水に関する問題

2016年慶應湘南の問題です。

次の文を読み、問いに答えなさい。
慶一:水は限りある資源なので、大切に使う必要があるね。
慶子:(ア)日本では、各地の自然環境の特色にあわせて水の利用方法を工夫しているね
慶一:(イ)水の使いみちには生活用水・農業用水・工業用水があるけれど、世界ではどのように利用されているのかな。

慶子:世界で一人が一日に使う水の量の平均は1、570リットルなのに対して、日本では1、760リットルだそうだよ。この使用量は日本で生活用水と食料や工業製品の生産に使われた水を計算したものだよ。
(ウ)日本は外国から食料や工業製品をたくさん輸入しているから、それらが海外で生産されるときに使われた水も日本で暮らす人が使った水として考えられるね
慶一:世界で必要とされる水の量が増えてきているね。不足する水を補うために(エ)海水から淡水を作る技術が各地で使われているよ。でも、淡水を作るためにたくさんのエネルギーが使われるので地球環境に与える影響が心配だな。
慶子:世界の人が安心して水を使えるように、工夫が必要だね。
(出典『水の日本地図』より)

問1  下線(ア)について、日本の水の利用の特色を説明した文1~4から適当でないものを選び、番号で答えなさい。

1 河川の勾配が急で河口までの距離が短いので、ダムや貯水池で河川の流出量を調節している。
2 年によって降水量の差が大きく日本全国で、水道水の水源として地下水が最も多く利用されている。
3 太平洋側の都市に人口が集中し、必要とされる水の量に大きな地域差がみられる。
4 降水量が少ない瀬戸内海沿岸では古くから、ため池を作って水を確保するとともに節水にとりくんできた。

問2 下線(イ)について、世界の水の利用について説明した文として適当でないものを選び、番号で答えなさい。(数値は『水の日本地図』より)
1 穀物と肉をそれぞれ1キログラム生産するために使われる水の童を比べると、肉の方が多くの水を必要とすると考えられる。
2 工業化が進むアジアの国ぐにでは工業製品の洗浄や冷却・加熱用に使われる水の量が増加しているが、回収して再利用することが必要とされている。
3 生活用水の使用量は各国の文化や生活習慣に関わらず、GDP(国内総生産)が高いほど多くなる。
4 上下水道の整備が進んでいない開発途上国では、降水量が多くても衛生的な水を安定して利用することが難しい。

問3 下線(ウ)について、下の表は日本の2014年の肉類、石炭、衣類、精密機械について輸入先上位4か国と輸入総額を示しています。肉類の輸入を表したものを選び、番号で答えなさい。
(表の単位は%『日本国勢図会2015/16』より作成)

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間4 下線(エ)について、世界各地には海水から淡水を作る施設があります。下の表はその施設で生産できる淡水の量の割合を示したものです。表中の1~5はアジア(中東をのぞく)、中東、ヨーロッパ、北米、中米のいずれかです。表から中東地域を示したものを選び、番号で答えなさい。(『水の日本地図』より作成)

20160610k002

【解説と解答】
問1 水道水の水源として地下水が最も多いは、間違い。
(答え)2
問2 GDPが多いほど多くなるとは限らない。例えば農業生産にはかなりの水が必要になる。
(答え)3
問3 肉類は4 1が精密機械、2は衣類 3は石炭。
(答え)4
問4 1の中東地域が一番多い。
(答え)1


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浮力に関する問題

2016年普通部の問題です。

たて、横、高さがそれぞれ10cmの立方体で重さの異なる木片A~Dを用意し、これらを静かに水に入れました。木片A、Bの結果を真横から見ると、図1のようになりました。

20160526k001

 1 横軸に木片の重さ、たて軸に水面下にある長さをとって、木片A、Bの結果を表すと図2のようになります。木片Cは800g、木片Dは1200gです。木片C、Dの結果を加えて、グラフを完成させなさい。

20160526k002

2. 木片Aを半分に切って、木片Eを作りました(図3)。図2のグラフの関係が成り立っているとすると、面Ⅹを下にして静かに水に入れたとき、木片の状態はどうなると予想できますか。次の(ア)~(オ)から1つ選び、記号で答えなさい。

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3.木片Eの面Zを下にして静かに水に入れると、図4のようになりました。

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  この結果から考えて、面Yを下にして水に入れたとき、真横から見た水面の位置はどれですか。次の(カ)~(ケ)から1つ選び、記号で答えなさい。
4. 水面下にある長さは、木片の重さだけで決まらないことがわかりました。木片の重さだけで決まるのは何ですか。
5. たて、横、高さがそれぞれ5cmの立方体の木片Fがあります。これを静かに水に入れると全体の40%が水にしずみました。木片Fの重さは何gですか。
6. たて、横、高さがそれぞれ8cmの立方体で、重さが409.6gの木片Gがあります。これを静かに水に入れると、水面上に出ている長さは何cmになりますか。


1
立方体の底面積は100cm2だから、200gであれば200÷100=2cm沈み、500gであれば500÷100=5cm沈みます。800gであれば800÷100=8cm沈み、1200gであれば完全に沈みます。

20160526k009
2
重さは100g、底面積が50cm2だから2cm沈みます。
(答え)イ

3
底面積が100cm2ですから、1cm沈みます。
(答え)ケ

4
密度が同じであれば、木片の重さが決まれば体積は決まります。
(答え)木片の体積

5
5×5×5=125cm3 125×0.4=50cm3→50gになります。
(答え)50g

6 409.6÷64=6.4 8-6.4=1.6
(答え)1.6cm

理科の計算問題の出題はあまり多くない普通部ですが、0ではないので基本的なことはしっかりできるようにしておきましょう。


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分度器で測ってはいけない

2009年慶應普通部5番です。

図のような長方形のグラウンドがあります。太郎君と次郎君がA地点を同時に出発し、太郎君はB地点、次郎君はE地点に向かって歩きました。二人とも同じ速さであるいたところB地点とE地点に同時につきました。E地点についた次郎君は太郎君が正面に見えるように右を向きました。次郎君が右へ向いた角度を求めなさい。


この問題を覚えているのは、「分度器で測った」と答えた子がいたからです。

なるほど、そういう問題か?と思ったが、残念ながらそうではありませんでした。

この問題は気が付けばすぐできるし、延々考えてしまう場合もあるかもしれません。
その意味では慶應らしい。

あまり難しくはない、と思うのですが、しかしきっかけがつかめなければなかなか解き上げられないでしょう。

こういう問題が多いのです。つまり、複雑ではないが、きっかけが必要な問題。

この問題の場合はAE=100m したがって三角形AEDは正三角形の半分の直角三角形だ、ということがわかればあとは角DAEが60°

角BAE=30° AB=AEなので角AEB=(180-30)÷2=75°

求める角度は180-75=105°

ということになるのです。

着想を求める、というのが慶應の図形の特徴です。補助線をいじるような問題はあまり出題されない。ただやさしいとも思いません。きっかけをどう見つけるか、積み重ねた練習がものをいうといっても良いかもしれません。

確かに分度器もコンパスも定規ももってこい、というのが普通部ではありますが、道具に頼ってはいけないところはあるのです。


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流水算

湘南の算数で5番、6番は例年難しくなります。
条件が複雑になる、という点で言えば、流水算が出題されるケースは多く、過去にも複雑な問題がありました。

これは、2015年慶應湘南の問題です。


ある会社は、川の下流にある船着き場Pから25kmはなれた上流にある船着き場Qまで荷物を運んでいる。この川の流れの速さは毎時2kmである。
この会社は船Aと船Bの2そうを持っており、船Aと船Bの、静水時の速さはどちらも荷物を積んでいれば毎時12km、荷物を積んでいなければその1.5倍の速さになる。積むことのできる荷物の量も等しい。
船Aは毎日午前8時にPを出発し、その2時間後に船BがPを出発する。どちらの船もPで荷物を積んで、Qに着いたら荷物を降ろし、荷物を積まずにPまで戻る。これを船着き場が閉まる午後7時までくり返す。ただし、船着き場が閉まる前にPに戻れなくなるような船は、Pを出発しない。また、荷物の積み下ろしの時間は考えないものとする。
(1)船がPとQの間を往復するのにかかる時間は何時間何分ですか。
(2)船Aと船Bが1日の中で最後にすれちがう地点のPからの距離は何kmですか。
(3)運ばなければならない荷物の量が増えてしまい、この会社は次の2つの対策を考えた。この2つの対策を両方行うと、1日に運ぶことのできる荷物の量はいままでの何倍になりますか。
・船着き場を閉める時間を2時間おそくする。
・速さが同じで、積むことのできる荷物の量が1.5倍である船Cを追加する。船Cは午前9時にPを出発し、同様にPとQの間を往復する。


【解説と解答】
(1)静水時の時速は荷物があるときは12km、ないときは12×1.5=18km。Pが下流でQが上流です。したがって船AはPからQまでは10km、QからPまでは20kmの時速になるので、25÷10+25÷20=2.5+1.25=3.75時間=3時間45分
(答え)3時間45分

(2)船Bも同じく往復で3時間45分かかるが、Aよりも2時間出発が遅いことになります。これをグラフにすると

となり、2往復すると3時間45分×2=7時間30分なので、3回往復すると11時間15分となり、19時までに終わらない。
したがって最後にすれ違うのはPになるので、三角形PQRと三角形PSTの相似からQP:PT=105:120=7:8
Pからは25÷(7+8)×7=11\frac{2}{3}
(答え)11\frac{2}{3}km

(3)船着き場が21時までになると、Aはもう1回行けます。しかしBは17時30分+3時間45分=21時15分ですから、行けません。
Cは9時に出ると、Aより1時間遅いだけなので3回行けます。
したがってA、Bの量を【1】とすると、対策前は【4】であったのに対して、対策後は【3】+【1.5】×3+【2】=【9.5】になるので、
9.5÷4=2.375倍(=2\frac{3}{8}倍)
(答え)2\frac{3}{8}

しっかり条件をグラフをにしてヒントを見つけてください。


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