慶應湘南は一次試験合格者に対して面接と体育実技による二次試験を行います。その際、これまでの生活、学習などの面について質問をします。活動報告書は、その資料として使用するとともに、学習面以外の点を選考の対象にしています。
2013年慶應湘南のスクールガイドによれば、
「社会的責任を自覚し、知性、感性、体力にバランスのとれた教養人の育成」を標榜している本校としましては、初等教育の早期から学習塾に過大な比重を置いた教育スタイルは好ましくないと考えています。早期より色々なことに興味・疑問を感じ、取り組んできてくださることこそ、今後の成長に最も大切と考えています。
このような趣旨にもとづき、受験生が受験勉強以外で積極的に継続性をもって取り組んできた事柄について記述していただきます。
と書いてあります。
慶應湘南を受けるのだから、当然、塾には行っているだろうし、受験勉強をしているのも間違いない。しかし、それだけでは子どもの教育とはいえない。だから、それ以外のことを面接で伺いましょう、ということでその基礎資料が活動報告書になるのです。
以前は、何か得意なことを書いたり、受賞歴を書くためにいろいろ賞状をコピーしたり、出願書類がずいぶん分厚くなりました。実際に、その内容を実技試験されていた時期もあります。しかし、現在は、
A 家庭での活動
B 学校での活動
C 家庭・学校以外での活動
の3つについて、1つずつ書き、その証明のための書類は1枚の紙に全部貼りこむことになっています。まあ、たくさん書かれても、なかなか読み切れないので、それぞれ1つずつ、3つのポイントにしぼって話を聞きましょう、ということなのです。
一次試験は成績で決まります。しかし、二次試験は面接や体育実技、などを含めて決まるので一次の成績だけでは突破できない面があります。これまでの子どもの成長を振り返りながら、いったいどういうことに力をいれてきたか、しっかりアピールできる内容に仕上げてください。
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新刊「子どもを慶應義塾諸学校に入れる」(田中貴)
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