普通部」カテゴリーアーカイブ

まずはメモを

普通部は、すべての問題が記述式です。全部やり方を書かないといけない。

でも、最初からなかなか上手に説明を書けるわけではありません。

だからまず式の横にメモを書くようにします。

式を書いて何が出たのかをメモする。

太郎君の分速なのか、駅までの距離なのか。単位もつけてください。kmなのか、mなのか。

それだけである意味立派な説明になる。それができるだけでも相当、ミスが減り、また説明ができるようになってきます。

記述式だから、といろいろ言葉で書くのは最初は難しいでしょう。元々式を書くこと自体が大変な子も多い。

なので、まず式を書き、その答えにメモをつける。

ここから始めていきましょう。


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生物ばかりではない

2015年普通部の理科2番です。こういう問題も出題されることがあるので、生活に関する関心を幅広く持っていないといけません。


ひとつの住居をひとつの箱と考えます。この箱には、外から色々なものが入り、使われたものは外へ出ていきます。食料や郵便物などは人が運び入れ、空気や音や太陽光は自然に入ってきます。ここでは人々が備えて生活に役立つものを考えます。次の問いに答えなさい。
1.電柱を通して箱に入る導線には色々な種類があります。電気を使う線のほかに、どのような目的の線がありますか。1つ答えなさい。

2.次の文は、地中の管を通して箱に入るものについて説明しています。文中のA、B、Cに入る言葉を答えなさい。

  マイナス160度付近まで冷やして元の600分の1の体積にした( A )は日本が世界一の輸入国である。国内で元の温度に戻してその約7割を( B )用に、残りを都市ガス用として使用している。
 Aを元の温度に戻すときに生じたエネルギーが別の目的に活用されている。都市ガスは石油や石炭を燃やしたときに比べて( C )や窒素酸化物の排出量が少ないと言われている。

3.下線部のエネルギーは何に活用されていますか。

4. 使われた水はシンクの下の排水管を通って地中の下水管へ流れていきます。蛇口から出た水を流したあと、排水管内の水はどのようになっていますか。水の様子を描きなさい。

5. 排水管がまっすぐではなく、図のように曲がっていることで役立つことを1つ書きなさい。

6. 排水管の汚れをとるのに用いる水溶液はどれですか。次の(ア)~(オ)から1つ選び、記号で答えなさい。

 (ア)食塩水     (イ)水酸化ナトリウム水溶液   (ウ)炭酸水
 (エ)石灰水     (オ)ホウ酸水

【解説と解答】
理科の問題として考えるとやや異質かもしれませんが、しかし、こういう問題を出したい普通部の気持ちもよくわかります。
さて、1はいろいろあります。電話線もそうでしょうし、インターネットの線もそうでしょう。ケーブルテレビもありえます。
(答え)電話線

2はAが液化天然ガス。Bは発電用、そしてCが難しいかもしれませんが、石炭や石油を燃やしたときに出るものですから、硫黄酸化物になります。
(答え)A 液化天然ガス B 発電 C 硫黄酸化物

3 これもいろいろあります。ドライアイスや炭酸ガスを液化するのにも使うし、発電にも利用されます。
(答え)発電

4 曲がっているので、曲がっている部分に水がたまります。
(答え)

5 こうやって水がたまるので、下水管からのにおいを防ぎます。
(答え)下水管からのにおいを防ぐ

6 これはイの水酸化ナトリウムです。
油やタンパク質を溶かすのに効果があります。洗剤の成分については以前にも出題されていましたので、ここは注意しておきましょう。

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2017年普通部算数

以下のような構成になりました。

1 計算問題2題
2 条件を整理する問題
3 数の性質
4 比の文章題
5 流水算
6 立体の展開図
7 場合の数
8 平面図形
9 比と割合 文章題
10 平面図形

今年は10題の出題だったので、それぞれの問題は若干やさしくなっているだろうと思います。試験時間が40分ですから、1問が4分。解き方や式を書かなければいけないので、それほど余裕があるわけではありません。
だからといってすぐに答えが出るものばかりではなく、それなりに応用力が求められていました。
もちろん、すごく難しい問題ではないのですが、一行問題ほどやさしいわけではない。

この辺が、普通部のレベル感だと思います。

1問10点として考えたとき、70点を取るということになると、3問しか間違えることができないわけで、やはり正確に解き上げる力が必要になる。問題文の条件を正確に読みとることも必要です。

だからといって今から急いで解く練習をしてもなかなかスピードが上がるわけではありません。それなりに解く力がついてくると自然とスピードが上がってくるので、今は慌てて解こうとはせず、ていねいに問題を解くようにしてください。


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普通部、社会の入試傾向

3月18日慶應入試説明会のお知らせ

試験時間は30分。100点満点。解答用紙は変形A3版。幅はほぼA4の縦と同じ。解答を書く欄によって長さは毎年、いろいろですが、解答を書く場所は50個以上ありますから、結構忙しい問題でしょう。

大問は5~6題。例年地理と歴史で大問2題ずつ。残りが公民と現代社会という割合で、やはり地理と歴史の比重が高い出題といえます。

地理に関しては地図に関する主題が比較的多く、また各校で最近減少しているある地方に集中した問題も出題されます。特に河川や山脈、山地などは単に知識として覚えるだけでなく、それがどの場所にあるのかも十分に確認してください。また地図の読み取りも良く出題されます。地図記号や等高線、など他校の類題も合わせて練習すると良いでしょう。また注意しておきたいのが鉄道や道路です。つい、覚えるとなると川の名前や平野の名前になってしまいますが、鉄道がどこを走っており、例えばある鉄道から見たときこの山脈はどちら側に見えるのか、なども考えておきましょう。

ただ、知識の細かさはそれほどでもなく、頻出する内容がほとんどです。ただし、現代社会に関する出題は年々増加しており、注意が必要です。秋以降、時事問題の整理はしっかりしておきましょう。

解答形式は選択式、単語解答がほとんどです。記述は1~2題程度で、それほど長くはないので、用語解答と大きく変わりはありません。

歴史の特徴として、やはり江戸幕末から明治にかけて、慶應創立のころの問題が比較的出題されやすく、また福澤諭吉に関する問題も少なくありません。まずはこの時期を集中して勉強しておくと良いでしょう。

世界地理については、歴史や現代社会の問題としてたまに出題されることがあります。話題になったときに地図を見て位置を確認する、という作業はつねにしておくと良いでしょう。

対策としては、まずしっかり過去問をやりこむこと。そうすると、良く出題される範囲がわかってきますので、その知識をまず正確に覚えること。また同様のテーマを他校の入試問題からピックアップして練習してみると良いでしょう。


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普通部、理科の入試傾向

3月18日慶應入試説明会のお知らせ

普通部の理科の特徴はなんといっても生物関係の出題でしょう。

普通部の理科教育においてフィールドワークが重要視されていることから、これに関する出題が多くなっています。受験参考書にあまりのっていない生物が問題になることがあり、図鑑などを見ておく必要があります。また観察眼という視点での問題が多いので、スケッチなども要求されます。したがって、単に知っているだけでなく、どう表現するかも考えておかなければいけなません。

しかし出題は生物だけに限られることではなく、これ以外にも天体や地学範囲の問題が多くなっています。逆に力や水溶液などの計算問題は、それほど多くはありません。

試験時間30分で100点満点。かなり忙しい試験といえます。近年大問5〜6問程度。1問5分程度で解答をしていかなければなりません。選択式の問題が多いものの、スケッチ、記述など解答形式もいろいろあるので、勉強はまず過去問をしっかりやりながら、出題の形式に慣れることでしょう。

出題に特徴があるため、生物に関する関心が高いことは有利になります。実際に自分で生物を飼っているなどの経験はプラスになるでしょう。また、調理に関する問題が出題されることがあります。カレーライスの作り方、調味料の問題など、理科の内容を聞く問題ではあるものの、多様な生活体験を求めています。例えば野菜を切ったときの断面、実のなり方など身近な野菜や果物を観察したことがあるかどうかを問われたりしていますので、十分注意が必要でしょう。

過去問がある程度終わったら、他校の生物の問題だけを電話帳から取り出して、勉強していきながら生物の知識を増やしていくと良いでしょう。

生物にとどまらず、基本的な知識からいろいろ発展して考えさせる出題が多い学校ですので、「あ、知らない」とあきらめるのではなく、何かヒントがないか、粘り強く考えていく姿勢を身につけることが大切です。


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