擬音語に関する問題

擬音語の入試問題、というのはあまり見たことがありませんが、今年の中等部ではなかなか難しい問題が出ました。


次のA~Eの文章の( a )~( e )にあてはまる動物の鳴き声としてもっともふさわしいものを後の1~5からそれぞれひとつずつ選び、番号で答えなさい。

A 柿主「犬ならこう鳴くぞ」
 山伏「はあ、又こりゃ。(注1)鳴かざなるまい。( a )。」

B 我が輩は猫である。名前はまだない。どこで生まれたか頓(とん)と見当つかぬ。何でも薄暗いところで( b )泣いていたことだけは記憶している。

C ずいずい、ずっころばし。胡麻味噌ずい。茶壺に追われてドッピンシャン、抜けたらドンドコショ。俵の鼠が米食って( c )。

D 橋がかり、中頃までつるつると這い出でて、狐の鳴くまねをして( d )という。

E ( e )と鳴く、尻声悲し 夜の鹿

(注1)鳴かなくてはいけない

1 かいかい 2 にゃーにゃー 3 びょうびょう 4 ぴい 5 ちゅう


Aが犬、Bが猫、Cが鼠、Dが狐。Eが鹿。

Bが2、Cが5は決まるでしょう。Eの句は芭蕉が奈良で詠んだ句です。で、鹿が夜鳴く声ですから、まあ、難しいがこれは4の「ぴい」になります。ただ、五七五で考えると、これは「ぴい」しかない、と判断することができる。そうなると3つは決まります。

で残りは、犬と狐。犬のワンワンがない。これは難しいが、3のびょうびょうです。狂言では犬の鳴き声はびょうびょうになる。

で、したがって狐はコンコンではなく、1の「かいかい」になるわけです。

3問とって、あとは運任せ、というところは多分にあるが、しかし、能、狂言、歌舞伎は本当に良く出題されるようになりました。

(答え)
a 3 b 2 c 5 d 1 e 4

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