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湘南の難しさ

慶應湘南は、横浜初等部から約100名の生徒が入学してきます。

したがって現状、募集定員は100名ですが、そのうち70名が一般枠、30名が帰国枠なのです。

が、実際にその70名の内訳を考えると、30名が男子、40名が女子。

この差は、初等部で男子の方が多いからで、ここで全体の調整が取られます。

ですから、男子30名というのは、実はかなり厳しい。

女子40名というのも厳しいが、男子30名ですから、相当大変ではあるのです。

だから、この30名に入るために、やはりそれ相応の資質が必要だと思っていただいた方が良いでしょう。

今年の入試で見ますと、
一次試験は
一般 199名 帰国69名
(一般のうち英語受験者 19名)
の合格でした。

出願数が
一般男子 201名 一般女子 271名 計 472名
帰国男子 87名 帰国女子 55名  計 142名 
ですから、一般の場合は、2.37倍、帰国の場合は2.05倍となり、これは他校と比べてみても、結構入りやすい数字になります。

ところが、二次試験になると、合格者数は
一般 86名
帰国 40名
となり、一般でもまだ2.31倍、帰国は1.72倍となっています。

なので、やはり一般の場合は二次試験の突破が大変になるのです。

一次が合格すれば、学力面はもうOKだから、それ以外の資質で採るのでは、とも言われますが、やはりそれなりに準備が必要でしょう。

この辺は事前に、その部分を考慮した上で、受験プランを考える必要があります。

湘南キャンパスを見ると、子どもたちにとってはなかなか魅力的なので、行きたいと思う子どもたちが多いでしょうが、やはりその入試の内容をしっかり吟味しておくべきでしょう。

慶應受験生の併願校

慶應を受験すると、悩ましいのが併願校です。

男子の場合、慶應3校を受験することができますが、しかし、そうなると2月4日に湘南の二次、2月5日に中等部の二次がやってきてしまうので、基本的に午前中はすべて慶應になってしまいます。

しかも二次試験は、受験番号によって、受験する時間帯がいろいろあるので、午後入試には向かいにくい。もちろん、残念だったときのために、出願をしておくことは可能ですが、しかし、4日以降というのはもともと学校も少ないし、かなり定員が限られる。

したがって午後入試を考えたいところなのですが、2月1日の普通部はどうしても、時間が遅くなるので、なかなか午後入試まで間に合わない。

湘南、中等部は午前中で終わりますが、湘南は遠いので午後入試の会場に行くまでが大変。

実際に湘南キャンパスにはタクシーが入れるので、そこから湘南台まで向かうご家族を今年も見ましたし、自家用車でお父さんが迎えに来ているご家族もありました。

一般的には、定員の少ない湘南を外して、2日に併願校を組むご家庭が多いと思います。

女子はどうしても、慶應ということになると、2月2日からすべて埋まってしまうので、そうなると2月1日に確実に合格校を、という流れになります。

1月の埼玉や千葉を上手に使えると良いですが、地域が違えば、それもまた難しい。

また2日の学校選択も、確実に合格を、ということがあるので、選択はなかなか大変でしょう。

2025年に向けて、良く考えておかれることが必要だと思います。