中和に関する問題

2014年慶應中等部の問題です。


ある濃度の水酸化ナトリウム水溶液をA液とし、たがいに濃度の異なる塩酸をそれぞれB液とC液とします。A液とB液、または、A液とC液を混ぜて、BTB溶液を加えたときに、緑色になる場合のそれぞれの体積の関係を表すと図2のグラフのようになりました。あとの問いに答えなさい。

(1)B液とC液の濃度の関係について正しいものを次の中から選びなさい。

  1 C液よりB液の方が濃度が高い。
  2 B液よりC液の方が濃度が高い。

(2)A液とB液とC液の量を表1の組み合わせにした混合液(ア)~(ウ)にそれぞれBTB溶液を加えると、何色になりますか。次の中から選びなさい。

 1赤色  2 青色  3 黄色  4 緑色

(3)A液60cm3にB液を加え、加熱して残った固体の重さを調べました。加えたB液の量と残った固体の重さの関係を表すと、次のどのグラフのようになりますか。

(4)(3)のグラフの中の○に当てはまる値はいくらになりますか。二けたの整数で答えなさい。

(5)B液45cm3にA液を加え、加熱して残った固体の重さを調べました。加えたA液の量と残った固体の重さの関係を表すと、次のどのグラフのようになりますか

(6)(5)のグラフの中の口に当てはまる値はいくらになりますか。二けたの整数で答えなさい。

(7)B液30cm3に、次の(ア)~(エ)の体積のA液を加えた液を加熱しました。それぞれの場合に残る固体は何ですか。あとの1~4の中から選びなさい。

  (ア)Ocm3 (イ)20cm3 (ウ)40cm3 (エ)60cm3

 1 何も残らない  2 食塩  3 水酸化ナトリウム  4 食塩と水酸化ナトリウム

(8)A液とC液の混合液を次の(ア)~(ウ)の体積の組み合わせで作り、そこに鉄片とアルミニウム片を入れました。このときの鉄片とアルミニウム片の様子について正しいものはどれですか。

(ア)~(ウ)のそれぞれについて、あとの1~4の中から選びなさい。

(ア)A液50cm3、C液60cm3
(イ)A液80cm3、C液20cm3
(ウ)A液30cm3、C液100cm3
         
1 鉄片だけから泡が出る。
2 アルミニウム片だけから泡が出る。
3 鉄片とアルミニウム片の両方から泡が出る。
4 鉄片とアルミニウム片の両方とも泡は出ない。

(9)(8)で泡が出ている場合、その泡は何という物質ですか。次の中から選びなさい。

 1 アンモニア   2 酸素   3 水素   4 ちっ素   5 二酸化炭素


(解説と解答)
(1)C液の方が中和するのに多くの量を使っているので、Cの方がうすいことがわかります。BはCの2倍の濃さになっています。
【答え】1

(2)(ア)はAとBで中和してしまうので、Cを入れると酸性になります。
(イ)Cを40㎝3入れるということはBを20㎝3入れると同じになるのでちょうどBが60cm3になるから、中和します。
(ウ)C60cm3はB30cm3ですから、Bを50㎝3入れることと同じなので、足りませんからアルカリ性になります。

【答え】(ア)3 (イ)4 (ウ)2

(3)水酸化ナトリウム水溶液を固定するので、最初が0ではなく、中和した後固体の量は変わりません。
【答え】4

(4)Aが60cm3ですから、A:B=5:3で中和するので、60÷5×3=36cm3です。
【答え】十の位 3  一の位 6

(5)今度は塩酸を固定するので、グラフは0から始まり、その後変化量が減りますが、増え続けます。
【答え】2

(6)B液が45cm3ですから、45÷3×5=75cm3です。
【答え】十の位 7 位置の位 5

(7)B30cm3と中和するのは、30÷3×5=50㎝3のA液です。
塩酸を固定しているのでアの場合は何も残りません。イの場合がすべてが食塩になります。
ウの場合もすべて食塩になります。エの場合は塩酸がなくなるので、水酸化ナトリウムも残ります。
【答え】(ア)1 (イ)2 (ウ)2 (エ)4

(8)(ア)の場合はちょうど中和しますから、両方とも泡は出ません。
(イ)の場合は水酸化ナトリウム水溶液が残るので、アルミニウムだけが反応します。
(ウ)の場合は塩酸が残るので、鉄もアルミニウムも反応します。
【答え】(ア)4 (イ)2 (ウ)3

(9)出てくる気体は水素です。
【答え】3


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