現代社会に関する問題

慶應3校とも必ずといって良いほど、時事問題は出題されているので、単に時事問題集を買って勉強する、だけでなく、日ごろから新聞やニュースに気をつけておく必要があるでしょう。

以下は2012年の湘南の問題。

次の文を読み、問いに答えなさい。
 近年、ヒト・モノ・カネなどの移動を自由にすることによって、国どうしの結びつきを強めていこうとする動きが(ア)北アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどで高まっており、(イ)ヨーロッパの一部では通貨統合も果たしました。

 また、( ウ )を撤廃することによって自由に貿易を行う地域ごとの取り組みも活発化しています。2006年には太平洋を取り巻く国々の間で( エ )という協定を成立させる話し合いが始まり、アメリカ合衆国を中心とする各国から日本も参加を呼びかけられましたが、(オ)国内では賛否さまざまな意見が存在しています

問1 下線(ア)について、北アメリカ地域における経済的な結びつきを強めるとりきめの略称として正しいものを選び、番号で答えなさい。
   1 NAFTA    2 EU    3 APEC   4 ASEAN

問2 下線(イ)について、下の1~4のうち、共通の通貨が使われていない国を選び、番号で答えなさい。

 1ドイツ   2 スペイン   3 ギリシャ   4 イギリス

問3 空欄(ウ)にあてはまる語句を漢字2字で答えなさい。

問4 空欄(エ)に最も適するものを選び、番号で答えなさい。

  1 IMF    2 TPP    3 EPA    4 WTO

問5 下線(オ)について、参加に反対する立場からの意見として適当でないものを選び、番号で答えなさい。

  1 食の安全が守られなくなる。
  2 国内の食料自給率が下がる。
  3 外国製の工業製品の値段が上がる。
  4 日本人の失業率が高くなる。

2011年の年末から野田総理大臣が、TPPの交渉に参加する旨を発表して、議論を呼ぶことになりました。早速出題された、という感じがしましたので、やはり注意深く見守っていないといけないでしょう。

問1がある意味一番難しいかもしれません。
北アメリカと限定しているので、これは1のNAFTA(北米自由貿易協定)でアメリカ、カナダ、メキシコが参加しています。

問2はユーロに参加していないので4のイギリス。

問3は関税

問4は2のTPP

問5は反対する立場で「適当でない」ものですから3でしょう。

時事問題のテーマは

政治
経済
国際

の3つに絞られてきますが、複数の分野にまたがる場合も当然ありますから、注意が必要でしょう。

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