この時期、多くの塾では、算数のカリキュラムは一通り終わったところでしょう。
以前に比べれば半年早く終わったことになるわけですが、では、それが充分にマスターできているか、ということについてはしっかり確認をしていかなければなりません。
算数の基礎とは、いわゆる一行問題と考えて良いでしょう。
いろいろな問題集に基本問題として載っている問題、といってもいいかもしれません。これらの問題が、そのまま入試に出るというわけではないが、それを使っていろいろな問題を解くことができます。
例えば速さについて、同じ距離を走る時間の比の逆比が速さの比になります。
太郎君はAからBまで3時間、次郎君はAからBまで4時間かかりました。太郎君と次郎君の速さの比を求めなさい。
というような問題になるわけですが、これがこのままの形で入試に出ることはあまり多くはありません。しかし、長い問題文の中で、二人がどこかで同じ距離を動いている時間がわかれば、ここでこの基礎を使うことができ、二人の速さの比を求めることができます。
つまり、こういう道具をそこそこすべて持ち合わせること、が基礎の完成になるのです。
この基礎の完成はできれば夏休み前には終えたいところです。夏休み以降、これらの基礎を使っていろいろな入試問題を解く練習をすることになるのだから、今のうちにその道具を身に付けていくことが算数の力を上げることにつながります。
できる問題は、もちろん繰り返す必要はありません。できない問題だけピックアップしてできるようになればいい。
ああ、これはこう解く問題だ、ということがわかっていれば、あとはそれを使えるようにする方へ進んでいけるので、今はその力を磨いてください。
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