

明かされたことがない分、不透明さを感じることはあるかもしれませんが、しかし、それでもやはり学力試験の比重は当然高いだろうと思われます。

点数が良ければ、よほど「この子は入れたくない」と試験官が思わない限り、合格するでしょう。

じゃあ、この子は入れたくないと思われるポイントは何かといえば、それは本人に来る気がない、ということでしょう。

したがって、ぬかりなく準備を進める必要があります。

中等部や湘南は一次試験の後、すぐに面接と体育実技の試験が来ますので、これもしっかり準備を進めましょう。

残りの期間、体調に気を付けて万全を期していきましょう。