反射の問題

今年の慶應湘南の5番です。


同じ大きさの正方形のます目が措かれた長方形の4つの頂点を、左上から反時計回りに順に(ア)(イ)(ウ)(エ)とする。点Pは(イ)の頂点から出発し、ます目の対角線の方向に直進して、長方形の一辺に突き当たるとき当たると反射して直角に曲がる。

このように点Pが次々と反射しながら進んでいき、長方形の頂点に当たると止まる。出発してから止まるまでに長方形の内側で点Pの通ったあとが交差する位置に○印を付ける。

図1は縦に2個、横に3個のます目が描かれた長方形の場合で、点Pは出発してから3回反射して(ア)の頂点で止まり、○印は1つ付く。

図2のように、縦に7個、横に17個のます目が描かれている場合について調べたところ、すべてのます目を一度ずつ横切ることが分かった。この場合について答えなさい。

(1)止まる位置は(ア)~(エ)のどの頂点ですか。
(2)出発してから止まるまでに何回反射しますか。
(3)○印はいくつ付きますか。


(解説と解答)
(1)まず例の場合で考えてみましょう。2と3ですから互いに素の関係です。
点Pはたて1、よこ1の関係で進みます。互いに素ですから、2×3=6たてにもよこにも進めば頂点に到達します。
たての関係では6÷2=3回動くので奇数回ですから(ア)か(エ)につく。
よこの関係では6÷3=2回動くので偶数回ですから(ア)か(イ)につく。
したがって例では共通の(ア)にもどるのです。

で問題の場合、7と17は互いに素の関係にあります。公約数が存在しません。
まずたてに7進むので当然よこにも7進みます。
互いに素であることから、たてに7×17、よこにも7×17進めば最後に頂点に到達します。
たての関係でいえば、17回動くので奇数回ですから(ア)か(エ)につく。
よこの関係では7回動くので奇数回ですから(ウ)か(エ)につくので、共通は(エ)になります。                        
(答え)エ

(2)例の場合で考えてみましょう。

たてには3回動きました。最後が頂点ですから3-1=2回反射します。

よこには2回動きました。最後が頂点ですから2-1=1回反射します。
したがって合計2+1=3回反射しました。

では問題の場合、
たてには17回動きました。最後が頂点ですから17-1=16回
よこには7回動きました。最後が頂点ですから7-1=6回
16+6=22回反射することになります。          (答え)22回

(3)

例の場合でいえば、○の部分が交差点ですが、破線の○の部分も長さが伸びていれば交差点になります。
ということはイから奇数たてにいくときは、奇数のところに交差点ができ、イからたてに偶数いくときは偶数のところに交差点ができると考えられます。
問題では「すべてのます目を一度ずつ横切ることが分かった」と書いてありますので、これは例外なくそうであったということです。
したがって
たてに奇数すすんだ横列には
1、3、5、7、9、11、13、15の地点に交差点ができるので8個
たてに偶数すすんだ横列には
2、4、6、8、10、12、14、16の地点に交差点ができるので8個

たての奇数は3,5,7 たての偶数は2,4,6ですから結局8×6=48個の交差点ができることになります。                (答え)48個

参考までに下図のようになっているわけです。

まあ、最初からこういう図を描いた子もいるかもしれませんね。

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