ある生徒が、高校受験クラスに入ってきたときのことです。
「あれ、○○中学じゃなかったっけ。」
その子は私が直接教えてわけではないが、中学受験で受験校に合格したはずだったのです。
「はい、そうです。」
「え、高校受験するの?」
「うん、慶應に行きたいです。」
「へえ。」
「どうせ大学受験するんだし。行きたい学校が決まったら、なるべく早く行きたいと思うようになって。」
まあ、こういうお子さんは少なからずいます。せっかく一貫校に入ったのなら、6年間ゆっくり、と思うのが普通なのですが、まあ、何かきっかけがあるのでしょう。高校から受験したい。
ただ、私立から高校受験をするのは、制度的にはちょっと大変です。もとより私立一貫校は自分たちの高校に進学するのが「当たり前」のことなので、すぐに先生に話したりするのは、ちょっと考えものかもしれない。
勉強は始めてもいいし、ムダにはならないと思うのですが、しかし、実際に成績が伸びていかないと、せっかく入った受験校を棒に振ることになるかもしれない。一度、出るといってしまうと、中学から高校へ推薦されなくなってしまうのです。そうなると、戻れなくなります。
まずは慎重にことを進める、ということが大事でしょう。
中1や中2でそういう気持ちが出てきたら、それはまず家族でよく話し合うことです。もちろん、これまで高校受験で合格した私立の生徒はたくさんいます。だから不可能なことでは当然ありません。
ただし、この場合は通っている中学の望んでいる方向とは違うので、まずは塾と相談してみることから始めるのが良いでしょう。
もちろん最後までだまって、というわけにはいきません。慶應は中学でもそうですが、学校からの調査書を求めます。したがって、出願の段階では、学校に書類を書いてもらわなければなりません。そこまで決まっていれば、もう双方に腹が決まっているから良いのですが、それを決めるまでは、家族や塾とよく話し合い、考えていくことが大事でしょう。
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