2014年慶應湘南の問題です。
金属の重さは同じ体積で比べると、金属の種類によって違いがあります。図1は約20℃での金、銀、銅、鉄の体積と重さの関係を表しています。
(問1)金、銀、鋼、鉄を用いて、同じ重さの円柱を作るとき、この4つの金属のうち最も体積が大きい金属は何ですか。
(問2)金と銀を用いて、同じ底面積で同じ重さの円柱を作りたい。銀の円柱の高さは金の円柱の高さの何倍になりますか。小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めなさい。
(問3)金属を熱湯で温めると、体積が変化します。このとき、体積と重さの関係のグラフは20℃のときとくらべてどのようになると考えられますか。次の図2のグラフのア、イのどちらかで答えなさい。ただし、20℃の金属の体積と重さの関係を点線で示しています。
(問4)金属だけでなく液体の体積も温度によって変化します。このような液体の性質を用いて液体温度計がつくられています。図3は、一定量の液体Aと水の体積が0℃から20℃の温度範囲で、0℃のときの体積と比べてそれぞれどのように変化するかを表しています。また、図4は、縦軸を拡大し、水の体積比の温度変化をわかりやすくしています。0℃から20℃の湿度範囲で、液体Aは液体温度計をつくるのに適していますが、水は適していません。この理由を50字以内で説明しなさい。ただし、液体Aも水もこの温度範囲で液体であるとします。
(問5)気温が0℃を下回り、湖の表面が凍っているとき、湖の内部はどのようになっていると考えられますか。図4から判断して、最も適切なものを次から1つ選び、番号で答えなさい。
1 湖の底の水まで0℃より低くなりすべて凍っている
2 湖の底の水は0℃より低くなり凍るが、表面と底の間の水は0℃より高くなり凍っていない
3 湖の底には1℃程度の水がたまるので底の方の水は凍っていない
4 湖の底には4℃程度の水がたまるので底の方の水は凍っていない
5 湖の底には8℃程度の水がたまるので底の方の水は凍っていない
(解説と解答)
問1
グラフで10㎝3あたりの重さが一番軽いのが鉄ですから、同じ重さの円柱を作れば鉄で作ったものが一番体積が大きくなります。
【解答】鉄
問2
銀は10㎝3あたり105g 金は190gですから、高さの比は190:105になるので190÷110=1.80・・・
【解答】1.8倍
問3 温度が上がると金属の体積は大きくなりますが、重さは変わらないので体積当たりの重さは軽くなります。
【解答】イ
問4 温度があがるにつれて体積の増え方が規則的でないと温度計としては不向きです。水は一部、体積が減るところもありますから、向きません。
【解答】温度計には規則的に体積が増加する方が良いが、水はいったん体積を減らして、その後の増加も規則的ではない
問5 水は4℃で一番体積が小さくなるので、体積当たりの重さは一番重くなります。したがって4℃の水が一番重く下に沈むので、凍っていないことがわかります。
【解答】4
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