今回は志願書に書かれていない質問についてです。
「中学受験について」カテゴリーアーカイブ
二次試験の倍率はほぼ2倍
2023年度の慶應義塾中等部の二次試験の結果は
男子 受験者数250名 → 合格者数135名
女子 受験者数104名 → 合格者数58名
また慶應湘南の場合は
一般 受験者数174名 → 86名
となります。
両校とも2倍弱ということなのですが、二次試験の内容が面接と体育実技ですから、一体どこで差がついたのか、ちょっとわかりにくいところもあるでしょう。
不合格だと貴重な一日を費やして残念極まりないところではありますが、すでに学力試験で並び順はついているものの、それぞれの学校でやはりほしい人材を考えると、そのくらいの数を診ないと何ともいえないというところは学校としてもあるので、この倍率はあまり大きく変わっていません。
また塾での成績で考えると、必ずしも上位の子ばかりが入っているというわけでもないので、いろいろと話題になりやすいですが、それぞれの学校でほしい生徒像というのがあるので、ただ成績が良くても難しいと言う部分はあるでしょう。
だからといって、その視点が公開されているわけではありませんが、これまでの合格者の状況を考えると、やはりそれぞれ傾向というのが見えてきます。
したがって、面接の対策という点では、そこを踏まえておかなければなりません。
今後の弊館の記事では、その点も踏まえた面接対策を11月下旬から公開してまいります。また出願ゼミは少しペースを上げて参りますので、お役立ていただければと思います。
今年もいっしょ
今年も中等部と湘南の文化祭が重なりました。
11月11日(土)と12日(日)
したがってそろそろ寒暖の差に対応した服装をすると良いでしょう。
中等部は予約が必要ありませんが、湘南は申し込みが必要です。
以下のページをご覧ください。
慶應湘南文化祭について
ちょっと寒くなる時期ですが、しっかり見てきてください。
くれぐれも風邪に気をつけて
普通部の理科 ー傾向と対策ー
普通部の理科は明らかに特徴が出てきます。
他の学校に比べて明らかに生物の問題が多い。かつまた細かい。これには明確な理由があります。
慶應は付属校ですから、別に大学受験をさせる必要はない。つまり大学受験に必要な理科計算に長けていることを小学生に求めない。
逆に小学校で勉強する理科実験だったり、理科の観察だったりを大事にしたいと思っているのです。
科学はある意味、観察と実験がそのスタートとなるわけで、そこがしっかりしていないと本当にいろいろなことに気づくことができない。ただ、答えはこうなる、ということだけを知っていることが学問にとって有理かといえばそうではない。
だから普通部ではカイコなどの動物を飼わせてみたり、フィールドノートをつけさせたりする。
これは子どもたちにとってある種、苦痛な部分があるでしょうが、しかし、それが後後子どもの人生を変えることになることもあるわけです。実験を通じて関心のあることへ進んでいった子どもたちは多いわけで、したがって対策は原理原則に戻る、ということだと思います。
つまり、虫の名前を図鑑で覚えるのではなく、実際に虫を飼ってみる。
花の分解図を参考書で覚えるのではなく、実際に自分で分解してみる。
そんなまどろっこしいことをやっている暇はない、と感じられるかもしれませんが、しかし、普通部はそういうことができる子を求めているわけです。
追い込みになったら、なかなかそういう時間がとれないのは当たり前ですが、4年生、5年生の段階はチャンスではないでしょうか?
早くから塾に通うことよりも、そういうことを実生活の中でやってみる機会を持つことが、とても大事なことだと思います。
またスケッチは毎年出題されていますが、スケッチはやはり練習が必要です。まずはテキストや図鑑の模写をやってみると良いでしょう。実際に6年生になって過去問をやってみると、なかなか図を描くのが大変だということがわかりますから、先に練習を始めておくことも必要です。
通学が便利になれば、受験生は増える
相鉄と東横線が相互乗り入れしたので、日吉からSFCが近くなったのですが、しかし、逆に湘南地区からも普通部は近くなりました。
ということは、湘南熱望組が、普通部を視野に入れるということは当然理にかなっている。
中等部はちょっと遠いけど、普通部なら行けるかも、と考えられてもまったくおかしくない。
以前市営地下鉄のグリーンラインが開通したとき、やはり普通部の受験生は増えました。
田園都市線や港北ニュータウンの生徒が日吉に出やすくなったので、なら受験しようということになったのだと思います。
ということで2024年の普通部の受験生は増加するでしょう。
今のところ、中等部も男子は減員のままなので、慶應は全体として厳しい入試になるだろうと思います。