慶應普通部 学校別対策の考え方(3)

普通部の理科は30で100点満点。

大問は6題程度。今年は5問でした。

問1 トンボに関する問題
問2 電気
問3 台風と気象
問4 対照実験
問5 ものの温まり方

という出題でしたが、電気の出題は非常に久しぶりです。例年から考えると物理、化学系の問題よりは生物、地学系の問題が多いでしょう。中でも普通部の理科の特徴は生物です。

普通部の理科教育においてフィールドワークが重要視されていることから、これに関する出題が多くなっています。

今年のテーマはアカトンボ、オニヤンマ、ギンヤンマ、イトトンボ。

トンボの大きさや、冬越し、幼虫の図など例年通り、細かい知識が必要でした。今回は飼育法についての問題も2問ありましたが、やはりただ図鑑を見る、というだけでなく、飼育の経験は必要なのかもしれません。

スケッチを書かせる問題もあれば、開花の時期や成虫になる時期を答える場合もあります。他の学校よりはかなり細かい問題と言えるでしょう。ただ、この対策はなかなか難しいとも言えます。なかなか類題が多くはないので、過去問を中心に学習しますが、同じ問題が出ることはあまりないので、また新しい動物、植物を考えていかないといけないからです。したがってある程度対策はするにしても、ある程度捨てる度胸も必要でしょう。

今年で言えば、問4の問題は生物の対照実験でしたが、しかし生物に関する知識を要求されているのではないので、残りの問題である程度得点することも考えておかないといけないのです。

まずは全範囲にわたっての基礎を固めることでしょう。

あまり細かい知識を覚えることに時間を割かず、理科の基礎力を鍛えることにまず注力してください。過去問を見ると、どうしても細かいことをやろうと考えがちですが、実際に理科の基本的な考え方が身についていれば、いろいろと応用する範囲が出てくるのです。

カリキュラムが終わったら、自分が不得意だと思う、物理、化学の範囲を中心にまず勉強してください。それが終わったら、さっそく過去問をやってみましょう。

過去問をやると、どういう問題が出ているのかわかるでしょうが、だからといって慌てて細かい生物の知識を覚えようとはせず、過去問の中身を検討して内容を理解してください。そうすると、何を覚えなければいけないかが、絞り込めてきます。あまり突拍子もない動物や植物を考えても仕方がないのです。

あくまで充分に観察しうるようなものが対象です。これは過去問をやりこんでみると、わかってくると思います。

そのためにも、あまり今から細かい知識を覚えようとせず、穴のないように勉強をしていってください。

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