2026 慶應義塾中等部 出願ゼミ 第5回 自己紹介欄の書き方

さて、今回は本人が書かなければいけない自己紹介の欄についてです。

募集要項では

「志願者の自己紹介」欄は、性格、興味、学校外の活動などを志願者本人が記入してください。

とのみ書かれていて、いったいどう書けばいいのか?という印象をもたれるかもしれません。

実はこの欄、以前からある欄ではありません。ということは、何らかの事情で設けられた経緯があります。

湘南では、細かく活動報告書を求めるのに対して、中等部では特に本人について何か勉強以外のことを書くところがありませんでした。それで面接をして、何がわかるのか?という疑問が出てきます。

やはりここはしっかりとある欄を作ってそれなりに情報を書いてもらう、ということになったのだろうと推察しています。だから本人に書かせる。

そうすることで、「君が書いたことについて聞くけど」が成り立つわけです。

だから、まず何を書くか、ということについて絞り込みましょう。

欄から考えて書ける内容は3つから4つだろうと思います。

まず自分はどんな子か?

ということについて考えてもらってください。

このとき、悪い話はすべてだめ。

「暗い」「だらしない」もう、全部だめです。

良いことを書く。

「明るい」「積極的」「好奇心が強い」「活発」いろいろなことばを考えてみてください。

その上でまず自分がどういう子かを表すキーワードを決めます。

それが決まれば、あとは少し具体的な内容で肉づけをしましょう。

単純に「僕は明るい子です。」と書いたところで、「え、どういうところが?」と疑問に思われるでしょう。あるいは面接で突っ込まれるかもしれません。

だから例えば「友だちと自由にいろいろな話ができるような」というフレーズを考えてください。

これが最初の文です。

その次に書くべきは「好きなこと」でしょう。
何が好きか。中等部は趣味と書いていますが、なかなか趣味と言われても難しいところ。だから本を読むのが好き、ゲームをするのが好きということを考えていきます。

ゲームはゲームで好きなことでいいと思いますが、他にもアイデアがあれば考えてみてください。ゲームは今の子どもたちにとっては、普通のことですから、別にこれを避けて通る必要はありません。ただ、多くの子どもたちが書いてくる可能性もありますから、ここはちょっと考えどころです。

やっていないことは書けませんが、ちゃんとやっていることであれば、何か違うアイデアがあっても良いかもしれません。

次に、その好きなことをどんな風にやったかを書きます。

例えばサッカーが好きだ、ということになれば、サッカーをどう練習したか、という話につながります。そうすると学校外の活動について書くことができるでしょう。

これで、だいたい話がまとまるだろうと思います。

文章については、一文を短く、敬体で書いてください。

なお、子どもたちに書かせると、まず罫線ぎりぎりになることが多いので、これは練習が必要でしょう。

文案ができたら、何回か練習してから、清書してください。

ここで書いた内容は二次試験の本人の面接で聞かれることが多いので、あまり演出をしないようにした方が良いでしょう。

いつもしていないことを書いても、質問が続くとしどろもどろになってしまう場合が少なくありません。本人がしっかり答えられる内容に絞っておいてください。