歯止め

慶應は中学から留年があります。

進級の推薦に漏れると中学1年から留年する。同じ学年をまた1学年やり直すことになります。

慶應の場合、同じ学年は2回しかやれないので、次の年は必ず上がらないといけませんから、下の学年に落ちてさらにそのプレッシャーにも耐えないといけない。

普通にやっていれば特に問題はないが、本人が勉強しなければやはり進級はしないものです。

大学受験がないからのんびりしている、と思われるかもしれないが、案外これがしっかり歯止めになっている。

勉強はしないと上がっていけない、というプレッシャーは実は受験校よりも相当しんどいものがあるのです。


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我が子に合うか

往々にして、親自身が慶應だったので、我が子も慶應に、という方は少なくありません。しかし最初から慶應に決めてしまう、ということは多少なりとも先先を限定してしまうことになる。

例えば理系を選ぶ、ということになると、医学部、理工学部、薬学部の3つしかない。逆に考えれば、医学部でも薬学部でなければ理工学部しかなくなるわけで、大学受験をした方がそれなりに可能性を自分で広げられる部分があります。

一方、大学受験がないということは、時間に余裕はできる。ということはクラブ活動をしっかりやれないと学校生活は楽しくない。別にうまくなくてもいいが、それなりに部活を楽しめる、という部分はこれは受験校に比して大きい部分があります。

そういったいろいろな要素が我が子に合うか、という点をよく考えていないといけない。

自分が出で良かったから子どもにも合うと自動的に考えてはいけないのです。我が子であっても個性は違うし、どういう可能性が伸ばせるかを多少見極めた上で考えた方が良いと思うのです。

子どもの可能性が伸びる学校であれば、それが一番なのですから。


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一行問題で気をつけること

例えばこんな問題がよく出題されます。

A君が5歩で行く距離をB君は3歩で行きます。
またA君が3歩行く間に、B君は2歩歩きます。
二人の速さの比を求めなさい。

という場合、歩幅の比がA:B=3:5 動きの比がA:B=3:2ですから、速さの比はA:B=9:10になります。

しかし、問題の条件がA君の歩幅はB君の3分の2です。という条件に変われは今度は歩幅の比は2:3になるので二人の速さの比は同じになります。

で大事なことはひっくり返してかける、という認識ではなく、歩幅の比と動きの比をかけて速さの比にする、という基本です。

歩幅が1秒間に何歩動くか、が速さなわけで、それをしっかり認識すればミスは減るわけですが、つい距離とでたらひっくり返す、みたいな覚え方をしていると、間違えてしまうことになるのです。

算数の一行問題は何回も同じような形で出てくる分、ああ、ここはこうして、みたいなパターン行動が生まれて、間違えるケースが多いのです。
別に速くなくてもいいので、よく問題を読んで、何を聞かれているのか、問題を解く本質は何なのかを明確にして解いていってください。

決して解法を丸暗記してはいけません。


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レベルを絞る

慶應で御三家レベルの問題が算数で出るとすれば、湘南の5番、6番だけでしょう。

それ以外は、そこまで難しくない。
例えば60分4問だと1問15分かけられますが、普通部は40分で8~10題。中等部は45分で9題~10題。

つまり、1題にかけられる時間は3分の1しかありません。ですから、少なくとも夏休みまでは、あまり難しい問題をやるよりは、標準的な問題にとどめて、正確に解き上げる力をつけることが大事です。

もとより、慶應は大学受験に必要な学力を求めているのではなく、大学で充分に学べる力を持てるであろう、力を期待している。

だから、基礎がしっかりしていることが大事です。基礎がしっかりしていないのに、いろいろ難しいことをやろうとしすぎているのが、最近の受験教育には見られます。

御三家レベルの問題は、今は捨てていい。わからなくても結構。あまり出ないのだから。

それよりは、すべての範囲の標準的な問題ができるようにするべきでしょう。


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地図の問題

割と地図の問題は良く出題されます。
地図の見方、は一番最初にやったテーマなので、結構忘れがちですが、大事なテーマですのでそろそろ復習をしっかりやっておいた方が良いでしょう。

以下は2013年湘南の問題です。


下の地図をみて、問いに答えなさい。地図の縮尺は25000分の1です。地図の方位は上が北です。等高線の間隔は10mです。地図記号は国土地理院発行の地形図と同じものとします。問題に必要な記号以外は省略したものがあります。

問1 地図中のAとBを結んだ線の断面図として、もっとも近いものを選び、番号で答えなさい。

問2 K駅から0川を渡る橋までは地図上で約6cmでした。実際の距離を求めなさい。

問3 地図中でみられるようすについて説明した文1~4のうち、誤っているものを選び、番号で答えなさい。
 1 Ⅹ山とY山の西側斜面では果樹栽培がおこなわれている。
 2 Y山に登る道は、坂道の傾きをゆるやかにするために曲がりくねっている。
 3 海岸線に沿って潮風の影響を防ぐための松などが植えられているようすを表していると考えられる。
 4 船が港に戻ってくるとき、灯台とY山の頂上が一直線上にみえると船は北東方向に向かっていることになる。

問4 次の文章は、地図中のある場所に勤めている人がK駅を出てから勤め先に向かうまでの道のりを説明したものです。この人物の勤め先にあたるものを1~4から選び、番号で答えなさい。
私はK駅を出てから、郵便局のあるほうへ進み最初の交差点で右へ曲がります。
工場のある交差点を右へ曲がると線路の下をくぐります。
つきあたりに神社のある交差点を左へ曲がってしばらく行くと勤め先があります。

1 小学校    2 高校    3 役場    4 老人ホーム


問1 等高線の間隔が10mですからX山の頂上は、60m~70m、Y山の頂上は50~60mということになります。BはY山の頂上付近ですから、4が正しいことになります。

問2 2万5千分の1の地図ですから6×25000=150000㎝=1500m

問3 
1は○ 2も○ 3も○ですが、4は×。

船が港に戻ってくるときですから、北西に向かわなければなりません。

問4 

図のように動くので、文の記号ですから、小学校です。○がつくと、高等学校になるので、間違わないようにしてください。1が答えになります。


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