中学受験について」カテゴリーアーカイブ

考える問題

入試では
1 知識を問う問題
2 考える力を問う問題
の2つに大別されるでしょう。例えば、植物の葉の形を問われればこれは1になるだろうし、国語の読解について言えば2になるだろうと思うのです。
算数は1と2が両方ありますが、しかし、普通算数の問題を解く、ということになれば、当然考える力を問われているでしょう。

で、近年知識を問われる理科や社会でも考える力を問う問題が増えています。実験データから結論を考えたり、統計データから考えられることを説明したり。

これはただ知識を覚えるだけでなく、情報をいかに整理してそこから結論を導くか、小学生なりにどう考えるのか、を試したいということなのです。

考える力をつける、という場合、闇雲に問題を解くことがプラスにはなりません。むしろ一問一問をどう考えるか、他にも考える道筋はないのか、を検証する必要があるからです。

昨今、子どもたちはたくさんの問題を解かされる傾向にありますが、そうなるとただ答えを出す、ということにとらわれて別の視点を考える余裕がなくなりますから、やる問題はあくまで絞った方が良いでしょう。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
自分の勉強を組み立てる


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第264回 選抜を重ねるシステム


6年生の教室から
スクールカラーとの相性を考える



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慶應入試説明会

昨日は、慶應進学特別で入試説明会でした。

非常に熱心に聞いていただき、質問もいくつか頂戴しました。で、お話をしていて思った事で言えば、やはり入試傾向をしっかり吟味して、勉強すべき内容を絞ることが大事だということです。

慶應3校、それぞれ出題傾向は違いますが、それでも良く出る問題範囲というのはあるし、逆にあまり手を出さなくても良い分野がある。

中学受験の範囲は広いので、出るものを何から何まで対策しようと思うと、やることは切りがなくなってしまいます。

一方で一次通過後のことをしっかり考えていないと、せっかく一次で合格してもそれを活かすことができなくなる。

だから入試傾向をしっかり分析して、子どもたちの勉強を効率化していくことが大事です。そのお手伝いをこれからもやっていきたいと思います。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
何ができないか


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なぜ急ぐ?


6年生の教室から
学校別演習バインダー



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中等部、社会の入試傾向

試験時間は25分。満点50点。
大問5題~6題。小問60程度なので1問1分未満という忙しいテストになります。

出題は地理、歴史、公民、現代社会の4つのテーマが各1問ずつ。地理については、他校で減少しつつある、各地方の特質に関する問題が出題され、地図問題も多くなっています。

地理の知識については必ず地図上でその位置を確認しておくことが重要です。記号式の解答がかなりの割合を占めます。

受験者が多いテストであるため、採点の手間を簡略化しているからですが、最近は地図に位置を示す記号を書き込んだり、記述で答えを書いたりする形式の問題も増えています。

問題の形式は単問形式が多く、時事的な内容も含まれていて、案外細かくなっています。

また世界地理や時事問題の出題も目立ち、また「学問のすすめ」に関する出題など福沢諭吉に関する知識はしっかり整理しておきましょう。

似たような問題が続けて出題されることが考えられる学校なので、過去の出題についてしっかり勉強しておきましょう。

地理について、鉄道や道路などの知識も不可欠です。問題文を読みながら地図を思い浮かべられるように練習してください。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
考えようとしない子


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いつ気が付くか


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問題を解きながら覚える



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中等部 理科の入試傾向

算国配点の半分、50点満点の出題。試験時間は25分。大問は5問ないし6問。小問は40問程度になるので、かなり忙しい問題といえます。

大問が5題程度なので、一応、物理、化学、生物、地学の4分野が万遍なく出題されています。2012年は1番が月、2番が温度、3番が電気、4番が水溶液、5番が生物となっていました。頻出する範囲としては植物、水溶液、力のつりあい、天体、電気などです。

すべてが記号選択式です。近年社会や国語では記号式だけでない問題を出題しようという流れになっているようですが、理科は記号選択ばかりになっています。

あまり細かな知識は必要ありませんが、理科全般の基本的な知識はきっちり覚えておく必要があります。

全体的に実験、観察、観測問題が多く、その結果を問う問題が出題されているので、実験問題に対する練習は必要です。

同様に生物や、気象や天体の動き、地学範囲も与えられたデータや観察、実験から特徴を読み取るなどの問題が出ているので、類題を練習しておきましょう。また化学などの実験装置については、しっかりとした基礎知識が必要です。

生物では普通部とは違い、身近な良く見る植物が出題されています。水溶液は出題頻度が多いので整理しておきましょう。


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考えようとしない子


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あまりに特殊な出題はあまり重要視しない


6年生の教室から
成績で志望校を考えない



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2017 慶應湘南算数

大問は例年通り6題。

1 計算問題2題
2 小問4題 割合 平均 割合 条件を整理する問題
3 平面図形 小問3題
4 規則性 小問2題
5 立体図形 小問3題
6 速さ 小問3題

小問を加えると合計17問ということになるので、1問平均6点ということになります。
理科や社会の問題数と比べるとやはり少ないわけですから、当然のことながら算数で差がつきやすくなります。

これも例年とそれほど大きく変わりませんが、4番までをまず確実に解き、5番、6番でなるべくできる小問を得点できるようにするのが良い。

4番までの問題はできればパーフェクトで行きたいと思うが、それでもミスはでるでしょう。

5は立体の展開図の問題。(3)は頭の中で組み合わせることはできないが、直方体になるという前提で考えれば表面積を出すことはできる。そこを割り切れるかどうか、がポイントだったでしょう。

6の速さは、条件が結構多いのでそれを整理するのが大変だったかもしれません。

全体として総合的には例年より若干やさしめ、という出題ではなかったかと思います。


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楽しいのがまず先


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数の性質に関する問題


6年生の教室から
半年前の答案



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慶應湘南、国語の入試傾向

試験時間は45分。100点満点です。

1問目が知識。漢字の書き取り。2問目以降長文の読解。大問2題程度。例年2問目に物語文。3問目が説明文。そして最後に100字作文という構成になっています。

長文の読解はそれぞれ小問が10問程度。これに作文が加わるのでスピードが求められています。読解の問題は選択肢の問題が多いが、一部、記述の問題も含まれます。

最後の100字作文はいろいろと工夫がみられ、詩を読んだ後にイメージを書かせたり、デザインをつくらせた後でその説明をさせたりと多彩。最近は字数が180字に伸び、2017年はじゃんけんの仕方を説明する、という問題でした。

レポートの多い学校ではあるので、やはり文章を書くということに対して積極的な姿勢を持つ子を取りたいという出題の意図があるように思えます。過去問を仕上げた後は、男子上位校の長文読解の問題にも取り組んでみると良いでしょう。

漢字の出題についてはそれほど難しいことはありません。1問目の知識では熟語に関する問題が増えていて、単に漢字の書き取りをするというよりは、語彙の広さを求めている印象があります。

記述は練習が必要で、特に100字作文については対策をしておいた方が良いでしょう。どういうことが求められるか定型化してない分、興味を持って取り組む必要があります。子どものいろいろな表現力に目を向けようとしているので、楽しんで書く、という気持ちは必要でしょう。

読解に関しては選択問題が多いため、比較的点数はまとまりやすいと思いますが、それでも紛らわしい選択肢も少なくありません。本文中に根拠を見つけながら、正確に答えにたどりつく練習をしておきましょう。


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答案が大事


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勉強しないと成績は上がらない


6年生の教室から
めんどくさーい!



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2017年普通部算数

以下のような構成になりました。

1 計算問題2題
2 条件を整理する問題
3 数の性質
4 比の文章題
5 流水算
6 立体の展開図
7 場合の数
8 平面図形
9 比と割合 文章題
10 平面図形

今年は10題の出題だったので、それぞれの問題は若干やさしくなっているだろうと思います。試験時間が40分ですから、1問が4分。解き方や式を書かなければいけないので、それほど余裕があるわけではありません。
だからといってすぐに答えが出るものばかりではなく、それなりに応用力が求められていました。
もちろん、すごく難しい問題ではないのですが、一行問題ほどやさしいわけではない。

この辺が、普通部のレベル感だと思います。

1問10点として考えたとき、70点を取るということになると、3問しか間違えることができないわけで、やはり正確に解き上げる力が必要になる。問題文の条件を正確に読みとることも必要です。

だからといって今から急いで解く練習をしてもなかなかスピードが上がるわけではありません。それなりに解く力がついてくると自然とスピードが上がってくるので、今は慌てて解こうとはせず、ていねいに問題を解くようにしてください。


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勉強をする約束をしたのに


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月に関する問題


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あきらめない才能



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普通部 算数の入試傾向

3月18日慶應入試説明会のお知らせ

試験時間は40分。 大問8~9題程度。解答用紙は記述式で、普通のA3版よりもやや大きい解答用紙が用意されています。

1問の解答欄の幅は13.5㎝程度。
高さは問題によって異なりますがだいたい6㎝から7㎝。
解答を書く欄は指定されていますので、その上の空白部分に式や計算を書きこむことになります。

40分で8題とする1問5分。したがって1問15分程度の男子御三家レベルの問題に比べると3分の1ですから、問題の難度はそれほど難しくはありません。
逆に8題から9題ということは、ほぼ各テーマが万遍なく出されるということなので、不得意な範囲をつくらないということがまず大事なポイントでしょう。

40分という試験時間の中で合格点は7割近くと推察されることから、確実に得点する能力が求められます。解答用紙の指示としては

1 答えは解答用紙の答えのらんに書きなさい。
2 解答用紙に、途中の計算式などを必ず書きなさい。

となっているので、単純に答えだけがあっていれば良いという問題ではないでしょう。

出題分野としては、計算問題2題。比と割合、速さ、場合の数、規則性、数の性質、平面図形、立体図形の分野から出題されていますが、先日説明した推理の問題なども出題されています。

対策としては、まず各分野の基本をしっかりさせることです。男子御三家のような問題ではないが、逆に幅広く出題されますから、ある程度どの分野でも対応できるようにすることが第一。
次はやはりていねいさでしょう。決して難しい問題ばかりではないので、逆にミスをすると差をつけられてしまいます。丁寧に確実に得点をしていく技量が求められるので、特にこれからは正確に解いていくくせをつけていきましょう。

計算も解答用紙に書き入れますので、日ごろから式や計算をノートにていねいに書くように心がけてください。


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力がつく瞬間


6年生の教室から
眠くなるのは仕方がない


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第259回 想いを読み取る



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2月3日、4日

3月11日 慶應入試説明会のお知らせ

2月3日は、中等部の一次試験。

快晴。後は力を出し切るだけです。

出題は例年と特に変わらず、理科はまたすべt数字の解答になりました。算数は、それほどの難問というものはなかったですが、しかし、問題量も多いし、ミスが出やすいところもあったでしょう。

そして湘南の一次発表。

一般294名 帰国80名

昨年は
一般289名 帰国76名

したがって、例年と同じ感じだったでしょう。

2月4日は湘南の二次試験。

15時から中等部の一次発表。

男子 326名 女子 126名 合計452名

2016年 男子 364名  女子 134名
2015年 男子 365名 女子 132名
2014年 男子 351名 女子 131名

中等部は例年に比べて若干絞った感じでしょうか。

2月5日は中等部の二次試験と湘南二次発表。

2月6日ですべての日程が終わります。以前は9日までかかっていたので、随分早くなりました。


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結果にかかわらず学校に戻る


6年生の教室から
がまん


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ひとつ合格を出すことの難しさ



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2月1日、2日

3月11日 慶應入試説明会のお知らせ

2月1日は普通部の入試日。

若干出願者は減ったものの、倍率は3倍近くあり、やさしいとは言えない状況。やはり僅差の勝負だろうと予想していましたが、問題を読んでさらにそれが強くなりました。

全体としては普通部らしい出題が4教科並んでいる。植物の問題も相変わらずなら、スケッチも必要。また、定規を使ってグラフを描いたり。

午後も体育実技、面接と続き、子どもたちは三々五々退出していきましたが、結構緊張しただろうと思います。

そして2月2日は湘南の一次試験。

こちらも予定通り進行しました。

問題を見ると、これも例年通り。算数の出題も大問6題。国語の作文はじゃんけんのしかたを説明する。なるほど、これはこれで良い問題だなあ、と感心。

社会は冒頭に函館の地図。ああ、やはりここで新幹線か、と。新幹線の問題はまったく出ていませんが、函館は注目の場所ではありましたから。

受験生はいろいろ思いはあったでしょうが、とにかく最後までがんばった表情を見せていました。

そして19時。

もう普通部の発表。今年は2月2日。これで普通部に合格すると湘南や中等部は辞退する子が当然出てくるだろうな、と思うので、それはそれで良いことだと思います。

合格者190名。おめでとうございました。

補欠繰上げ合格者 62名。

多いなあと思いますが、それぞれの受験生にのみ、繰り上がり番号が渡されていると思います。これはどうなるかわかりませんが、一応念のために普通部がある程度数を発表した、ということではないかと思われます。次の試験をがんばりましょう。

ということで今日は中等部。学科試験はこれで最後ですから、がんばりましょう。

でも天気が良くて良かった。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
しんどさを乗り越える方法


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長い文章を読み慣れる


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思考力を試す



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