月別アーカイブ: 2012年11月

動く歩道の問題

動く歩道は流水算に代わって出題されることが多くなりましたが、基本的には流水算と同じ考え方をすればよいのです。

2011年慶應普通部の問題


太郎君と次郎君の1歩あたりの歩幅の比は3:4で、太郎君が4歩歩く時間と次郎君が5歩歩く時間は同じです。

(1)太郎君と次郎君の速さの比を簡単な整数の比で表しなさい。

(2)太郎君と次郎君が、ある動く歩道の上を歩きました。太郎君は24歩で、次郎君は20歩でそれぞれ渡り切りました。

では、この動く歩道を太郎君が逆向きに歩くと何歩で渡り切りますか。


(1)の問題は、よく基本問題に出てくる問題ですが、少し表現が違う場合があるので、気を付けてください。
普通は
「太郎君が4歩歩く間に次郎君は5歩歩きます。」
というような表現が出てくるしょう。

この場合は歩幅の比が太郎君:次郎君=3:4
動きの比が太郎君:次郎君=4:5

したがって単純にかければよく速さの比=12:20=3:5

(答え)3:5

(2)太郎君は24歩、次郎君は20歩でわたりきっているのでかかった時間は
24÷4:20÷5=6:4=3:2です。

動く歩道の速さを【1】、太郎君の速さを(3)、次郎君の速さを(5)とすると
(【1】+(3))×3=(【1】+(5))×2

【3】+(9)=【2】+(10)より 【1】=(1)となります。

したがって動く歩道の距離は((1)+(3))×3=(12)

ですから、太郎君が逆にいくと

(12)÷((3)-(1))=6だけかかります。

つまり24歩かかる時間が3なのに対して6の時間がかかるのだから、24×2=48歩かかるということになります。

(答え)48歩

時間と歩数の関係を勘違いしないように気を付けてください。

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速さの問題
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中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

お試し受験は必要か?
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調査書と調査書受領報告用はがき

慶應は3校とも、小学校からの調査書を出願に必要とします。

すでに、お手元に願書はあると思いますが、早めに小学校の先生と相談してください。慶應の出願はすべて郵送ですが、郵送締切が決まっていますので、そこまでに先生から受け取らなければいけません。しかし、先生も忙しいので段取りを取っておかないといけない。

できれば、早めに調査書と封筒を先生に渡して、受け取りの日にちも段取りをしておくと良いでしょう。

この調査書には校長公印が必要になりますから、正式な小学校から学校への報告書になります。したがって、小学校側で厳封して渡してもらうことになりますが、出願の間に家庭に戻るので、部数を偽って中をあけられても困る、ということで、慶應側から小学校側に受領報告用のはがきを送ります。

これも願書に入っていますが、したがってこのはがきのあて先は調査書を出した小学校ということになります。

調査書に何が書かれているか、心配する向きもあるかもしれませんが、厳封されたものは、そのまま出願校に出してください。お手元に残っているのは、少なくとも受領はがきがいかなければ小学校側にはわかります。

いったい調査書がどのくらいの比重を持つのかはわかりませんが、それで決められないから入学試験をやるわけです。

入試の準備に集中することの方が大事でしょう。

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衆院選は来春の入試に出るか?
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本を読む工夫
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面接の練習

慶應の各校とも面接があるので、練習はやはりしておいた方が良いでしょう。

塾によっては、練習の機会を設けてくれるので、やはり利用した方が良いと思います。子どもたちの面接の様子を横で見ていると、いろいろ問題があります。

座っている姿勢が維持できない。

明らかに暗記してきたな、と思える理由をたどたどしく語る。

つい視線が落ちる。

入り方を練習してきたはずなのだが、動作が途中でわからなくなる。

などなど。

やはり自然に受け答えできるようになるまでには、多少の練習が必要です。

でも、練習は子どもだけではありません。

中等部、湘南はお父さん、お母さんに対する面接もあるので、親子ともしっかり準備をしておきましょう。

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カリキュラムと学習する時期
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塾の送り迎え
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正確さをどう身につけるか

普通部にしても中等部にしても、問題一問一問はそれほど難しいわけではありません。湘南も5番6番はそこそこ難しいが前半部分はやはり基本的な問題が多い。つまりこれらの問題でつまずかないようにすることが合格に向けてまず必要なことでしょう。

で、難しいことをやってきた生徒というのは簡単な問題を多少なりともばかにする傾向がある。ぱっと見た瞬間に、「ああ、これ簡単だ。」みたいにすぐ解いてしまい、間違えるのです。

ぱっと読んで早とちりする、と言ってもいいかもしれません。だから、やさしい問題を正確に解く練習というのは結構大事なのです。

過去問集の中から少しやさしめの学校を選んで、時間を8割ぐらいにしてやらせてみると、その傾向が良くわかります。

案外満点はとれないのです。1問か2問はやさしくてもミスする。これが、本番ではかなり影響するのです。だからやさしい問題だからといって安心はできない。

特に最近ミスが多くなっているなと感じたら、やさしめの問題を正確に解く練習をしてみてください。最初からうまくいかないでしょう。
でも、その方がよいのです。ここでその傾向がわかったのであれば、対策することができるのですから。

どういう点を注意すればいいのか、計算間違いをしないためにはどうするか、問題を確認するタイミングはどうすればいいか、自分なりの工夫ができれば、成績は安定するようになるでしょう。

難しい問題ができないのは仕方がないが、取れる問題を落とすのは大変もったいない。そして合否はこういう差が積み重なって決まっていくのです。

やさしい問題こそ気をつけて、ていねいに解く工夫を身につけるように練習しましょう。

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第57回 成績が上がらない?
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生活のリズムを一定に
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次号は11月15日正午ごろ配信予定です。
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フィールドノート

普通部ではレポートとフィールドノートが伝統的に課されています。

フィールドノートと言うのは、植物や動物などを観察してスケッチし、気が付いたことをまとめるというものですが、抜き打ち的に提出させられるので、ある意味多少の勘は必要になってくる。

「そろそろかなあ」

みたいな感じになってくると、それぞれまあ、そこそこのものは仕上げないといけなくなるわけで、したがって、スケッチという力はある程度身に付けておいた方が良いのです。

だからというわけでもないのでしょうが、たまに普通部の理科の問題にはスケッチが出題されます。

最近ではカイコの触覚というのがありました。一般的な入試問題で言えば、次のうちのどれですか?という問題が多いのですが、普通部の場合は「絵を描きなさい。」という出題になる。

だから、まあ、描きなれておくことは大事なことです。これは家でも工夫ができます。

例えばたまねぎ。縦に切ったらどういう断面になって、横に切ったらどういう断面になるか。

フィールドノートを書いてみると、単に見るよりはより観察力が加わってくるでしょう。知識の暗記も大事だが、こういう作業もぜひ対策として入れてみてください。

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「できた!」と思った時に点数が悪い理由
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寝る子
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