関数

平成23年 慶應義塾志木高校

図のように、放物線C:y=x^2と、x軸の正の部分と30°の角をなして交わる直線ℓが、2点A、Bで交わっている。点Aのx座標をa(a>0)とするとき、次の問いに答えよ。
(1)点Bのx座標をaを用いて表せ。
(2)点Pを、直線ABと直線APが直交し、点Aと重ならないように、放物線C上にとる。∠ABP=45°となるとき、aの値を求めよ。

【解説と解答】
(1)直線ℓの傾きは-\frac{1}{\sqrt{3}}になるので、Aが(a,a^2)を通るので、直線ℓの方程式は

    \[    y=-\frac{\sqrt{3}}{3}(x-a)+a^2 \]

となるから

    \[    x^2=-\frac{\sqrt{3}}{3}(x-a)+a^2 \]

から

    \[    x^2+\frac{\sqrt{3}}{3}x-\frac{\sqrt{3}}{3}a+a^2=(x-a)(x-b)=x^2-(a+b)x+ab \]

したがってa+b=-\frac{\sqrt{3}}{3}より、b=-a-\frac{\sqrt{3}}{3}
(答え)-a-\frac{\sqrt{3}}{3}

(2)

Pのx座標がaより大きいときは、図1、小さい時は図2になります。
いずれの場合も
△ABmと△APnは合同な三角形になります。

図1のとき、直線APの傾きは\sqrt{3}になるので、直線APの方程式を

    \[    y=\sqrt{3}x+k \]

とすると、これが(a,a^2)を通るので、a^2=\sqrt{3}a+kからk=a^2-\sqrt{3}aなので、

    \[    x^2=\sqrt{3}x+a^2-\sqrt{3}a \]

    \[    x^2-\sqrt{3}x-a^2+\sqrt{3}a=(x-a)(x+a-\sqrt{3}) \]

からPのx座標は\sqrt{3}-a

図1のとき、nA=\sqrt{3}-2a,

図2のとき、An=2a-\sqrt{3}

nA=Bmから、Bm=(-a-\frac{\sqrt{3}}{3})^2-a^2=\frac{2\sqrt{3}}{3}a+\frac{1}{3}

図1の場合は、\sqrt{3}-2a=\frac{2\sqrt{3}}{3}a+\frac{1}{3}

a=\frac{5\sqrt{3}-6}{6}

図2のとき、2a-\sqrt{3}=\frac{2\sqrt{3}}{3}a+\frac{1}{3}

a=\frac{5\sqrt{3}+6}{6}

(答え)\frac{5\sqrt{3}-6}{6}\frac{5\sqrt{3}+6}{6}