逆転する子(1)

その子の成績は、中等部合格にはかなり厳しいものでした。

慶應進学特別は、入室に際していろいろな資料をご提示いただきますが、成績が悪いからといって入室できない、というわけではありません。というのも、これまで多くの子どもたちが逆転で合格していったからです。最初から諦めていたのでは受験にならない。この子にも何か可能性がないか、ということを考えるために、いろいろなデータを見ながら、作戦を考えます。

で、この子は科目別傾向がはっきりしていました。できるのは算数だけ。ただし、計算用紙はぐちゃぐちゃで式を書いている様子はまったくない。

国語は惜しいところまでいくのですが、選択肢の最後で間違えるので、点数が全然上がらない。

そして致命的なのは知識を覚えるのが大嫌い、ということでした。

まあ、典型的に幼い子、ということでもあるのですが、こういう子どもは逆転できる要素を兼ね備えています。

実は算数ができる、というのはそれなりに頭の回転が速いということです。一方覚えるのが嫌いなのは、生活習慣病みたいなものなので、習慣を変えることで大分改善するし、試験で点数が良くなると本人の意欲も変わるので、結構短期間で改善できる。

問題は国語です。で、国語はある意味、最後の読解のところでひっかかるところはあるのですが、記号であれば、最終的に本文にヒントがあるからやりやすいところがあり、かつ知識で点数をとれるようにすれば、あまり差は開かない。

ということで、この子の第一志望は慶應中等部ということにして、指導を始めました。

結果として、最初に考えた対処法は妙にはまりました。特に知識については、あんなに嫌いだと言い張っていたのが、みるみるやるようになった。

これは実はやり方あったのです。つまりゲーム化する。覚える内容を一問一答形式にして、毎回ゲームで競う。正解率が高ければご褒美、というシステムも取り入れましたが、幼いのですぐ乗ってくれたところが大きい。

で、知識がどんどん増えていったのです。

あとは算数をていねいに解くようにすることで正解率が上がり、本人の偏差値は右肩上がりになる。そうなると本人も自分が合格できるのではないか、と思い始めるのでさらにがんばります。

合格可能性20%未満は、最終模試でようやく50%に届きましたが、その後1ヶ月あるので十分に間に合う、と確信できました。一次合格と平行して二次対策も行い、無事合格。おもしろいもので、1日校、2日校ともに全部合格しました。調子に乗せたところはありましたが、それがうまくいった形でしょう。

だからこの時期まだまだ諦めるものではない。しっかり対策を考えれば、まだ合格する可能性は十分あるのです。

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2人の女の子

以前、2人の女の子が6年生の2学期から教室に参加しました。

成績を見ると、二人とも大変素晴らしい。ともに女子御三家を併願するのですが、多分合格するでしょう。にもかかわらず、慶應の教室に参加したのは二人とも慶應中等部が第一志望だったからです。

慶應中等部は、一次試験の後、面接と体育実技の二次試験があります。で、模擬試験の成績が良くても、合格したりしなかったりする。そこはもちろん、試験、提出書類、面接、体育実技を総合して判断するからですが、いつもお話ししているように踏むべき石を踏んでいかないといけない。

で、実際に二人には同じように指導しました。

しかし、一人の家族は熱心にいろいろ準備をしたのですが、もう一人の家族はなかなかその必要性が理解できませんでした。多分、娘の成績に自信があったからだと思うのですが、これは絶対にプラスには働かない。

保護者の面談練習のときも、やはり準備には差がありました。で、結果はその通りに出ました。二人とも一次試験には合格したが、二次は明暗を分けた。なぜウチの子が落ちたのか、最後まで納得がいかなかったようですが、指導する立場からすれば、完全に準備不足だったのです。

成績の良い子の保護者の方ほど、この罠に陥りやすい。これだけできるのだから、ウチの子が落ちるわけはないだろう、と思いがちだし、思いたい気持ちもわかるのですが、そういう子どもたちはある意味たくさんいる。その中からどう選ばれるのかが吟味されないといけないのです。

東京の女子御三家の合格者はおよそ600名。慶應中等部の女子合格者は50名。ですから、やはり求められることをしっかりやっていかなければ自ずと差が出てきます。そこまで考えるということが合格に必要なことなのです。

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中等部の志願書

中等部の志願書には定型的な情報を記入する以外に、2つ文章を書かなければいけないところがあります。

1つは本人が自筆する自己紹介。

もうひとつは保護者が記入する志望理由。

わざわざ二次試験をして、しかも両親になるべく面接に来るように促している中等部の試験ですから、この2つは決して小さくない。ここで本当に慶應中等部をどう理解して志望するのかを明確に書いておかなければ、本当に志望順位が高いのかどうかがわからない。

「第一志望です」と誰でも言えるところではあるので、それがしっかりわかるようなものでなければいけないし、何よりそこが二次試験のひとつの大事な要因になるのです。

なぜ慶應をめざすのか、子どもたちの気持ちをしっかり固めていく上でも、親子で話し合いながらその理由をしっかり確認してほしいと思います。

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中等部男子急増の理由

昨年の秋終盤、「中等部の願書が昨年の1.7倍近く出ているらしい」という話が伝わってきました。

1.7倍ということになると、それは相当な数になるので、それが本当なら倍率は結構上がるなと思ってたのですが、実際には1.7倍というところまではいかなかったものの、かなり増えました。

2017年出願数 男子851名 女子420名
2018年出願数 男子1016名 女子492名
男子は約1.2倍、女子は1.17倍。

ちなみに2016年出願数は 男子912名 女子397名ですが、2016年まで3年連続で中等部の受験者は増え続けていました。で2017年はちょっとそれが一段落して60名ほど減少したわけですが、また増えたということなのです。

2014年 784名
2015年 821名
2016年 912名
2017年 851名
2018年 1016名

つまり長期的にずっと中等部の男子は増え続けているわけです。では普通部はどうなのか?

2014年 596名
2015年 537名
2016年 604名
2017年 566名
2018年 615名

普通部は隔年現象が起きていて、増えたり減ったりを繰り返しているが、規模としてはあまり変わらない。つまり今年の中等部は普通部の動きとは違う、ということなのです。

全体の流れとして考えれば2020年の大学入試変更で附属校の人気が上がりました。で、1日校はやはりそれぞれ実力に合わせた学校を受験したでしょう。その結果附属校に合格した生徒が最後中等部を狙った、と考えると自然でしょう。

慶應は早稲田とともに附属校の頂点にあるので、そういう流れができたのではないかと考えています。

4月13日慶應入試対策説明会のお知らせ

慶應進学特別がスタディールームオンラインで受講できるようになりました。

お問い合わせ電話番号
045(530)5480
平日13時~19時
土日13時~17時


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第2回 東京都市大等々力中学


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地頭の良さ


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多様性

4月13日慶應入試対策説明会のお知らせ

慶應湘南や中等部は一次試験の後に、さらに二次試験をがあります。

二次試験の内容は、面接と体育、ということになるわけですが、体育といっても体育学部の試験ではないので、基本的には特に学校生活に支障のある問題はないかをチェックしていると考えていただければ良いと思うのです。

では、面接で問われることは何か?

これは同じ慶應でありながら、中等部と湘南では若干ニュアンスが違います。中等部はどちらかといえば、本当に中等部に来たいのか?ということがメインになっているのですが、湘南は引き出しの多さ、がポイントになっているのです。

つまり多面的な才能と考えていただくとわかりやすい。4教科の試験で勉強については試問できたわけだから、それ以外の才能というところにスポットライトを当てています。

元より帰国子女や全国枠という入試制度も同じ考え方で導入されています。つまりいろいろな子どもたちがいて、その多様性の中で子どもたちが相互に影響し合ってさらなる多様性や独自性を生むようにしているのです。

湘南の場合、教員にも多様性を求めているところがあります。外国人の教員が多いこともそうだし、その外国人の教員が担任を務めるのもそうです。均質的なものではなく、多様なものの中でこそ、独自性が生まれるのだ、という考えなので、したがって面接ではそこをチェックしている。

来年は横浜初等部からの卒業生を迎えるので、半分の生徒はワンカラーになりやすい。その分、一般枠や帰国枠ではそれを補って余りあるような子どもたちの個性を必要としているところもあるでしょう。

だから、単に塾で成績を上げるだけでなく、いろいろなことに挑戦しつづけてもらいたいと思います。活動報告書を書くために、ではなく、その子自身の引き出しの多さは成長のために非常に重要です。

あれがだめなときに、こっちがあるさ、というような多面的な才能は子どもを前向きにします。

習い事やクラブ活動はその大事な一面であるので、塾一色にしないように気を付けてください。

慶應進学特別の春期講習


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第1回 洗足学園中学


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第316回 偏差値輪切りでの受験校選びの弊害


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第一志望の出題傾向から受験準備を組み立てる


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