6年生の夏が近づくと、塾では学校別特訓の資格審査が意識されるようになります。一定の成績を取らなければ志望校別のクラスに入れない、という仕組みですから、子どもも親もどうしてもそこに気持ちを引っ張られます。
ただ、ここで一度考えておきたいのは、その勉強が本当に慶應合格に直結しているのか、という点です。
学校別特訓に入るための審査は、必ずしも慶應の入試に必要な範囲だけで判断されるわけではありません。難度の高い問題、他校向けの出題、あるいは慶應ではあまり問われない分野まで含めて、総合的な成績で見られることが多い。つまり、慶應を目指しているのに、慶應合格にはそれほど必要でないことまで追いかけさせられている場合があるのです。
夏休みの宿題も同じです。分厚い問題集が出されると、全部やらなければいけないように感じます。しかし、その中には慶應対策としては優先順位の低い問題もかなり含まれています。もちろん、力をつけるという意味では無駄ではありません。ただ、限られた時間の中で何を先にやるかを考えれば、すべてを同じ重さで扱う必要はないはずです。
塾のカリキュラムは、多くの学校に対応できるように作られています。だから、それ自体が悪いわけではありません。しかし、慶應を第一志望にするのであれば、どこかで家庭が「うちは何を優先するのか」を決めなければなりません。
塾の言う通りに全部こなしているうちに、過去問研究や出願書類、面接、普通部・中等部・湘南藤沢それぞれの出題傾向への対応が後回しになる。これは毎年起こります。そして気がついたときには、秋がかなり進んでいる、ということも少なくありません。
大事なのは、塾を否定することではありません。塾の授業や教材を使いながらも、慶應合格に必要なことを家庭の側で選び直すことです。全部をやるのではなく、必要なものを優先する。今の成績を上げるためだけでなく、最終的に慶應の入試で点を取るために、学習の組み立てを見直す必要があります。
ただ、これはご家庭だけで判断するのはなかなか難しいところがあります。何を削ってよく、何を残すべきか。普通部と中等部、湘南藤沢でどこまで対策を分けるべきか。今の塾の課題をどこまで続けるべきか。こうした判断には、やはり慶應入試を見てきた経験が必要です。
慶應進学館では、無料の学習相談を行っています。現在の学習状況や塾の課題、夏休み以降の進め方について、一度ご相談ください。
