まず数学を進めるだけ進め

中学受験を経験した子どもにとって、数学はひとつのアドバンテージになります。

これまでの勉強の過程で、実は中2の大半は勉強していることになっている。なっている、というのは「算数で解ける」だけであって「数学で解ける」という意味ではありません。

一次方程式を教えていると
「先生、これはつるかめ算で解いてもいいですか」

と聞かれることがたびたびあります。中学受験ならば、それでもいいかもしれないが、高校受験は数学だから、数学的解き方をしていないといけないので、

したがって「ダメ!!」。

ただ、ある程度問題の構造は理解できているわけだから、あとは方程式に置き換えればよいだけの話です。

数学では最初に文字式を教えます。これは、算数から数学への転換において、もっとも大事な儀式。

ただ、この儀式を無事通過すると、案外、子どもたちは自分で先に進めるものです。一次方程式、一次関数。

教えてもらわずとも、参考書の1つもあれば、自分で先に進めるので、これはどんどん進むのが良いでしょう。

中2が終わるまでに中3の過程に進むとすれば、一次関連はもう中1で終わりにしたい。だからどんどん進んでもらいたいと思います。

新刊「子どもを慶應義塾諸学校に入れる」(田中貴)