月別アーカイブ: 2012年8月

慶應湘南の女子

息子が普通部から湘南へ進むための保護者説明会に出ていたときのこと、湘南の先生から
「普通部からくる諸君には、やはり男子の活発さ、元気さというものを期待したい。」
という話があって、ああ、そうなんだろうなあ、と思っていました。

中等部も共学ですが、中等部の場合は男子と女子の比率が違います。中学での募集は男子が約140名、女子が50名。およそ3:1。幼稚舎の女子がほとんど中等部に来るのに対して男子は普通部に行くことが多いので、バランスをとるのですが、それでも男子は女子の約2倍という構成になっています。

しかし、湘南の場合は中学からの入学者がほとんどで、しかも男子:女子が1:1になります。

この時期の男子と女子を比較すると明らかに女子の方が精神年齢は高い。かつ、慶應の偏差値から見れば女子の方が難しい。2:1でも女子が強い、などと言われる中等部のことを考えると、湘南は最早、明らかに「女性上位」の世界であることは間違いない。

だから男子校である普通部からくる生徒が刺激になるか、というと残念ながらあまりそうではない。そんな、生半可な強さではありませんし、また、こういう年頃の男子校育ちぐらい、女子に対してか弱いものはないわけで。

では湘南の男の子はだめなのか、といえば、当然そうではありません。そういう中でもしたたかに、自分の個性を磨いている。だからむしろ、これからは活躍するんじゃないだろうかと思います。

「強い女性の上司が出てきても、柔軟に対応できる」個性はなかなかのものです。

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4年生の夏休みに分数と小数の計算を練習しよう
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中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

がまんできない子
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慶應内の志望順位

昔、普通部と中等部だけだったころ、男子はどちらかにしか合格しませんでした。普通部か中等部、どちらかに振り分けられて重複合格というのがなかったのですが、現在は、湘南もあり、男子だと3校、女子でも2校、重複合格することが可能です。

ある男の子が慶應普通部と慶應湘南に合格しました。家は明らかに湘南に近いので、私はてっきり湘南に進学するのだろうなと思っていたのですが、いざ、手続きになった段階で彼は普通部を選んだ。

「え、湘南の方が近いんじゃないの?普通部までどのくらいかかるっけ?」
「1時間半かな。」
「湘南は?」
「30分ぐらい。」
「なのに普通部?」
「はい。」
「そうか、女の子きらいなんだ。」
「違いますよ! 先生。」
「え、そうなの?じゃ、なぜ?」
と聞いてみると、しばらくもじもじしていたが、
「あの、労作展やってみたい。」
と返事が返ってきました。
「なるほどねえ。じゃ、高校は?」
「それは湘南にするかもしれない。」
湘南に進むと高校は湘南しか行けませんが、普通部、中等部は慶應諸学校のすべての高校を選ぶことができます。
「なるほど。いいんじゃない。がんばって。」
と声をかけました。

私なんかからすると、同じ慶應だから、どこへ行っても同じ、とつい思いがちなのですが、結構、子どもたちはこだわりがあるようで、これも勉強するエンジンになっているようです。

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金属の計算問題
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中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

ある女子校の決断
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自由研究と労作展

夏休みも残り少なくなってきて、そろそろ学校の自由研究をどうしよう、と考えられているご家庭も多いかもしれません。

普通部生もそろそろ、労作展の作品をがんばらないといけない時期になりました。

すでに一応何をするのか、は学校に報告しているので、それを作っていく、完成していくわけですが、労作展まであと約1か月。

中2、中3になってくると、まあ、それなりのペースはつかんでいるものの、しかし、どうしても最後は突貫工事になりやすい。これはどこでも同じことです。

最初は壮大なテーマであったり、凝ったものを考えていたのが、進んでいくうちに、「ま、いいか」が重なり、少しずつ本人のイメージから遠のいていく。

それでも最後までしっかり頑張る、ということでこの夏の作品ができあがってきます。

中1は家族総出でやっているとは思いますが、中2、3もそろそろエンジンを書けないと間に合わなくなるころ。

1年前の自由研究と結局は、まあ同じことになっていそうですが。

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平面図形の問題
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中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

解答用紙と計算用紙
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調味料の問題

平成21年の普通部の問題です。

次の(サ)~(タ)の調味料を使って実験をしました。

(サ)白砂糖
(シ)食卓塩
(ス)米酢
(セ)醤油
(ソ)みそ
(タ)ごま油

実験1 ぬるま湯を8分目まで入れた6つのガラスのコップに、それぞれ小さじ1杯の調味料を入れてよくかき混ぜた。

実験2 6つのなべにそれぞれ大さじ1杯の調味料を入れ、ガスコンロで加熱した。

1 実験1でかきまぜた後も、ぬるま湯だけのように見えたものを(サ)~(タ)から3つ選び、記号で答えなさい。

2 実験2で、加熱して初めてにおいが感じられたものを(サ)~(タ)から1つ選び記号で答えなさい。

3 (サ)~(タ)の調味料はどのように作られていますか。最も適当なものを次の①~③からそれぞれ1つ選び、番号で答えなさい。

① 目に見えない生き物のはたらきを利用して作られている。
② 生き物のからだをしぼったり、煮詰めたりして作られている。
③ 生き物のはたらきを利用せずに作られている。


キッチンに入り慣れていれば、まあ、それほど難しいという問題ではないでしょうが、普通部はたまに、この手の問題を出してくれます。

1はお湯に溶かしたときにかわらないもの、ということですから、白砂糖、食卓塩、米酢を選びます。

醤油、みそ、ごま油とも色がついていますから、お湯にいれたらすぐ色が変わりますね。

2はちょっと難しい。
普段からにおいがしないものを考えると、白砂糖か食卓塩になります。で、砂糖は煮詰めていけばカラメルになるのでにおいがわかりますが、食卓塩はにおいがしません。
したがって答えは白砂糖。

3 白砂糖はさとうきびやてんさいを原料とするので②。食卓塩は③。米酢、みそ、醤油は発酵の過程を使っているので①、ごま油はとうぜんごまを絞るので②。

ということになります。

たまには男の子といえども、キッチンでいっしょにお料理をするのも大事なことですね。

(解答)
1 サ、シ、ス
2 サ
3 サ ② シ ③ ス ① セ ① ソ ① タ ②

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苦しんだ分だけよくわかる
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子どもの受験ですから
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食塩水の問題

普通部の19年度の問題。


2つのビーカーA、Bに濃さの違う食塩水がそれぞれ入っています。AとBの食塩水の重さの比は2:3です。
次の2つの作業を順に1回ずつ行います。
 ・Aの食塩水の半分をBに移して、よくかき混ぜます。
 ・Bの食塩水の半分をAに移して、よくかき混ぜます。
2つの作業後のA、Bの食塩水の濃さの比は4:5になります。
ここで、食塩水の濃さとは、食塩水の重さをもとにした食塩の重さの割合のことです。
(1)2つの作業後の、AとBの食塩水の重さの比を求めなさい。
(2)最初のAの食塩水の濃さが4%のとき、最初のBの食塩水の濃さを求めなさい。


問題をよく読まないとひっかかるかもしれません。

(1)

最初にAとBには2と3の食塩水があったのです。
そのうちAから半分Bにいったのだからこの段階では、
Aには1 Bには4の食塩があります。今度はBから半分Aにもどるので、
Aには3 Bには2の食塩があります。
したがって最初の答えは
3:2です。

(答え)3:2

(2)
3:2の食塩水の重さに対して濃さの比は4:5です。

したがって食塩の重さの比は

A:B=3×4:2×5=6:5

これをもどします。

6:5→1:10→2:9

が最初の食塩水の重さの比になります。

したがって濃さの比は

2/2:9/3=1:3になるので

したがって最初のAの濃さが4%であれば

4×3=12%がBの濃さになります。

(答え)12%

食塩の重さ、食塩水の重さ、濃さと比が3種類ありますので、十分に注意して解いてください。

慶應進学オンラインより

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お盆休みに苦手をひとつ克服する
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秋の模擬試験のスケジュールを考える
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