中等部 理科の入試傾向

算国配点の半分、50点満点の出題。試験時間は25分。大問は5問ないし6問。小問は40問程度になるので、かなり忙しい問題といえます。

大問が5題程度なので、一応、物理、化学、生物、地学の4分野が万遍なく出題されています。2012年は1番が月、2番が温度、3番が電気、4番が水溶液、5番が生物となっていました。頻出する範囲としては植物、水溶液、力のつりあい、天体、電気などです。

すべてが記号選択式です。近年社会や国語では記号式だけでない問題を出題しようという流れになっているようですが、理科は記号選択ばかりになっています。

あまり細かな知識は必要ありませんが、理科全般の基本的な知識はきっちり覚えておく必要があります。

全体的に実験、観察、観測問題が多く、その結果を問う問題が出題されているので、実験問題に対する練習は必要です。

同様に生物や、気象や天体の動き、地学範囲も与えられたデータや観察、実験から特徴を読み取るなどの問題が出ているので、類題を練習しておきましょう。また化学などの実験装置については、しっかりとした基礎知識が必要です。

生物では普通部とは違い、身近な良く見る植物が出題されています。水溶液は出題頻度が多いので整理しておきましょう。


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中等部、国語の入試傾向

試験時間45分 満点100点。

これまで漢字の書き取り以外はすべて用語記入、選択記号式となっていましたが、最近、少し変化が表れてきました。
中等部は算数のときにもお話しましたが、受験生が多かったので、なるべく大人数で一気に採点できる出題形式になっていました。したがって採点官によって差がでないように、客観的な答え以外は書かせなかったのです。
全体の傾向としてそれは変わりません。これは解答用紙を見てみるとよくわかります。

左側に記号式、右側に漢字と一部記述の問題の解答欄となっています。

まず左側は一気に採点してしまい、右側は担当教官をしぼって採点する、というようなやり方になっていると思われます。

多少、受験人員が減少してきましたので、その余裕が出たのかなと想像しています。ですから、川柳を書かせてみたり、記述で答えを書かせてみたり、という問題が出てくるようになったのでしょう。ただ、解答用紙が飛んでいますので、答えを書く欄については注意が必要です。

さて内容ですが、文章読解については物語文と説明文2題というパターンが多いのですが、年度によっては一問のみで後はすべて知識問題になるときもあります。中等部は知識に関する出題が多く、語彙や漢字の読み、書き、あるいは同音、同訓異字などが出題されます。これは、読解問題を選択肢で作る場合、どうしても形が決まってくるし、子どもたちの力をある方向からしか見れないという欠点があるので、語彙や文芸・演劇に対する造詣などについても尋ねられるような問題をつくろうという工夫が見られます。他校では少ない文学史や俳句、短歌の問題も出題されるので対策が必要です。

選択肢については、やはり明確に根拠を文章中に求めていく練習をしましょう。非常に紛らわしい選択肢を配していますから、「本文には書いてない」などの論拠をしっかり見つけていく必要があります。

中等部の漢字の書き取りは他の2校に比べて難しく、現在の中学受験生に求めるレベルとしてはなかなか高いでしょう。例えば十干十二支などという問題が出ていますので、充分練習を積んでください。また、漢字の読み、書きはもちろんのこと、部首、ことわざ、慣用句などの幅広い知識が必要ですし、日本語化した外来語についても、過去に出題がありました。中等部の過去問については10年以上さかのぼっても参考になるでしょう。


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中等部、算数の入試傾向

試験時間45分 満点は100点。 出題は7題~9題。小問数20問程度の出題です。

中等部は受験人員が多いため、機械的に採点できるように解答形式が独特になっています。例えば3分の1という分数も分母ア 分子イとしてア イの数字で答えることになっているので、答えが出た後、その形式に合わせて解答用紙に記入することが求められます。これがミスを起こしやすい部分があるので、練習しておいた方が良いでしょう。

途中経過は一切関係ありません。したがって部分点採点は一切ありませんので、ていねいに解答する必要があります。

計算問題は例年2題。小問20問程度で45分ですから1問あたり2分から3分。かなり忙しい試験と言えます。

問題は全体的に平易。基本的な出題が多くなっていますが、近年6番前後から多少問題の難度を上げて、上位者の中でも差がつくように工夫しています。前半が平易な問題である分、ここでミスをするとなかなか厳しい。やさしい問題だからといって油断せず、確実に正答を出すことが求められています。

頻出する範囲としては比と割合、規則性、数の性質、グラフ、速さ、図形、場合の数。出題範囲に偏りはなく、幅広く出題されています。短時間で確実に得点を積み重ねる力が必要でしょう。

男子御三家の出題と対局にあり、問題数を多くして差が開くように工夫しています。したがって問題は平易であるが、計算は比較的面倒で、それなりに計算力は必要です。

過去問を練習するとともに、スピーディーに正確に解くという練習をしていきましょう。ただ、いたずらにあわててしまうとミスが多くなります。中等部は小さなミスが大きな差につながりやすいので、とにかくていねいに解き上げる練習を地道に続けてください。


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2017 慶應湘南算数

大問は例年通り6題。

1 計算問題2題
2 小問4題 割合 平均 割合 条件を整理する問題
3 平面図形 小問3題
4 規則性 小問2題
5 立体図形 小問3題
6 速さ 小問3題

小問を加えると合計17問ということになるので、1問平均6点ということになります。
理科や社会の問題数と比べるとやはり少ないわけですから、当然のことながら算数で差がつきやすくなります。

これも例年とそれほど大きく変わりませんが、4番までをまず確実に解き、5番、6番でなるべくできる小問を得点できるようにするのが良い。

4番までの問題はできればパーフェクトで行きたいと思うが、それでもミスはでるでしょう。

5は立体の展開図の問題。(3)は頭の中で組み合わせることはできないが、直方体になるという前提で考えれば表面積を出すことはできる。そこを割り切れるかどうか、がポイントだったでしょう。

6の速さは、条件が結構多いのでそれを整理するのが大変だったかもしれません。

全体として総合的には例年より若干やさしめ、という出題ではなかったかと思います。


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慶應湘南、社会の入試傾向

試験時間25分。50点満点。
大問5題~6題。1つの大問に小問が6問から7問程度。したがって合計すると40問近くになります。選択式がほとんどですがが、1問1点程度と考えると、25分の試験時間としては社会も理科同様、かなり忙しいといえます。
出題範囲として地理大問2問、歴史大問2問、公民1問、現代社会・時事問題1問というような配分になっています。
2017年は1 地理(地図) 2 地理(関東地方) 3 歴史(飛鳥、奈良、平安) 4 歴史 5 歴史 6 公民(憲法) 7 現代社会(地球温暖化)
となって、歴史が比較的多く出題されました。

知識レベルは標準的といえる範囲であって、特に細かさはありませえん。慶應の他2校と同様に地図の出題は比較的多く、また統計資料に関する問題も良く出題されるので、最近の統計には目を通しておいた方が良いでしょう。特に今の日本がどうなっているのか、という点について問題意識を持っていた方が良いと思います。
時事問題は出題されることが多く、特に世界との関係についての出題は近年増加傾向にあります。

答えるべき解答は、多彩ですが、単問や記号の解答が多く、記述はあまり多くありませんが、それでも1題ないし2題は記述の問題になっています。

 理科同様、知識はあまり細かくはないので、基本的な知識をまず正確に覚えていきましょう。暗記のテキストをしっかり決めて、それを完璧に覚えるという作業を6年後半も続けていくことが大切です。地図と統計については類似問題を他校の過去問から選んで練習しいきましょう。また時事問題は頻出しているので、ニュースや新聞にも注意しておきたいところです。


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